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訪日客消費5兆円は達成可能か

この記事ではあくまで私の個人的な考えを書いたものであり、将来的にどうなるかはわかりません。ただ現状の様々な状況をプラスに捉えるとこの程度のなるのかなあと考え書きました。そういう考えもあるんだ程度で見ていただけたらと思います。

政府の方針

岸田首相は2022年10月3の所信表明演説で「円安のメリットを最大限引き出して国民に還元する政策対応を力強く進める」こう述べました。

訪日消費で5兆円、日本のGDPは約500兆円なわけなので、その1%にあたります。因みにGDPのほとんどは国内消費です。

訪日外国人の受け入れ開始


また、10月11日に政府は外国人のビザなしでの短期滞在や個人旅行の受け入れの再開、1日当たりの入国者数の制限や空港での入国時検査の撤廃などといった緩和をしました。

足元の報道を見ても訪日外国人が増加してきていますが、実現可能性はあるのでしょうか。

下記は足元の訪日外国人消費額の試算値が掲載されています。8月分も掲載しておきます。

2019年の訪日客による年間の諸費額は、4兆8,135億円と推計されています。その当時のドル円レートは、2019年月末平均して109円05銭であり、足元のドル円は、147円前後です。
仮に、ドル円レートが年平均140円として2019年当時を試算しなおすと6兆1,796億円となります。
(単純に、4兆8,135億円を109円05銭で割った後、140円に直しただけです。あくまで大まかな数値です。実際には違いますのでご注意下さい)

2019年のデータ基はこちらです。

以上の試算から、2019年当時ほど消費がなくても達成可能であることがわかります。
2019年当初のドルベースの消費額の約81%の額を消費してくれれば達成可能ということになります。

しかし、中国の訪日客が期待できないから(中国政府によるゼロコロナ政策にのるもの)そこまで盛り上がらないのではという意見があります。

因みに、訪日客が増えることで恩恵を受けそうな業種などを下記記事に書いてありますので、ご興味がある方はぜひご覧ください。


中国からの訪日客がいない場合はどうなるのか

では、中国の訪日客を考慮してみましょう。
2019年の中国人の消費額は推計で1兆7,704億円となっています。
先程の試算と合わせて考えていくと、仮に中国人からの消費額がゼロの場合、140円換算で3兆9,067億円となります。これでは5兆円に届きません。

中国人がゼロということはないと思うので、その3分の1の消費はしてくれと仮定すると、4兆6,643億円となり5兆円に近い数字となりました。

中国人からの観光客の消費が減った場合でも、円安であること、2019年のように他諸外国から来てくれ消費してくれるのであれば、もしかしたら達成できる数値なのかもしれません。

もう少し条件を厳しくして、中国以外の他諸外国の諸費額も2019年比で6割かつ中国の消費が3分の1とした場合、3兆1,017億円となりました。
この場合では、現実的に5兆円は厳しいかもしれません。

ただ、日本以外の国では、高いインフレ状態となっており日本との物価差も広がっていますので、為替以外にそもそものベースの所得の増加分も考慮するともう少し消費額は増える可能性はあります。となると、もかしたら2019年に近い消費額になる可能性もあります。楽観的かもしれませんが4兆円前後程の経済効果はもしかしたら期待できるかもしれません。

ただし、米国では経済を抑え込む政策をしていますので、世界全体としての消費額の落ち込みから、円高や、訪日外国人の消費額の減少も考えられるのでその点も考慮する必要はありそうです。

以上から、
楽観的に見ると4兆6,643億円くらい
少し悲観的見れば3兆1,017億円くらい
と考えています。

あくまで仮定の話しなのでどうなるかはわかりませんが、日本には観光国として魅力があると思いますので、将来的には大きな収入の1つになることを期待したいですね。

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