12月読書報告
(たいぶ前に)新年明けましたね。年末年始は2年ぶりの帰省もありバタバタで、やっと落ち着いてきました。新年の抱負なども書きたいなーと思いつつ、その前に12月読んだ本を記録してないな、と思い出しました。
12月読んだのは5冊。これで2020年は無事50冊読了しました。わーい!!
当初の目標は30冊だったので、大幅に上回る結果に。冊数を稼ぐために短めの本を選ぶなどケチくさい手も使いましたが、それでもかなり頑張れたかと。冊数をこなすことで力がついてきたので、読みたい本を読めるようになってきたのもあるし、Twitterで読書好きの方からたくさん情報を得られたのも大きかった!
さて、12月に読んだ5冊はというと、
The Ghost Who Loved Diamonds (Haunting Danielle, #2 )
先日読んだシリーズの2作目です。
叔母からの遺産で古いお屋敷を相続することになったDanielle、前作では実はそこに以前の家主であったMarlowの幽霊がおり、その死の真相を探る話でしたが、今回はDanielleの唯一の親族であるいとこのCherylが登場します。
今回もシリアスになり過ぎず軽妙でよかったです。わりと悲惨な事件の話なんですが、そもそも死者は幽霊として出てきたりするので、そこまで深刻にならないんですよね。
そして何より、登場人物が魅力的です。私は特に主人公のDanielleがとても好きなんですが、それ以外の主要な人物のキャラクターも多彩で面白い。いとこのCherylも単純なお騒がせキャラに見せかけてけっこう繊細なとこあるじゃん…とか。それでも厄介なキャラですが。
で、気づいたんですが、これってコージーミステリーってやつじゃないですかね? コージーミステリー、ずっと読むのを憧れてたんですが、気づかずに読んでいたとは! 嬉しい。
What Is NASA?
数年前にJPL(NASAのジェット推進研究所)見学に行ったことを思い出して、読んでみました。見学時にNASAの成り立ちについて話を聞くことができたのですが、7割くらい忘れてしまいまして、それを思い出したくて。このシリーズはどこか特定の時代に偏ることなく、満遍なくエピソードが描かれていることが多いので、けっこう期待して読みました。
が、この作品に関してはあまりそんなこともなく、米ソ冷戦の話が主だという…それほどアメリカにとっては冷戦や宇宙開発競争は歴史的に重要な事柄だということなんでしょうけど、個人的にはやっぱり創設期のあれこれを知りたかったので、肩透かしを食らった感ありでした。
ま、こんなこともあります!
From the Mixed-up Files of Mrs. Basil E. Frankweiler
以前読んだBun This Bookで、主人公が大好きな本として出てきた作品。邦訳版では「クローディアの秘密」ですね。このタイトルも素晴らしい。
主人公のClaudiaが弟Jamieを誘って家出した先はメトロポリタン美術館、そこでふたりはある彫刻に魅了され、調査を始める…という冒険譚です。
この話はすごくよかった! 主人公のふたりがとてもチャーミングで可愛い。そもそも、Claudiaの家出理由が親ムカつく、いつもいい子なんてつまんない、等の超絶くだらない理由だというのが最高。弟を誘うのも、お小遣いをいっぱい溜め込んでいるからだし。要するにふたりとも何一つ深刻な問題を抱えておらず、無知な甘ったれの子供たちなんですよね。
でも、子供って本来そうあるべきというか、そうやって守られた中で殻を破ったり反抗したりして自立への道を歩んでいくんだと思うので、もういい大人になった私には、ふたりの健やかさが眩しくて。
児童書、特に最近のものの中には、子供が深刻な悩みや劣悪な環境に悩まされているものも多く、もちろん、対象の読者層が子供なので、子供にとっては困難に打ち勝つドラマなんでしょうけど、大人の私からすると、小さい子が辛い目にあっていることに胸が痛みまくってしまう。だからこそ、こういった呑気な子供たちがいい塩梅で危険な目にあったり冒険して、周りの大人たちはただただ心配して振り回される、みたいな物語に安心します。
ちなみに、だいぶ前の作品のせいか、難しくはないのだけど、少し読みづらさを感じました。多分言い回しが古くなってくると、語彙が簡単でもリズムにうまく馴染めなかったりするのかな…でも、すごく楽しかったです。
今後はこういうベストセラーも読んでいきたいなあ。
ちなみにこちらの作品を元ネタとして作られた歌がこちら。
めっちゃ好きだった!!
Who Is J.K. Rowling?
洋書読みのひとつの目標として、ハリーポッターを読むというのがあるんですが、まだ難しそうなので、とりあえずこちらを。
デビューする前の貧乏時代のエピソードなどもあり、とても面白かったです。有名人の下積み時代の話が好きなので、すごく楽しめました。
こういう本を読むと痛感するんですが、才能を認められている人は、いついかなる時期もずっとその分野に打ち込んでいるなあと。それが得意だからする、好きだからする、というよりも、もうそれ以外自分にはできないから、せざるを得ない、みたいな感じ。
全ての才能ある人が報われるかというと、不幸にも見出されない人も多いのだろうけど、報われた才能ある人は、ほぼ例外なく報われる前も壮絶な努力(本人にとっては努力じゃないのかも)をしてますよね。
あー、ハリーポッター読みたいな。ハリポタじゃなくても、そろそろファンタジー、挑戦してみたいです。
Six Geese a-Laying
クリスマスものを読みたいなーと思って、数冊サンプルに手を出したんですが、こちらを読むということで落ち着きました。というのも超短編でかつ無料だから!!
作者がソフィーキンセラというのも良かった。というのも、私、若い頃に「レベッカのお買い物日記」にどハマりしてた頃がありまして、この作者への信頼がけっこうあるのです。
話はというと妊娠中のGinnyはパートナーのDanの妊娠育児への理解がいまひとつで悩んでいます。そんな折、彼女はエグゼクティブな母親教室に登録することができ、他の5人の妊婦と共に参加するのだが…
という話。短いのですが、正直、この頃ちょっと私自身が忙しかったこともあり、あまり集中できずに苦戦しました。
話自体はとてもシンプル。妊娠出産に際して女性が抱く、ありとあらゆる期待や不安について、クリスマスの魔法的な教訓めいた物語です。妊娠経験がある人は身につまされるのではないでしょうか。
日本もそうだけど、胎教がなんだとか、母乳がなんだとか、育児に専念するかすぐ仕事に復帰するかとか、まあ色々モヤモヤした迷信やら外圧やら思い込みやら序列やらあるのは、どの社会も変わらないのね…。結局のところ、子がどう育つかは、その子の資質に負うところも大きいし、母親が、しかも生まれて間もない時期にできることって大変少ないと思うんだけど、なんか色々必死になっちゃう気持ち……めっちゃわかる(笑)
で、この作品は短いし、楽勝だわ〜と思ったんですが、実はその後にレベッカの短編がくっついていて、実は本としては長かったんですね…! これは多いなる誤算でした。ただ、レベッカは相変わらず買い物にご執心で、相変わらずすぐパニックになって、コミカルで楽しかったです。パートナーもいい人だしねえ…。ただ、私がレベッカの購入行動を追っていた2000年初頭ではまだそこまでメジャーじゃなかったオンラインショッピングが台頭している今、レベッカの行動は本物の依存症ではないのかと心配になりました。思い込みも強いし、専門家による治療が必要なのでは…
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ということで、2021年はめでたく50冊読了!
50冊読めるとは思ってなかったんですが、夏から、自分が読みたい本とWho Was~等の児童向けの短いものを交互に読むようにしたのが功を奏しました。おかげで常に本を読んでいる状態をキープできたので。緩急つけるの大事。
興味を優先しているので、学習効果のある多読とはなかなか言えないのですが(てか読むスピードが極端に遅くてたくさん読めないことも多々)、読書は楽しみであってほしい私には、いまのところそれが一番いいのかな、と。
好きという感情は何をも凌駕する動機になる…はず!
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