【デスドライブ】タイで運転始めるの巻1

日本でも、ペーパードライバーなちんべが、タイで運転を始める。
タイで運転したいが、自信がでない。
そんな方の力になったら嬉しい。
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ドライブ立志編

タイや日本において、製造業向けのビジネスをする上で
大事になってくるのは、「会って話すこと」だ。

自分は、なるべくオンラインで打ち合わせを設定するが
やはり対面を希望されるお客さまは、タイでも日本でも多い。

だがしかし、私がタイでお商売をする上で、足枷になっていたことがある。

それは、「行動範囲」である。

ご存じかと思うが、タイは日本よりも交通インフラは整っていない。

タイにおける主要な空港は、39ヶ所 日本は97ヶ所であり
半分にも満たないし、定期便がある空港はこれよりもっと少なくなる。

新幹線のような高速鉄道もない。
いや、作っているが、いつできるか誰も知らないのだ。

長距離の夜行バスがあるが、これも問題が多い。
・目的地の一歩手前で、突然降ろされボッタクリタクシーの餌食に
・バスの車内にドロボーがいて、夜な夜なあらわれては、ものを盗んでいく
・だいたい大幅に遅れる
まあ、とにかくハプニングが次々にやってくるが、今までこれらを
とりあえず経験している。

こんな経験をしても、ネタができてオイシイと思ってしまうのは
大阪人の悪いところだろうか。

そんなタイで、お客さんに会いにいく…?
しかも、工業団地はだいたい郊外にあるよ?

ではどうするのか?

「運転」を決意するのである。

ご存じのとおり、我が社はできたばかりの小さな会社だ。
この前ゾロをお迎えしたばかりである。

では、運転手….を新たに雇う?
バカ言うんじゃない、そんなぜいたくは敵だ。

ちなみに、タイの大手日系企業の営業マンは運転手付きの車で働いている。
しかも、SUVみたいなのに乗っているではないか..!!
うらやまけしからんである。

そう。お金がないうちは自分で色々とやるしかない。
避けていても、遅かれ早かれやらればならぬ。
いつまでも金魚鉢の中にいては、大海をみることはできない。

そう自分に言い聞かせて、決意した。

ちなみに、自分は運転ど素人である。
日本でも、ほとんど運転をしたことはない。
都内に住んでいたが、電車が便利なので、東京で運転したこともない。

たまに車に乗っては、エンジンの掛け方を忘れて、毎回あわわする。
もはや、マリカで遊ぶ、そのへんの小学生の方が運転に慣れている。

これくらい素人なのだ。

無限アポイント編

それからほどなくして、お客さんからサービスの紹介依頼がやってきた。
ありがたや。ありがたや。願ったり叶ったりである。

そして、対面での打ち合わせをご希望されているのだ。
ついにこのときがきたかッッ…! 持ち味をイカせッッ!

場所は、バンコクから南東に50kmのバンプー工業団地である。
下道で行くと、1時間強くらいの道のりだ。

乗るしかないのだ。このビッグウェーブに。

調達編

これで、マインドとチャンスはできあがった。
次は、車を手に入れなければならない。

実は弊社には、親会社がいる。

そこで、わたしは親会社のボスに車を借して欲しいと頼み込んだ。
すると快くOKを貰えた。ひと安心である。

借りた車は、総務のおばちゃんが普段使っている車で
車種はホンダのフィットである。
座席には、ミッキーちゃんとミニーちゃんの可愛らしいカバーがしてある。
※ちなみにタイではフィットを「ジャズ」という名前で売っている。

その後、おばちゃんに車を借りるとLineすると
大量の連絡が入ってくる。

「ほんま運転大丈夫なんか??」
「ワイでも、近距離しか移動したことないで??」
「今まで、その車は無事故やで」
 ※ちなみにタイの方なので、意訳している

くるわくるわ..プレッシャーの嵐ッッ…!
おばちゃんの心配は当然である。
タイに来たばっかりの外人に、車を貸すのである。

そこで、説得するために魔法の呪文を唱えるのである。

「ちゃあちゃあーかっぷー!」

この言葉は、日本語では「ユックリデス~!」という意味だ。
安全運転だから安心して欲しかったのだ。

その後、おばちゃんから「OK」と返事がきて
LINEはピタリと止まった。
効果はバツグンだった。安心してくれたようだ。

数分後に、別のLINEがくる。
今度は、ソフィアという親会社のスタッフ女の子からだ。
彼女とは、一緒にお客さんのところへ行く予定である。

そして、同じようなことを言うのである。
「お前が運転すんのか? タクシーでいかんのか?」
「保険ははいっとるんか?」

そして、私も同じ呪文を唱えるのである。
「ちゃあちゃあーかっぷー♪」

すると、下のニッコリOKスタンプが返ってきて
Lineがピタリッと止まった。
またしても効果はバツグンなのである。

皆さんには、車を借りて、遠出しようとしたときに
周りのタイ人から引き止めらそうになった場合は
ぜひこの言葉を思い出して欲しい。

「ちゃあちゃあーかっぷー

こうして、マインドとチャンス、車の準備が整った。
そして、打ち合わせの日を迎えるのである。

【デスドライブ】タイで運転始めるので巻1 おわり

後半へつづく。

ご閲覧ありがとうございます。
Opt.Mobil 代表/珍部と申します。
弊社では、製造業向けの送迎バス最適化ソリューション
Mii Hawkを販売/開発しております。
製造業の固定費削減にぜひご検討ください。




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