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ADHDの方ってなんか憎めない、というお話

こんにちは、精神科医のはぐりんです。
※この投稿は2分で読めます。ぜひ最後までご覧いただけると嬉しいです。

今回はADHDの患者さんについて、普段私の外来に通院している患者さんたちに共通している特徴をご紹介したいと思います。   

ADHDの治療と言えばあくまで非薬物療法が優先されるのですが、私が勤務している病院はそこそこ大きな病院でして、割と薬を飲んでいる方も多いです。コンサータという強い薬を飲まれている患者さんも中にはいます。

だいたい月に1回の頻度で通っている方が多いのですが、ADHDの方はそもそも予約した受診日にちゃんと来る方がかなり少ないです。「薬の効果はどうですか?」と聞くと、「飲んでなければ今ここにいませんよ(笑)」と返されたこともありました。

そしてADHDの方たちは1ヶ月の間に起こることがあまりに劇的なのです。財布を失くして見つからずクレジットカードを全部止めたとか、車の鍵を車内に入れたまま鍵を閉めてしまいJAFを呼んだとか、そもそも鍵を忘れるからずっと車内に置いておいて車の鍵をかけない(!)とか、今度引っ越すとか、引っ越した先がかなりの事故物件だったとか。車の事故もしょっちゅうですね。怪我したとか手術したとか、整形したとかもよく聞きます。そしてこういったエピソードを1ヶ月のうちに2つ、3つ話される方もいるので、こちらも短い外来時間内で驚いているヒマもないくらいです

けれどなんと言うか、これだけ不注意や多動で不都合が出ていても、表面的にはあっけらかんとしている方が多いんですね(もちろん深刻に悩んで通院して治療しているというのを把握した上で言っています)。

私の推測ですが、注意の切り替え(転導性)が早くて、あまりズブズブと深みにハマったり、気持ちを引きずったりしないで、サバザバしていて切り替えが早い方が多い、というのがそう思わせているのかもしれません。

それとこれは偏見かもしれませんが、なんだかんだで発達障害の方々は顔が整っている方が多い気がします。話しは劇的で驚かされるし、けれどそれを引きずっているようには見せず、ADHDの患者さんはなんか憎めないし、ついつい話し込んでしまいますね

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