子どもの文字、何で綺麗にならないの??
書道家の 前田さち恵です🍀
私は書道教室を開いていて、
ありがたいことに、多くのお子さんが習いに来てくれています。
教室に来てくれる方々は、
子供が習字に興味があって、という方もいれば、
『子供に字を綺麗に書いてほしい』
と願いを持って、入会してくれる方もいらっしゃいます。
家でも綺麗に書かそうとするけれど、
きれいに書きなさいと言っても書かない。
言えば言うほど、すねて汚くなっていく。
学校のノートは、先生からの
「丁寧に書きましょう」のメッセージ(涙
泣きながらきれいに書かせていても、
翌日には戻っていて…。
…教室にしよう。
となる。
実際、そんな親御さんの声を聞きました。
親からは感情が入るし、
”なんで何回も言っているのにできないの?”
と思っちゃいますよね。
私もそうです(笑)
生徒さんたちにはにこやかにできても、
我が子は感情が先走る。
そんな親御さんたちの助けになるよう、
教室では子どもたちが上達するよう、
全力で取り組んでいます。
そして、指導していく中で、
義務感で綺麗に書く子もいれば、
一文字書くのにも10分かかる子もいるのを
見て来ました。
その中で、
上達がゆっくりな子にありがちなことが、
「そもそも、何で綺麗に書かないといけないの?」
と思っていること。
学校や大人からこう言われた
→ 言われた本人の反応、
という一例です。
綺麗に書いたら気持ちいいよ
→ 別に気持ちよくない。綺麗に書くと見やすいよ
→ 自分で読めればよくない?100点もらえるよ
→ 100点じゃなくていいや。字が綺麗な方がいいよ。
→ 汚くていいよ。
というように、
子供なりに、
『綺麗に書く必要性を感じていない』ので、
綺麗に書くことが苦痛で、
やる気が起きない状態になっているんです。
一見、子供のわがままように思える例ですが、
この例を見ても、『綺麗に書くメリットの伝え方』が、
大人目線から、大人に伝える内容を、
子供に話しているな。
と感じています。
元来、子供は自分勝手です(笑)
自分にとってメリットがあるかどうかは、
ある種大人より敏感に感じ取っていると思います。
綺麗に書いて気持ちいい、と思うのは、大人な感覚。
子供が見やすいことにメリットを感じているなら、
部屋に置きっぱなしのおもちゃは何なんだーってなりますよね😂
子供の文字を綺麗にするには、まず、
『子供の目線』で、綺麗に書くメリットを伝える
ことが、第一段階だと考えています。
綺麗にかくといいこと、をもっと子供に身近に。
具体的に。目の前にわかりやすく。です。
私が伝えている一例は、
「書き直しなく書くと、一番早く終わるよ(ゲーム的競争)」
「2枚ゆっくり書いたら、次のことをしていい(終わりを見せる)」
「たて線をまっすぐ書くだけ!(指導の限定)」
など、その子に合わせて、
刺さるメリットを探して、声掛けをしています。
私の一例も”それだけ?”な内容ばかりですが、
この刺さる言葉を探して目の前に差し出すのも大変(笑)
義務感で、課題をこなして行ける子もいますが、
特に低学年男児はメリットに敏感(偏見失礼します😂)
毎回、違う言葉で動くので、
その子が学校で何をして、”何がご褒美になるのか”を探しています。
また、書いている最中はめちゃくちゃ褒めて、
やる気の短期集中を目指しています。
大人でも、住所一件丁寧に書こうとすると、
呼吸を忘れますよね。
漢字ノートはその何倍も書いていて、
しかも、文字が綺麗か見られる。
とても大変なことをしているな、と思います。
子どもがそれぞれ感じている
綺麗に書くメリットは、
大人が思わぬところに隠れています。
綺麗に書くメリットを理解し、
必要になった時に。
すぐ、整った字が書けるよう、
教室ではコツと訓練をしています。
文字という、ある意味誰にでもできるジャンル。
身近で、誰にでもできることだからこそ、
綺麗に書くメリットと、それを持続させるように
ヘンゼルとグレーテルのように、パンを散らして導くような
わかりやすい動機が必要ではないかと考えています。
ローマは一日してならず。
パンの先には、必ず親御さんの希望と子供の努力の成果が待っています。
子供であっても、まずはメリット。
そして、だらだら書くより集中した10分。
それを繰り返すことで、
実力がついていきます!
文字の指導では、親御さんの願いと、
子供の喜びになるよう、
これからもメリットをたくさん伝え、
実力に繋げるアプローチをていきます。
とある教室運営者の考えでした。
お読み頂き、ありがとうございました😊
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