【私の話Vol 78:若かりし海外旅行の話その5】

それは忘れもしないある年の8月、深夜2時頃の事でした。
急に自宅の電話が鳴り、驚いて電話に出ると、通話の相手は祖母でした。

電話に出たのは母。
寝ぼけていた母は祖母が何を言っているのか分からなかったらしく、起きてきた私に電話を代わる事に。

祖母は興奮気味に話をしていました。
『ラスベガスのカジノで当たりを出した。間も無く帰国する時間なので、あまり余裕が無いが、欲しい物のリクエストがあれば言って欲しい』

深夜の電話で突然のリクエストだったはずであるが、私の開口一番の回答としては、
『ラスベガスに行くだなんていう話聞いていない!!自分たちばっかり旅行に行ってズルい!!カジノで幾ら当たったのか知らないが、我々も連れて行ってくれないと納得できない。』とゴネ、ラスベガス旅行を勝ち取ることに成功しました。

そもそもラスベガスがどんな場所かも分からないし、何が楽しいのかも当時は全く良さが分からない状態でしたが、とにかく一回連れて行って下さいとお願いした場所になります。
旅行はいつも、自分が行く立場であるわけではなく、留守番する側、そもそも旅行の存在自体を知らずに過ごしている瞬間があるのだと感じました。一瞬で悔しいと感じて、連れて行って下さいと懇願したのは、私が旅行大好きな人だからなのかもしれません。

世界一愛するあなたへ
お付き合いする前から決まっていた旅行だったとはいえ、複数日間会えなくなってしまう時間が出来てしまい、あなたが漠然とした不安や心配を抱いてしまう事はすぐに想像出来ました。
私と会えない時間、あなたをどのように笑顔に出来るかが、私にとってのテーマでした。

お付き合いした直後から、旅行期間中、1日1通のお手紙を書いて渡そうというのは決めていました。問題は内容です。
出国前、体調を崩して寝ていたあなた。
体調を崩している時、発熱が続いてるいる時にエクササイズをお願いするわけにはいかないので、毎日あなたの体調がとても心配でした。

体調が完璧で無いのは分かっていましたが、エクササイズをやればアドレナリンが出て前向きなマインドになるのは分かっていたので、最後の最後、あなたの発熱が止まったのを確認して日数分のお手紙を書いたのは出国の前日です。

頑張ってエクササイズに取り組んでくれるだろう優しいあなた。途中、気分転換だったり、サプライズが必要だろうなって思って、ご自宅に旅行期間中に贈り物が届くように手配している時間は、あなたの笑顔を想像してとってもワクワクしながら贈り物を選びました。

エクササイズ最終日にお花が届くようにしたら笑顔になってくれるかなと決めて、それ以外をどうするか考えていました。
ポストに何か届くようになったら、毎日ポストを覗く楽しみが出来るかなと思いつき、Amazon、楽天を利用し、土日祝日の発送を休止している郵便局の仕組みを利用してお手紙を郵便ポストに投函しました。エクササイズのお手紙より前にお手紙が届くと流れが良く無いかなって思って、最終日頃に届くようにしたかったのもあり、郵便ポストにお手紙を入れたのは出国の日の正午でした。

あなたを愛しています。
口で言う事、文字にする事は簡単です。
問題は、あなたにきちんと愛が伝わっているかどうか。愛しているという想いが伝わり、あなたが愛で満たされているかどうか。

あなたには笑顔しか似合わない。
あなたを笑顔にして、あなたの心身の平穏をキープするのが私のミッションです。
ダメなところ、至らないところも多いけど、私はあなたの彼氏に向いているので、今回も、旅行期間中に、あなたの笑顔を少しだけでも作り出す事が出来たかなって思っています。

前向きにエクササイズに取り組んでくれて本当にありがとう。優しいあなたが大好きです。

帰国して、逢える日になったら、抱きしめさせて下さい。ソファかベッドでとにかくあなたを抱きしめたい。

愛しています。

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