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芳ばしくて、

芳ばしい香りのkittyさん。
ふと、
匂わせてくださいな
そうやってkittyのお腹あたりを匂わせてもらいます。
好きなんです。
唐突にそのときはやって来て、
kittyはなすがままにだらーんと腕に抱かれておりますが、
いきなり身体の臭いを嗅がれるなんて、
少し恥ずかしいものですよね。
人間の感覚からすると。
そのときに、
ふっふっふっ
と強く吸ってしまうと、
kittyはその音に過敏に反応してしまって、
その音の鳴る方、
つまり、僕の鼻を、
凝視して硬直してしまうので、
いくら好きな香りだからといって、
ふっふっふっ
と興奮してはいけません。
自制が大事。
あんなに全身を毛で覆われていながら、
それでいてシャワーを浴びることもなく臭いがしないのは、
羨ましささえ覚えます。
毎日長い時間をかけて舌でお手入れしているとはいえ、
全身をカバーできてはいないでしょう。
人間が同じことをしたらカオスでございます。
口を開けば、
ご飯であるペットフードのチキンの香りがぶわっと広がって、
鼻を押さえたくなりますが、
それはまた別の話。
人間はあらゆるものを使って使って使い倒して、
ようやく自活することができますが、
猫は自らの身体一つでほぼ自活できてしまうのですから、
豊かさ云々は置いておいて、
無駄になり得るもので溢れた生活かもしれないな、
そう考えさせられます。
僕がこれを書いている間、
kittyは周りをとことこ歩いたり、
窓際に寝そべったり、
ソファに飛び乗って外を眺めたり、
気の向くままに行動しているだけのように見えますが、
それだけで様々な人生のヒントを与えてしまうわけですから、
おそろしいいきものだと感じます。
もちろん、とても良い意味で。
かわいいだけじゃないんだもんなあ、kittyさん。
kittyが詩を書けば、
これまた芳ばしい薫りの立ち上る、
豊かな世界が描き出されるのでしょうね。

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