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半歩

海色であろう、目の前の息がつむぐ言葉に私は包み込まれ、あの日から私はゆれ続ける藍色に染まった。

活発な女の子で、常にリーダーシップを感じさせます—初めて教師になり、どの先生よりも熱心に、かつてない授業の仕方で、理解することは楽しいことだと証明してくれた小学二年生の担任。進んで手を挙げ、勉強を自主的にし、漢字ノートの例文があなたでいっぱいだった理由は言わなくても伝わったのだろうか。

私の粘土を分けたのも、最後の運動会で応援団に入ったのも、慣れない高さにある下駄箱に小さな紙切れを入れたのも、声では届く前に煙となるから、じゃないや。単に私は惚れた存在を前にすると言葉を呑み込む機能しか働かなくなるだけで。りーだーしっぷ?なにそれ美味しいの?

温泉に片足を入れる。左右で安らぎに浸かる人々に私は違和感を感じた。これはぬるすぎる。でもここで出るのは遅い。少し浸かるか。うーん、居心地悪いな。

「嫌だったのなら無理しなくても。最初の段階で足を戻せばよかったのに。」居心地の悪さが左右を揺さぶり起こしてしまった。

それが平常、そこが癒しの場。外来種である私は環境破壊疑惑。無所属のいきもの。それが我。はじめまして、ちさです。自分の軸を持っていて、だけど周りに不自由なく溶けていける。呟いた言葉以上を掴み取り、私の脳には思いつかないことを教えてくれる。そんな人間に惚れ続けてきた者です。私の思う自分色と、あなたの思う私色が重なったときがやってくるまで。

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