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これで終いの金比羅さんや@ホテル療養最終日

10日目、療養最終日

といっても何も変わりませんが、段取りは大阪府から連絡があり、
指定された時間に受付ロビーに行って手続きする。
現在12時前連絡はありません。まぁ、そんなもんでしょう。

とりあえず、今日は朝から窓全開。
使ったシーツや枕カバーは大きい袋にまとめて入れて、
コロコロ使って適度に掃除。
こっそり溜め込んだゼリーを食べて映画見ながら待ってます。
No Time to Die。まぁまぁ。まぁ倒れてる暇はありません。

終わりがあれば人は頑張れる。助けがあれば、

いつこの生活が終わるか分かってれば、さほど苦痛ではないのかも。
私個人に関しては、幸い軽症でもあり、
社員やバイトに恵まれてるので、会社も回ってた。
自身は、仕事のメールや溜まってた論文の執筆も進めて、
息抜きに映画を見ることもできた。
毎日、子供とフェイスタイムしてたし。

つまり、私は幸せだ。それを実感した10日間だった。
感染を疑ってからの対処は功を奏して、誰も感染していない。
勝利条件は果たせたと思う。

一方で、もし、一人暮らしで体調が悪く、何かの病気を持っていたら。
友人や知人も少ない場合はどうだろう。
差し入れはしてもらえる。フードデリバリーも頼める。
けど、してくれる人がいなかったら?お金がなかったら?
これはきついと思う。
資本主義社会は弱者に厳しい。

仕組みの作り方とマンパワー

大阪市は感染者を隔離して感染拡大を防ぐために場所が必要。
アパホテルなどは外国人観光客や出張客が壊滅したので、
客室の稼働率を上げる方策が必要。
感染者は家族への感染を防ぎ、自身も安心して療養できる場所が必要。

各自の利害が一致して現在の仕組みが稼働しているんだろう。
大阪府にアパホテルがいくらでふっかけてるかは知らないが、
仮にタダでも大阪市に恩を売れるのは悪くない。
ここまでは別に誰も悪くない。むしろ、うまく調整できてると思う。

そっから先は、実務者の人間性と交渉力の出番だ。
社会的弱者を守るのが政治であり、公共の福祉の出番。
快適さとコストを天秤にかけつつ、より良い療養環境を作る。のだが、

その点は、ちょっと微妙。

何より食事が問題。栄養バランスがほぼ考慮されていない。
朝はおにぎりや稲荷など炭水化物がほとんど、
昼は炭水化物に脂質ばかり。
夜だけはだいぶまし。

嗜好品の類もない。タバコ、酒は論外としても、
お茶もコーヒーも紅茶もない。
だいたいホテルにあるティーバッグもない。
そのくせ、まったく効果のない、除菌消臭用のスプレーはある。
けど、アルコールの手指消毒剤はない。

あと、気になったのは、ハーシスとうい厚労省のシステムに、
体温やパルスオキシメーターの値を1日2回入力する。
同時に体調をはい、いいえで記入する。
毎日看護師から電話があり、体調について同時に聞かれる。
例えば、ハーシスには、
息苦しさの項目は、呼吸困難、胸が苦しい、息がきれると感じる。
下痢の項目は、1日3回以上、下痢の症状がある。
これにはい、いいえで答えるみたいな。

で、3日目ぐらいに息苦しさを「はい」と入力した。
部屋の浴室で使ったシャツを手洗いしていたら異様に息切れがしたから。
看護師からの電話で、はいになってますが、大丈夫ですか?
と聞かれて、大丈夫と答えると、では「いいえ」にしときますね。
と言われる。

・・・は?????

患者の愁訴を勝手に変えたらあかんでしょう。
何かあったときに、「いいえ」になってるから気づかなかったとでも
言うつもりなんかな。と疑ってしまう。
多分、現場もかなり疲弊しているんだろうし、
責任を負わされるのは嫌なんだろう。気持ちはわかる。

これで終いの金比羅さんや

12:45分。
大阪府から電話があり、退所の時間は15:15分と告げられる。
システムが機能しているのは素晴らしい。
今はまだ日本は感染に対してなんとか対応できてる。
不備はあるし、アベノマスクなんてアホなマスク配布をしたりしたけど、
なんとかなってる。
でも、現場はそろそろ厳しいかもしれない。
あと1年同じだと現場レベルで崩壊する気がする。
又市も林蔵も落とし所を見据えて、計画を立ててたけど、
岸田氏にそれが見えてるのかな。


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