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アイスランドのパン

先日、北欧のクリスマスマーケットに行った話を綴った。
今日はそこでの戦利品の一つ、アイスランドのパンについて書こうと思う。

このパンの名は、Rúgbrauð(ルグブロイス)という。

ルグブロイスはアイスランドのダークライ麦パンである。皮がなくしっとりとしており、密度が高く、低温で長時間調理されるため甘みがある。
火山活動が盛んな地域を多く有する同国らしく地熱を利用して調理する地域もあるが、それ以外の地域はかつては薪を利用したかまどで夕食の調理が終わった後の灰を集め、生地を入れた器に鍋を逆さにかぶせて翌朝まで時間をかけて蒸し焼きにしていた。
(中略)
ルグブロイスの最も有名なものは伝統的な調理法の地熱を利用して作られるもので、特にカヴェラブロイス(hverabrauð、温泉パン)と呼ばれる。これは温泉近くなどの地熱活動地域で壺や専用の木の樽を地中に埋め24時間蒸し焼きにしたものである。現在は壺や木の替わりに金属製のものが使われている。地中に穴を掘る時に温泉がしみ出てくることもあり、温泉と地熱の両方を使った調理法である。
現代ではベーキングパウダーが使われるので、分類的には速成的に作られるクイックブレッドになるが、この調理法で作られたものは究極の「スローブレッド」である。
出来上がったパンは、バター、スモークされた魚、羊肉の燻製、チーズなどと共に食される。

Wikipediaより抜粋

私が購入したパンは、専用の窯で作られたもののため、究極の「スロープレッド」になるらしい。

パンを購入したブースでもらった窯のポストカード。
わざわざこのパン専用の窯を作り、夜じゅう、調理中に蓄積された余熱で、低温で作るのだそうだ。特別だから普通のパンの約1.5倍の値段がする。
IO SONO COTTO A FORNO SPENTO=私はオーブンを切って焼かれた、と書かれている
購入したパンを上部から撮影
購入したパンを横から撮影

さて、お味の方はどうだろう?
普通のライ麦パンとは違うのだろうか?

翌日、パンに載せる具材を買ったので、いざ実食へ。

ナイフ投入
(結婚したこともなければ、参加した結婚式の人々は皆離婚してしまったので、この言葉に良いイメージなし🤣)
ざっくり

切った断面は、外側よりは少し色が薄い気がするが、かなり密な見た目である。
そして、もしかしたら一日おいたせいかもしれないが、外側に近くなるほど、切るとボロボロ割れてくるので要注意だ。

白い背景の前だとこんな色

そのまま食べてみる。
か、かなり甘い。。。
ドイツの黒パンやプロテインが沢山含まれている系統の黒いパンとは大違いだ。たとえて言うなら、フランスのPain d'épicesの香辛料が少ない版だろうか。
日本の食べ物だと、強いて言えば、黒糖カステラやカステラの縁の部分を潰して丸めて食べた感じに似ているかもしれない(子供の頃、かなり食い意地がはっており、2切れも3切れもカステラを自分の陣地に取り込み、途中でお腹いっぱいになり、最後の手段として、潰して嵩を減らして食べたことが何度かあった。まさか、そんな体験での食感が今頃役に立つとは😆)

あまり塩分と合いそうにもないが、折角、このパンのためにディルと薄切りチーズを買ったから、渋々試してみる。

こんな感じにトッピング

のせたの食材も一応紹介すると⇒⇒⇒
-オランダ産のスライスチーズ
-先日安売りだったノルウェー産スモークサーモン
-ダンスの前の小腹埋め用にストックしてある醤油漬けのゆで卵
-ミニトマト
-張り切って買ったディル
-エストラゴン入りマスタード
-ドライトマトのソース
以上である。
スモークサーモンには大概ディルとピンクペッパーが添えられているイメージだが、ピンクペッパーは湿気らせてグレーになり先日捨てたため、今回は胡椒はなしにした。

恐らく、普通のライ麦パンの酸味がある方が、塩気の具材には合うと思うが、例えば、ブルーチーズとくるみとりんごスライスなんかは合うかな、と思うので、近いうちにアイスランドへ行かれる方、もしくはアイスランドのパン屋が近所にある方には、是非試していただきたい。
これを書いている翌日、泊まりの出張なので、残りはスライスして冷凍した。ゆえに私は、年末まで何回かに分けて、凍えるアイスランドの海とオーロラを想像しながら、他の食材を合わせて食べたいと思う。

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