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第一回:ULS式ノーミングセッション

はじめに

こんにちは!

みなさん、チームビルディングに苦労してませんか?私もウルシステムズのプロジェクトでマネージャーとしてチームを率いてきましたが、毎回苦労してきました。

中でも、これまで一緒に仕事をしたことが無い者同士がチームを組んでプロジェクトを推進するケースが一番大変です。また、プロジェクト途中で人が増えたりもするわけで、そのたびにチームビルディングをしなければなりません。そのたびに・・・

  • チームメンバーが「ツーカー」の関係で、1を言えば相手のやりたいことを組み取り素早くアクションする。

  • 不明点があれば遠慮なく確認し合い、はたから見れば喧嘩をしているように見えるディスカッションもする。

  • ただ、仕事が終わればチーム全員で飲みに行きビジネスに関する事や馬鹿話もする。

という強いチームを作りたいなぁ・・・と毎回もやもやしていました。

ドラマに出てくるような理想のチームを作るなんて難しいのでは?と思っていましたが、

作れます。そんなチーム。

さて、どのように作るかというと、これから紹介するチームビルディング手法「ウルシステムズ式ノーミングセッション」を用います。

※ウルシステムズの英語表記(ULSYSTEMS)の略称「ULS」を使い「ULS式ノーミングセッション」と表記します。

「ULS式ノーミングセッション」の紹介では以下のポイントを押さえ分かりやすく説明します。

  • チームビルディングのコツが体系的に理解できる

  • チームビルディングに使用するツールを交えて理解できる

  • チームビルディング手法を実際に現場に適用した際のレポートを交えて説明するため、各自現場への導入イメージを持ちやすくなる

そもそもノーミングセッションとは何か

一般的には、チームが一体的で効率的になるためには4つの段階があるとされています。

図:タックマンモデル

※ 心理学者Bruce W.Tuckman(1938-)が提唱した「タックマンモデル」ではチームビルディングのモデルでは4つの発展プロセスにて構成されている https://en.wikipedia.org/wiki/Tuckman%27s_stages_of_group_development

ULS式ノーミングセッションは、統一期(Norming)、機能期(Performing)へいち早く到達するためのノウハウをまとめています。この手法はウルシステムズのコンサルティングの現場で繰り返し実践・アレンジされており、ウルシステムズのノウハウが詰まっています。

チームがまとまり、パフォーマンスが出始めるには混乱期を避けて通るわけにはいきません。仮に避けて通った場合、チーム内の衝突は起こらず一見平穏にプロジェクトが進んでいるように見えるかもしれません。

しかし、チームの状況がピンチに陥った際、衝突を避けたツケが必ず回ってきます。人はピンチに陥ると、どうしても心理的にネガティブになってしまい、責任を放棄するような発言が出がちです。その発言はチーム内の雰囲気を著しく悪くし、チームのパフォーマンスが低下します。最悪、メンバー交代といった事態に陥ります。

そうならないよう、チーム全員でしっかりと「混乱期」に向き合う事が重要です。

効果的なぶつかり方とは?

とはいえ無理やり喧嘩をさせるのはよくありません。紳士的に相手と向き合い、混乱期で得られる効果を前倒するための3つのアクションがあります。

それぞれ詳しく説明します。

▼A.プロジェクト情報の共有

プロジェクトに関する情報をしっかりと伝える事がチームビルディングの必須条件です。メンバーのプロジェクトに関する理解の差があると、チームがバラバラになるきっかけとなってしまいます。
全員が同じ方向を向いてプロジェクトを推進していくため、プロジェクト情報をチーム内でしっかりと共有する事が第一歩になります。

共有するべきプロジェクトの情報とは、「プロジェクトの目的」、「役割分担」、「働き方ルール」の3つであり、その内容をプロジェクトメンバーに説明しチーム内で同じ情報が共有された状況を作ります

プロジェクト情報を伝え全体感をとらえることができると、メンバーがPMの指示がなくても自主的に動けるようになったり、逆にメンバーからプロジェクト全体に関する気づきをPMがもらえたりします。


▼B.個人の考えを共有

一緒に活動するプロジェクトメンバーの考えを共有し理解する事が重要です。例えば、プロジェクトの情報が共有されたチームメンバーが、懸念を抱いたり、不安になってしまう事がありえます。そのようなネガティブな思いは、プロジェクトが始まる前にすべてメンバーと共有し対策を考えましょう。 解決しないままメンバーの内に閉じてしまうと、その後ネガティブな思いが表面し対峙する他メンバーにストレスを与えチーム内で衝突が起きます。

逆に、「チャレンジしたい!」といったポジティブな思いは、チーム全員で後押しし、協力できる事を話し合いましょう。

個人の考えを共有する事で、フォローしあえる関係ができあがったり、弱点をチームでフォローしあえたり、助けてもらった人が次は助ける側に回るサイクルが生まれたりします。また、自分の意見を言う事で、メンバーのマインドが主体的になります

▼C.期待値の交換と合意

チーム関係者双方向に期待を伝える事が重要です。
チームはマネージャーからの指示一辺倒で動くわけではなく、メンバー間でやってほしいことが出てくるため、その内容を交換します。

期待する事はプロジェクト活動そのものでもよいですし、プロジェクト外のレクリエーションに関する事でも構いません。

共有された「プロジェクトの情報」や「個人の考え」を踏まえ、新たな役割を担ったり、新たなタスクを実行する事をチーム内で約束します。

これらは文章化してチームメンバーが見える場所に共有し、いつでも振り返りができるようにしておきましょう。

期待値を交換することで、作業の抜け漏れ(ポテンヒット)が減りますし、心理的安全性が生まれ、チーム内の意見交換が活発になります。また、期待値のギャップが明確になり、よりよい方向にアクションをかえることができます。

まとめ

いかがだったでしょうか。
ノーミングセッションの概要は掴んでいただけたのではないかと思います。

ただ、このままでは「現場でやってみよう!」とはならないと思っています。

次回は、ノーミングセッション進め方やアクティビティを体系立ててご紹介します。

ではまた!!


このブログではチームビルディングの方法論 ULS式ノーミングセッションを紹介しています。
第一回:ULS式ノーミングセッション   ←いまココ
第二回:ULS式ノーミングセッション-最初の一歩
第三回:ULS式ノーミングセッション-A.プロジェクト情報の共有
第四回 - ULS式ノーミングセッション-B.個人の考えを共有
第五回 - ULS式ノーミングセッション-C.期待値の交換と合意

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