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オーストラリア人の彼女と 猫と、僕と°

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2019年9月の記事一覧

今日も、明日も、明後日も、

kittyと暮らしておりますと、 毎日なにかしらの妄想を繰り広げてしまいます。 kittyと暮らす以前から、 短い物語を書いたりするのが好きでしたので、 そして、それは、 妄想したものを文字にしていくという作業ですので、 長らく妄想を繰り広げながら生きてきたというわけですが、 kittyとコミュニケーションを取るたびに、 kittyのこの表情はこれを訴えているのだろう、 というものを読み取った気になって、 そこから僕の中で会話を進めていく、 そんなことをしております。 kit

ふわふわ

kittyの手のふわふわを見ていますと、 やさしく握手をしたくなります。 僕が手を差し出しても、 kittyは握り返してくれることはありませんので、 僕からその手でkittyの手を迎えに行くことになります。 眠たいときなどは、 そのまま握られたままきょとんとしているのですが、 そうではないときは、 やめてくれますか 毅然とした態度で手を引っ込めてしまいます。 ですからそんなときは、 kittyが自らの手を舐め出すのを待ちます。 味わっているわけではないのは分かっておりますが、

良し悪し

彼女は最近、 京都よりも大阪のほうが好きなようです。 以前はどちらも同じくらい好きだったようですが。 理由はさまざまあるようですが、 大きな理由の一つが、 大阪だと、店員さんもみんな日本語で話しかけてくれるから、 だそうです。 京都だと観光客に慣れているせいか、 英語でしか話しかけられないからrudeだ そう言います。 英語を話さない国から来ているとしたらどう? 失礼ですよね。 確かに国際言語として英語がありますが、 日本に旅行に来ているのだから、 まず第一声は日本語で良いん

浴場

猫は人より気温の変化に敏感なのでしょうか。 僕はまだまだ日中の陽射しには参ってしまっていますが、 kittyはというと、 太陽が差し込む窓に近寄り、 日向ぼっこをするように体を太陽に浴びさせています。 確かに、 朝方の部屋は夜の冷気を引きずるように、 比較的ひんやりとしておりますが、 日向ぼっこをしたくなるほどの冷えではないように感じます。 朝方に限らず、 お昼間の太陽がその威力を最大に発揮する時間帯であっても、 kittyは陽射しを求めてふらふらと歩き、 ベストポジションを

秋のトンネル

朝晩の冷え込みが秋らしくなってきまして、 kittyが暖を求めてやってくる夜が増えました。 大歓迎でございます。 夜中、ふと目が覚めますと、 枕元にkittyが座っておりまして、 首振り人形のように頭を振りながら、 くんかくんかとしているのです。 何か臭う? と、僕も一緒にその匂いを探ろうとしましたが、 無臭。 冷気が鼻を通り抜けるだけ。 そしてようやく、 ああ、 と思い出し、 首元まですっぽり被っていたブランケットを持ち上げて、 トンネルを作ってあげると、 ためらうことなく

子と、親と、

先日、突然のお荷物のお届け。 お届けものはいつも突然ですがあしからず。 彼女は外出中でしたので、受け取ったのは僕。 達筆過ぎて読めない宛先に、 多分彼女の家族だろうな、 そう推測し、彼女に連絡することもなく机の上にひとまず置いておきました。 彼女は、自分が購入したお届けものであっても、 Oh I got a present. What is inside? そうやってうきうきしながら開封するほど、 お届けものをサプライズとして楽しみにしておりますので、 帰宅するまで内緒にして

日焼け止め

日焼け止めを塗るという習慣を、 彼女がとても幼い頃、5歳前後には、 すでに持っていたそうでございます。 僕が日焼け止めと出会ったのは13歳の頃でしたので、 そんな早くから使っていたの? とても驚きました。 日焼け止めは多くの女性が’’思春期に出会う親友’’という、 勝手な考えを持っていたので、余計に。 僕の場合、皮膚ガンのリスクを考慮して、 母が僕に使うよう買ってきたのが始まりで、 長く炎天下に晒されるときにだけ使っております。 日焼け止め、使い切った試しがありません。 彼女

0に近づけて

洗濯機に服を入れて、 がーっがーっがーっ お仕事をしてくれている音を聞きますと、 家全体も丸洗いしてくれないかな、 そういつも願わずにはいられません。 服などは洗濯機で洗うことで、 仮に0を起点とすると、 一日着て、それが5などに行ってしまっても、 また限りなく0に近いところに戻ってきてくれる感じがいたします。 お家はそうはいきません。 掃除をしたつもりでも、 0に戻ってくることはなく、 手の届かないところで刻々と数字を刻んでいるような気がしてなりません。 先日、 お風呂掃除

ポテトサラダ

ポテトサラダが嫌いです という人に出会ったことがありません。 大好きだ 僕の周りの人々は、 こだわりをもってそう言います。 身内の話をすれば、 父は、 あそこのポテトサラダが美味しんだ 今度連れて行ってあげるよ そしてそれから、 食べてみたらわかるから と、言います。 まだそのお店に行ったことはありませんが、 馴染みのお店らしく、 ポテトサラダといえばそこ、 というくらいに、 父のポテトサラダのど真ん中を射抜いているようです。 どんな味付けかはまだ知りませんけれど。 母は、

恥ずかしさ

豪快なあくびをしてしまいそうなとき、 とっさに手で覆ってしまう人が多いと思いますが、 kittyはそうではありません。 もちろん。 猫を飼っている方はよく見る光景でしょうね。 見つめ合っているときであっても、 ぐわっと口を開けて、 そしてそれからむにゃむにゃ。 そしてまた見つめ返してきます。 そんなことをされてはこちらは真顔ではいられませんので、 くすっと笑ってしまいますと、 なにを笑っているの? きょとんとした表情で静止。 kittyは頭の先からつま先まで、 どこを見られて

whiskers

僕も彼女も比較的濃い眉毛でございます。 ですから、 僕と彼女のフィジー人の共通の友人は、 将来子どもができたら、眉毛が濃いね そしてそれから、 名前は’’まゆ’’にしないとね そうおっしゃいます。 まあ、もし子どもを授かるところに至れば、 その名前もあながち否定できないところでしょう。 濃くなるのは避けられないでしょうから。 そんな濃い眉毛の持ち主も僕たちですので、 外出時に、濃い眉毛の持ち主を見かけると、 Look! That guy has such an amazing

眠るという幸せ

kittyの寝姿を見ていますと、 寝ることの幸せを目の当たりにしているような気分になります。 起きているときには、 音の鳴るほうに首をぐるんと回して、 その音の正体を探ることに躍起になっていますが、 寝ているとき、 特に夕刻あたりの熟睡状態のときには、 可能な限り身体を弛緩させ、 眠気に全てを委ねて、 眠気が誘うままにどこかふわふわとした場所へ行ってしまっているような気がします。 無垢な姿。 目を覚ましても、 まだ夢心地でとろんとしたまま。 彼女もそのような寝姿を見せてくれま

まだまだ

朝晩に秋を肌で感じるようになりまして、 彼女は髪の毛を乾かし、アイロンでストレートにし、 それから、髪の毛を結いだり、結がなかったり、 お出かけ前は、 そのような髪の毛のセットを楽しむようになりました。 それがとても楽しそうでございまして、 というのも、 お気に入りのコメディアンの話を聞きながら、 セットするわけでございまして、 大きな笑い声が、 洗面所のほうから、 コンスタントに聞こえてくるのでございます。 はっはははは はっはっはっははははは とても良いオーディエンス。

芳ばしくて、

芳ばしい香りのkittyさん。 ふと、 匂わせてくださいな そうやってkittyのお腹あたりを匂わせてもらいます。 好きなんです。 唐突にそのときはやって来て、 kittyはなすがままにだらーんと腕に抱かれておりますが、 いきなり身体の臭いを嗅がれるなんて、 少し恥ずかしいものですよね。 人間の感覚からすると。 そのときに、 ふっふっふっ と強く吸ってしまうと、 kittyはその音に過敏に反応してしまって、 その音の鳴る方、 つまり、僕の鼻を、 凝視して硬直してしまうので、