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教育の未来をデザインする。デジタル副読本の世界

MicrosoftよりMac。澁谷です。

今、教育の現場は常に変化と進化を遂げています。
日本の小中学校教育は、文部科学省の推進する一人一台端末の取り組みにより、教育のデジタル化が加速しています。

本来は数年かけてじっくりと進める予定だったこのプロジェクトは、新型コロナウイルスの流行により、予想外の速さで前進を余儀なくされました。感染拡大防止のために自宅待機を余儀なくされた生徒たちに授業を届けるため、北海道をはじめとする地域では、オンライン教育の実施が一気に加速しました。

しかし、この急速なデジタル化の推進には、ただの緊急避難的な措置以上の意味があります。

一体なぜ、教育現場でのデジタル化がこれほどまでに強く推進されているのでしょうか?そして、デジタル化が進むことで、教育現場にどのような可能性が広がっているのでしょうか?

本記事では、弊社が取り組んだ副読本のデジタル化プロジェクトを例に、個別最適な学びを実現するためのデジタル化の推進、アクティブラーニングを促す創造的な教材の開発、そして、これらが未来の教育をどのようにデザインしていくかを、私たちの取り組みを通じてお伝えします。

デジタル化が切り拓く学びの可能性

教育現場におけるデジタル化の波は、ただ教科書を電子化すること以上の意味を持っています。それは、学びの「質」と「アクセスの平等」を根本から変える可能性を秘めているのです。

今回、NPO法人ほっかいどう学さまと連携して進めた副読本のデジタル化プロジェクトは、この新たな可能性を探求する試みの一環と言えるでしょう。

制作前に授業コンテンツの考え方を議論、プレゼンしました

副読本デジタル化の背景と目的

ほっかいどう学さまと進めたこのプロジェクトでは、日勝峠を題材として、地域固有の災害リスクや文化を題材にした副読本をデジタル化しています。北海道の子供たちが、自らの地域の歴史や災害について学ぶことは、彼らが地域社会の一員としてのアイデンティティを深める上で欠かせません。しかし、従来の教材は他地域の事例に偏りがちで、地域特有の課題や文化を深く理解する機会が限られていました。

デジタル副読本のメリット

今回制作したデジタルパンフレットは、全編パワーポイントで制作しました。パワポでもページ遷移なども可能で、子供たちでも直感的に操作できるように構成を考えました。また、オリジナルのキャラクターも作成し、親しみやすいデザインに仕上げてます。

石狩空知みち学習PJ日勝峠デジタル副読本/表紙 イラストは動画コンテンツにも使用

こうしたパワポを使ったデジタルパンフレットのメリットとして、

  • カスタマイズ性の向上:教材を地域や個々の学習者のニーズに合わせて柔軟に調整できます。Googleスライドにもエクスポート可能なので、データを共有すれば先生たちでもオリジナルにカスタマイズできます。

  • インタラクティブな学習体験:アニメーションや動画を組み込むことで、よりインタラクティブな学習体験が可能に。パワポでもかなり色々なことが実現可能です。

  • アクセスの平等:最終納品データはデジタルパンフレットサービスに依頼して、1つのURLでどこでもアクセス可能にしました。インターネット環境があれば、全道どこの小中学校からでも教材にアクセスでき、学習機会が均等に提供されます。

このようなデジタル副読本の取り組みは、学びの個別最適化とアクティブラーニングの推進に寄与しています。主体的に学び、問題を解決する力を育むことは、これからの子供たちに必要なこと。今の教育現場にあった学習教材の共有は不可欠だと思います。

クリエイティブな教材開発と教育の未来

デジタル副読本が教育の未来をデザインする過程では、クリエイティブな思考が鍵を握ります。この革新的な教材は、教育者と学習者の双方に未来への扉を開く新たなツールです。教育のデジタル化という流れの中で、副読本はただ情報を伝達する手段に留まらず、個々の学習者が自分自身の可能性を最大限に引き出すためのプラットフォームとなり得ます。

クリエイティブな教材開発が教育の未来に不可欠である理由は、単に技術の進化や情報のアクセシビリティの向上を超え、教育の本質的な目的に関わるからです。デジタル副読本を活用することで、学習者は自らが興味を持つ分野を深く探究でき、教育者はそれを支援するためのより多様な手段を手に入れます。このプロセスにおいて、クリエイティブな思考は、新しい学習体験を創出し、学習者一人ひとりの内在する才能を引き出すための重要な要素となります。

「クリエイティブ」と「教育の未来」は、デジタル副読本を通じて相互に強化される概念です。この教材は、学習者がアクティブに学習に参加し、自分のペースで学びを深めることを可能にします。同時に、教育者は学習者の興味やニーズに合わせたカスタマイズされた教育プログラムを設計することができるようになります。このように、デジタル副読本は、教育者と学習者双方のクリエイティビティを促進し、教育の未来を共に形作っていくための強力なツールとなります。

未来の教育を考えるとき、私たちは教室の四壁を超え、グローバルな視野を持ってアプローチする必要があります。デジタル副読本は、世界中の知識と文化を手軽に学習者に提供し、教育の地理的・物理的な障壁を取り払います。このグローバルな学習ネットワークの構築は、クリエイティブな教育コンテンツの共有と、教育の質の向上を通じて、教育の未来像を一新することに繋がります。

弊社の取り組みは、教育の未来にクリエイティブな変革をもたらす一歩です。デジタル副読本を通じて、教育者と学習者が共に成長し、クリエイティブな力を発揮できる環境を提供すること。それが、私たちが目指す教育の未来の姿です。

クリエイティブとテクノロジーで描く教育の未来

デジタル副読本の取り組みは、教育現場に革新的な変化をもたらし、子供たち一人ひとりの可能性を最大限に引き出すことを可能にすると考えてます。
クリエイティブな思考とテクノロジーの組み合わせは、教育の未来を形作る上で欠かせない要素。
弊社の取り組みを通じて、先生たちと子供たち、そしてクリエイティブの現場にいる我々が共に成長し、互いのクリエイティビティを最大限に発揮できる環境を提供することが私たちの目指すゴールです。

このデジタル化の波は、教育のあり方を根底から変え、個別最適な学習環境の提供、アクティブラーニングの促進、そしてグローバルな学習ネットワークの構築を可能にすることは間違いありません。

私たちの挑戦はまだ始まったばかりです。
デジタル副読本をはじめとするデジタル教材の開発と導入は、教育の未来を豊かにし、全ての学習者に平等で質の高い教育機会を提供するための第一歩。この道の先には、クリエイティブとテクノロジーが融合した、まだ見ぬ教育の未来が待っています。

これからも、クリエイティブの視点で実現できることを掛け合わせながら、教育の質を高める一端を担い、子供たちが持つ無限の可能性を引き出すために、私たちはクリエイティブな挑戦を続けていきます。
みなさん、一緒にクリエイティブな未来を築いていきましょう。
今日も、クリエイティブな1日を。