作品紹介【1】 〜自然との境界〜
こんにちは
畠山です。
このnoteはクレールアーキラボのスタッフが持ち回りでさまざまな視点で記事を書いていますが、実際完成した建物についての紹介もnoteでもしていきたいと思います。
今回紹介する作品は、「第10回沖縄建築賞」にて「タイムス住宅新聞社賞」をいただくことができました[自然との境界]というタイトルを付けたある企業の事務所建築を紹介したいと思います。
敷地は広くゆったりとした空間に、樹齢何十年とも思われる、アカギ、アコウノキ、ホルトノキ、その他さまざまな木々が残っていました。
そこに床面積約30坪の打ち合わせスペースを備えた事務所の設計を行いました。
設計を開始するとき考えたのは
「周辺環境にそっと馴染み、自然との境界を抽象化する建築」
そのような建築を考えて設計をしていきました。
いきなりですが完成した建物がこちらです
大きな木々の奥にそっと佇む建築です
建物に入ると正面には坪庭があります
通路を進んでいくと坪庭の空間
何か不思議を感じませんか?
そうなんです。
建物の中に入ったようですが、そこはまだ実は外部空間なのです
平面図はこんな感じ
建築を作ると、どうしても人工物である建築と、自然とが切り離されてしまいますが、
建築に「光や影」「雨や風」「植物の生命力」など自然を積極的に取り込んでいく建築にすることで、自然と建築が融合した有機的な空間となり建物の魅力を大きく引き出すことに繋がったと思っています。
そのほか建築のディテールや素材など建築的手法や平面構成や断面構成により、建築と自然との境界を曖昧にすることが出来たと思います。
そこでこの建築には
【自然の境界】というタイトルを付けました。
また近いうちにホームページでこの作品について紹介したいと思います。
建築は自然を壊すものではなく、その場所の価値を以前より高められるもの
これからもそのような思いで建築を作っていきたいと思います。
畠山