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桜の歌で一番好きな歌

いま桜咲きぬとみえて薄ぐもり
春にかすめる世の景色かな

式子内親王の歌です。
この季節になるといつも思い出します。

「いま桜咲きぬとみえて」という二句までが
心を射抜きました。
ちなみに先日、Twitterのスペースで聞いた
古文の助動詞の説明によると
「ぬ」というのは、プロセスを経た完了系だそうです。
桜が咲くまでのプロセスを盛り込みつつ、
「あ、いま咲いた」と感じてる、ということですよね。

しかも、目の前で咲いたのを見ているわけじゃない。
館の中に佇んでいる内親王が、
まるでエスパーのように下界(街)で
桜が咲く瞬間を察知しているのです。
そして、薄桃色に染まった霞んだ世(心象風景)を
一人眺めているのです。

すごい感性だなぁ、と思います。


私は、察知は出来ないので、
気象報道を眺めながら、桜を見に行ってきました。
天下一の桜と言われる高遠城址公園です。


城址公園の入り口 一面桜です
古木に咲く桜はいいですね


薄ピンクに染まる景色を堪能して来ました。


さて。
HNを少し変えました。
先日、戯れにチャットGPTに「三好みどり」について
尋ねたら、同姓同名(表記も同じ)な歌人が
すでにいらっしゃいました。
歌集を二冊も出されている方。
敬意を表して、名前の部分を「碧」と
漢字表記にしました。

これからも、どうぞ宜しくお願いします。

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