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オーストラリア人の彼女と 猫と、僕と°

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#恋愛

バランス  オーストラリア人の彼女と、猫と、僕と°

彼女はコーンが嫌いです。 食感と甘さのアンバランスさが合わないよう。 ピザに乗っている、飾り程度のコーンでも、丁寧に取り除いております。 コールスローがお気に入りですが、その中のコーンもことごとく取り除いております。 僕はコーンが好きなので、取り除かれた一粒一粒をいただきます。 味ないけどね、毎回思います。 彼女に伝えても、コーンはコーンだと言い張って食べません。 セブンイレブンに、お気に入りコールスローの隣に、とうもろこし約一本分のスイートコーンサラダなるものが

スーパーがエンタメ   オーストラリア人の彼女と、猫と、僕と°

週末に一週間分の食材を買い込んでおくのが彼女の新たな生活スタイルとなっておりまして、僕はカートを押す彼女の隣でどんなものが入っていくのか見ていたり、気になるものがあればうろうろ歩いて行ったりしております。 さけとぶりとさばが大好きなので、真っ先にそのエリアを見に行くことがあるのですが、そこで長い時間を過ごしていると、don’t leave me alone、なんて一喝を受けてしまうことがございます。 一人で寂しいということではなく、ともに買い物をするのが好きなだけなよう。

個人的感想の押し売り

猫に指をさした方向を見てもらうことは不可能だということを、kittyに出会うまで知りませんでした。 当たり前のように、外にいる鳥を指差して、Lookなんてkittyに言ったことがありますが、kittyが目を向けてくれるのは僕の指の先端であり、その延長上の指をさされたなにかではございません。 人間の常識を、傲慢にもkittyに適用させようとしていたようで、通じないことへの驚きとともに、思慮の浅さを反省いたしました。 それから、なんとかして窓の向こうにいる鳥をkittyに気づか

雲上の睡眠旅行

English below⇩ なにかを手に持ちながら横になると、すとんと眠りに落ちやすい僕なのでございますが、先日、kittyと手を繋ぎながら横になってみたところ、それはもうすとんと眠りに落ちておりまして、気がついたら朝を迎えておりました。 以前も書いたことがあるのですが、kittyは右利きなようなので、右手を繋いでみようとしますと、即座に引っ込められてしまいますので、繋ごうとしている手が左手かどうかを確認することは必須事項でございます。 kittyと長時間手を繋いでい

天を向いて

English below⇩ kittyの一番可愛らしい格好、それは、顔を天に向けながら寝ている姿でございます。僕にとって。 僕がkittyに会ったのは、kittyが2歳頃でございますので、へそを天に向けて寝ている姿というものは、彼女の写真でしか見たことがございません。 写真で見る限り、無防備でこの上なく可愛らしいのですが、実際に僕の目で見たもの以外をトップに置くことは、どんなジャンルにおいてもできませんので、その姿に類似していようとも、kittyが今も見せてくれる、顔だ

リラックスタイムは欠かせない

kittyは、たまに、人に身を委ね過ぎなように見えるときがございまして、そのときというのは、大抵が夜のリラックスタイムでございます。 彼女と僕が晩ご飯を食べ終えて、なにかを話しているとき、kittyは少し離れた場所で、大人しく座っているときが多々あります。または、とことこと歩き回るか。 そんな姿が視界に入ってしまいますと、抱っこしに行かずにはいられません。猫と暮らす人の宿命のようなものでしょうか。避けることは非常に難しいことですよね。かわいいですからね。 先日も、僕はそ

ハリーポッター

ハリーポッター、 言わずもがな世界的ベストセラーでございますが、 彼女のハリーポッターへの愛は、 なによりも深いものでございまして、 本は何度も読んだことがあるうえに、 朗読されている音声バージョンも、 繰り返し聴いているようでございます。 先週ごろから再び聴き始めておりまして、 シャワーを浴びている間も、 料理をしている間も、 お化粧をしている間も、 どんなときであろうとも、 常に流しております。 何度も聴き過ぎて、 エピソードはほぼ完璧に覚えているようですが、 飽きること

good morning

寝室のカーテンを、 朝陽が顔に直接当たるように、 少しばかり開けたままで眠るのが、 彼女のスタイルでございます。 朝陽がどれだけ当たろうとも、 彼女はそんなにすぐに眠りから覚めませんが、 アラームで起こされたときに、 朝陽が当たっている具合が、 真暗な空間で起きるよりも、 よっぽど良いのだそうでございます。 こだわり。 彼女の瞳は青色でございますので、 一般的に日本人が持ちます、 黒から茶のどこかに位置する色よりも、 陽光に弱いところがあるようでございます。 どれくらい弱いの

鼻毛

雨かあ、 と、雨の日は心が少しめげることが多いのですが、 この頃の雨は歓迎しております。 花粉の飛散量が少なくなるから、 というとても単純な理由からでございます。 花粉症への恐れが苦笑いしてしまうほどひどく、 雨の日はどうでもないのですが、 晴れで風が比較的吹いている日などは、 視界が薄黄色に見えてしまうときもございます。 思い込みと恐れがそうさせているところは多分にあるのでしょうが、 意識の効力は絶大でございます。 止まらないくしゃみと、 止まらない鼻水と、 常に痒い目頭と

ベスト

kittyを膝の上に乗せますと、 ずっとそこにいたかのようにすぐに馴染んでしまいます。 人をダメにするソファ、 からだにフィットするソファ、等々、 座ると途端に馴染んでふにゃんとなってしまうソファがありますが、 kittyにとってのそれが、 彼女の腕の中、 あるいは、僕の膝の上、 その二つなのではないだろうか、 なんて期待を込めて推測しております。 猫はもともと軟体動物のごとく、 身体がしなやかで骨の存在を微塵も感じさせない生き物ですが、 彼女の上での中、僕の膝の上にいるとき

静けさ

What’s this!? 玄関のほうから彼女の困惑の混じった声が聞こえてきましたので、 そちらに向かってみますと、 彼女の足元に、 盛り塩ほどの大きさの薄茶色の山が見えまして、 なんだろうか、 ぐんと顔を近づけて見てみると、 彼女の靴にもいくらか同じものが付いておりまた。 前日、雨が降っていましたので、 泥でも付いたのではないか、 僕はそう考えていたのですが、 彼女はすぐにその正体を掴んでいたようで、 Did you heat that? そう僕に尋ねたのですが、 What

cat person

kittyに出会うまでは、 野良猫を道端で見かけるくらいで、 ほとんど猫と触れ合ってこなかった人生だったのですが、 kittyに出会ってからは、 You are a cat person 彼女からそう笑われながら断言されてしまうほどに、 猫好きになったようでございます。 I am ya 即答するほどに自覚はあるのですが。 気づけばkittyを眺めていることはもちろん、 道端で野良猫を見かけると、 ちっちっちっち 注意を引こうと口を鳴らし、 目が合うと軽く手を挙げて挨拶してみた

ポテトサラダ

彼女の料理熱が沸点に達したようで、 さまざまなレシピを見ては、 これを作ろう、あれを作ろう、 そのように宣言しております。 その中でも一つ際立って熱を持っているのが、 ポテトサラダでございます。 こだわりがある人は多いのではないでしょうか。 僕は未だに、 このポテトサラダが一番だ、 そのような究極のポテトサラダに出会ったことはないような気がいたします。 以前は、母の作る、みかんの入った少し甘みのあるものが大好きでしたが、 今は、もう少しビターなものを好んでおります。 じゃがい

昼寝

花粉の影響か、 昼寝をしてしまいました。 するつもりのない昼寝のあとの、 頭も身体もすっきりしないだるさを、 久しぶりに味わってしまいました。 江戸川乱歩の「D坂の殺人事件」を読み終え、 「怪人二十面相」を読んでいる途中で。 読者諸君、 という一文から始まる語り手のレールに、 そうそうそう、 なんて、乗せられるがままに推理を楽しんでいたのですが、 いつの間にやら眠りのなかに。 彼女は昼寝のそのだるさを知っておりますので、 決して昼寝はいたしません。 ですので、先日、 僕が目を