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夜な夜な酒場#1 「生牡蠣」

アブノーマルな七夕の夜、性水流れる天の川を越え、1年に一度だけ会えるという嘘かほんとかロマンはどこだ、ばかり。

あれがデブでアルタイルベーガ♪

なんて歌があったりなかったり知りませんが、

彦星とオリモノは一体全体どんな夜を過ごしたのだろう、と、地球から14光年、16光年も離れているアルタイルベガを眺めながら我々人間は究極の青姦を妄想した事でしょう。

宇宙のスペースを埋めつくーす、ペニースをください。

そんな短冊が世の中には溢れて、お願い事をささくれにでも描きましょうかなんて夜な夜な親不孝な妄想を広げ、宇宙は広いだなんて人間の妄想で、全て宇宙は繋がっているんだと気づいた時、恐ろしくも感じる摂理というのかなんというのか。

彦星さん、日本では愛親しまれているヒッコーマンと言う名の醤油というものがございます。
我々は毎日あなたと繋がっています。
どうかまた来年も性なる夜を過ごせますよう、ささくれにお願いしておきます。


なんてアブノーマルな七夕から7月も終わりに近づいてきましたね。

どもども、ちったです。

本日のオススメは生牡蠣です。


夜な夜な酒場#1 「生牡蠣」


いつものようにギラギラガールズを通り過ぎて路地裏に入る。
狭い階段を登ると歌舞伎町にいることを忘れてしまう様なこじんまりとした空間が広がる。

さて、仕込みますか。

営業は18時から、仕込みはだいたい16時前くらいから。

仕込み中は一人で完全にOFFモード。

自分のペースでゆったりとやって、自分の休みたい時に一服をする、このタバコがうまいんだなぁ。

「やってますかー」

今ちょうどタバコに火をつけた17時回る頃。

あら!柏さん!

柏「やってないよねー」

やってないことなんて知ってますよーっとよっこらせっとカウンターに座り出す。
これがいつもの柏さん。

私「いらっしゃい、早いね柏さん」

柏「そうですよねごめんねですよね」

私「ハイボールですか?」

柏「え!いいんすか!いただきまーす」

私「いつもフライングして飲むでしょうに」


気の知れている常連さんだからこそ、仕込み中は一切気を使わず会話をしない、なぜなら私がOFFモード、全身のブレーカーを上げるにはまだまだ時間がかかるからね。

18時になり看板を出し、もう料理頼んでもいいよとハイボール3杯目の柏さんに言う。

柏「牡蠣!牡蠣くださぁい!」

くると思いました待ってましたと、何個食べます?

柏「2個ー!」


年齢は40近く、お酒が入ると無邪気っぽさは私並みだけど、話す内容は面白く博識な豆知識魔神。
話し出すと止まらない。

柏さんは千葉に住んでいる。

だいたい金曜日の仕事終わりに寄ってくれて、そこからが長いのが柏さん。

多分、帰るのが億劫なんだろう、同じ服のまま次の日もフライングしてくる。
どこで寝てたのか尋ねるといつも違った場所で、知り合いのbarだったり、ホテルだったり、公衆便所で寝てたという日もあった。もはや歌舞伎町の住人。

そんなこと考えてたら牡蠣が剥けた。


私「お待たせです、こんにちわ、牡蠣です」

柏「あら牡蠣さん!こんにちわ!」

柏さんは牡蠣があると絶対に牡蠣を頼む。

光があれば寄ってってしまう蛾のように。なんて言ったら失礼でしょう。

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柏さんは日本酒に移行し、新人スタッフのダルシムと3人で会話に蝶々ピヨピヨどことまろう、花が咲き始めた。

(新人といってもダルシムは私よりりきまる歴長いハゲてる常連さんで、最近こちら側に引きずり込んだのである。ちなみにお察しの通りすらっとしたハゲでダルシムみたいだからダルシムにしとく。)

ダルシム「一番こわいのは火の中かなぁ」

どこが一番こわいかという話の内容になってた。

私「ヨガファイアできそうですもんね」

ダルシム「うるせえ!」

柏「あっあっあっあっあっ」

説明が多すぎる。

ダルシムは私の後輩になったけど年齢は2つ上。
柏さんのあっあっあっあっは笑い声。

私「火の中も確かにこわいなあ、あついし。でも海の中もこわくないですか?」

ダルシム「確かに夜の海とか特にこわい」

柏「人間が行ったこともない場所が存在してるしね」

私「海底とか想像できないものが存在してるかもしれないっすもんね」

ダルシム「龍宮j、、、」

私と柏さんはスルーした。

私「真っ暗で、音も聞こえなくて、水の中で圧迫されるこわさ」

柏「そういや海に潜る映画あったよね」


ダルシム「え、なにそれ」


柏「ほら、ほらあのー、あれよ、助けるやつ、


あのほらあれ、、、

そうだ!

イヌザルだ!!!!!!」


犬猿の仲やないかい!!!!!!


バディー組んで救命活動行うのに犬と猿じゃ息も合わないわ!


あれ、目の前が、真っ白に、、
そうか、、、おれは死ぬのか、、、
このまま海のもずくとなって、おれは、、、

あれ、、、なんだ、光が、、、

助けにきてくれたのか、このおれを、、、

ありがとう、、、

ん?

犬と猿が目の前で喧嘩しとるやないかーい!!!!

ってなっちゃうじゃないですか!!!

柏「あっあっあっあっ、そかそか海猿か」


そこからいつの間にか話題は童話について、と変わっていた。

愉快な時間だった。

ちなみに次の日も柏さんはベロベロの状態でフライングしてきたんだよねぇ。同じ服で。

今宵も笑って呑んでよいよい酔い夜でした。

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という感じでこれからもお店のエピソードをあげていきますので、気ままに読んでくれたら泣いて泣いてやっぱり泣きます。

読んだら頭が悪くなるベストいちです。


それではまた!ピコピコ!ピーッ!!!!

少しでもニヤリとなれたなら幸いです。 よろしくお願いします☺️