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ブログを始めたきっかけ〜100km走って分かったこと〜

皆さん、こんにちは。


今回はブログ投稿のきっかけについてお話しする。

ランナーや、「過去よりの自分よりも少しでも成長したい」と思っている方が、この内容に共感し、自分を動かす力になってもらえればこの上なく嬉しい。

1.きっかけその①:100kmマラソン

〜甘くなかったウルトララン〜

ブログを書きたいと思うようになったきっかけは、2022年7月16日に行われたCape Town Festival of Runningというマラソン大会の100㎞の部にエントリーしたことだ。

前回『海外駐在ランナーの初投稿』にてお話しした通り、海外転勤などを経て、やっと100㎞にチャレンジする機会を得た。過去に60㎞までなら日本で走ったし、一時帰国した今年5月には「一人箱根駅伝もどき」と称して東京の大手町から神奈川の箱根湯元駅まで(約90キロ)を走ったこともあった。


それ故、完走する自信はあった。

スタート直前(朝7時)


しかし、いざ走ってみると、どれほど自分の見立てが甘かったかを思い知らされた。
というよりも、自分がレースについてほぼ何も考えていなかったことに気付かされた。

スタート直後までは漠然と「ゴールタイムが11時半を切れるだろう。1キロ6分半ペースで走り、10㎞ごとに4分くらい休むなんてそんなに難しいことではない」と考えていた。
30kmを過ぎたあたりで集中力がなくなり、完走タイムを12時間に下方修正。
60㎞を過ぎてからは吐き気を催し始め、数キロ事に立ち止まり、膝に手をついて呼吸が戻るのを待って走るのを繰り返す様だった。
完全に体内のエネルギーがなくなり、完走タイムはもとより、数キロ先のことですら考える余裕もない。


きつかった。


これまでのマラソン大会であれば、手を上げたり軽く頭を下げたりして沿道からの声援に応えることができていた。しかし、正直今回は、声援に応えるのを非常に煩わしく感じるほどであった(もちろん、応援してくださった方には大変申し訳ない話だが)。

ただただ、きつかった。。。

頭の中には、100kmに参加した自分を後悔する余裕も残されていなかった。これまでのマラソンでは(本当は体力的にも精神的にもきついはずなのに)沿道の声援に応えて余力があるフリをしていた。
しかし、今回はそんな余裕も残っていない。

弱い自分を直視しながら走るよりほかなかった。

この日は真冬なのに27度を記録(前の人もつらそう)


一方、走りながらある考えが頭に浮かんでいた。

それは、自分一人の力だけではこの100㎞を走りきれないということだ。

日本では至る所にコンビニがあるので一人でも走り続けられる。しかし、こちらにはもちろんコンビニはない(ガソリンスタンドにちょっとした食べ物を買うスペースが併設されているが、日本のコンビニに比べれば断然数が少ない)。

この大会(5㎞の周回コース)には、公式のエイドステーション(給水所)が一か所しかなかったが、他にもケープタウン市内の複数のランニングクラブが自前のエイドステーションを設けていて、部外者の私も水をもらって飲んだり、頭にかけたりすることができた。

私設エイドステーションの方々の厚意がなければ、身体的な面でも精神的な面でも100㎞を完走することはできなかった。

私設のエイドステーション(本当にありがたかった)


~100㎞先に待っていたもの~

結局、13時間6分でゴールした。

完走はできたが、決して他人に自慢できるようなタイムではなかった。ゴールした直後、既に時刻は20時を過ぎ辺りは暗闇に包まれていた。
スタート時の興奮や人だかりは、既にどこかに消えてしまっていた。

しかしながら、主催者のランニングの方からは「Well done!(よくやったね!)」という声を何度もかけていただいたり、ケンタッキー(おそらくスタッフ用の賄い)をもらったり、エントリーしていない翌日のハーフマラソンの部に誘ってもらったりした。

どんなに時間がかかっても、ゴールをした自分を認め、称えてくれる人々が待っていてくれていた。

そして、自分の弱さと向き合い続けた100km先に、これまでの自分からほんの少しだけ脱皮できたという達成感があった。

当時の様子をアップしています。

2.きっかけその②:妻のブログ執筆

~嫉妬心を原動力に~

上記100㎞ののち、ブログ執筆へと私の背中を押した直接的なきっかけが、妻のブログの存在だった。

今年の1月に入籍したが、入籍後は妻は日本に滞在し別居していた。そんな彼女が私の帯同ビザ発給を待ちきれず(コロナ禍の影響からか南アフリカのビザ発給は今年に入ってから大幅に遅れている)、観光ビザで8月18日に現地に入国し、我々は新生活をスタートできた。

その間、妻はブログを始めていた。
(妻のブログです。良かったら見てください。)


ブログには、仕事を辞めて南アフリカに来ることや、10年来続けているヨガについての想いが綴られている。

100㎞マラソンを完走して以来、「ありのままの自分」と向き合う為に自分をさらけ出す機会を設けたいと思っていた私にとって、妻のブログの存在は羨ましかった。
ただ、自分には妻ほど自分の経験を鮮明に、それも相当な分量で吐き出せる自信がない。

そこで、勇気を出して妻に秘訣を聞いてみた。

妻曰く、「ブログを書いているうちに自然と書きたいことが生まれてくる」のだという。
私は「いやあ、すごいねえ。尊敬するわ。」と即座に返した。正直なところうわべだけの言葉で、内心は嫉妬心の炎をたぎらせていた。

「いやいや、そんなんことないよ」という彼女の言葉が、嫉妬の炎に燃料を投下させていた。

しかし、一晩明けると、会社に向かう車中でブログの内容を考える自分がいた。
100㎞を通して見つけた自分の「弱さ」や、彼女に嫉妬するという自分の「弱さ」を乗り越えた先に「成長」が待っていると思ったから。



というわけで、とりあえず、ブログを始めてみることにした次第だ。

次回は、8月28日(日)に参加するComrades Marathon(コムレッズマラソン/89㎞)の出走前日までの様子をお届け予定。

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