見出し画像

椎名林檎

木曜日の夜、滞在先のホテルで何気なく「ためしてガッテン」を観ていた。流していたという感覚か。流しながら本を読んだり、スマホをいじったり。東京事変が出ており、「あれ、東京事変ってなんだっけ?たまに聞くなー」程度の感覚で観ていると、どうも椎名林檎のバンドらしい。最新アルバムのプロモーションも兼ねて出演してた。

正直言って、「新宿ーは〜」とか「ほ〜をさーすー朝の山手通り〜」はよく聞いたけど、曲の名前も知らなければ、「凝ったロックバンドだな」程度の認識。キライでもスキでもない、ただの無関心。そうそう、私はそもそもJ-POPとかあまり興味がない人です。クラシックに偏っている。

とはいえ最近のJ-POPは聴く。ゲスの極み乙女とかセカオワとか、最近だとYOASOBIとかヒゲダンとかも聴く。Apple Musicばんざい。40代おじさんもJ-POPの流行りになんとかついていけるものだ。凝った楽曲が増えた。カラオケで簡単に歌えるものではない。テンポが曲の中で変わることもザラだし、転調も頻繁、かつ声質を変えたりのテクニックがすごい。いつの間にか凄いことになっている。個人的にはラップがついていけないと感じた頃から流行りを追いかけなくなったが、スゴい進化。みんな上手。歌詞も凄い。凝っている。一度聴いただけでは理解ができない曲が多い。だから逆説的にあいみょんとかが流行るのだろう。たぶんおじさんの8割は、あいみょんが好きだ(笑)

そんな私に、急に刺さった。病後の弱さ故なのか。椎名林檎。東京事変。有名な罪と罰(ほーをさーすー)や群青日和(しんじゅくーはー)、また思い出したのはカーネーション。これは懐かしい。まだ幸せな家族だった頃の甘酸っぱい思い出とともに、グッとくる。

有名な曲も良いのだが、私が今回さっと聴いた中では、サービス駅前紫電NIPPON獣ゆく細道などの曲が良かった。もう少し聴き込んでみたい。椎名林檎、すごい。上で書いたような人気のJ-POPアーティストとは一線を画していて、かつ確実な音楽的技術とアイディアに裏打ちされていて、ジャンルの振れ幅の大きさ、それでいてメロディの軸がブレないあたりは、まるで20世紀のクラシックを聴いているようだ。

一気にファンになってしった。歌詞の深さはまだこれから。女性の心情を語ることが多いようだけど、ときに普遍的な内容もあるように思う。少し興奮気味。ただのシャウト系ロックミュージシャンだと勝手にレッテル貼っていた自分を叱りたい。元嫁が好きだったな、そういえば。


ちょっとサポートしてあげようかな、と思っていただいたそこのあなた!本当に嬉しいです。 そのお気持ちにお応えできるように、良いものを書いていきたいと思います。ありがとうございます!