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新時代の画期的生理用品は小学生を救うのでは?

生理用品の選択肢が増えているのご存じだろうか?月経カップやそのまま吸収する下着。ずっと気になっていたのだが、後者のほうにチャレンジしてみた。韓国のeveという製品。

一言でいうと、万能ではないが、選択肢が増えることはとても良いと思った

特に、思春期の女の子や、将来的に途上国での活用可能性があるのではないかと思った。

1.出会い
振り返ると、これらのプロダクトのことは、2015年に米国大学院留学中に知った。

クラスの8割は女子で、留学生もたくさんいたが、クラスメイトの「米国人」のダイバーシティが豊かで、半分以上がベジタリアンだったのではないか。みんなとってもリベラルな精神を持っていた

女性のエンパワーメントや健康に関する授業は一番好きな時間だった。世界中のあらゆる女性の課題について学んだことがあった。目や耳を防ぎたくなるような、人権侵害が世界中で起きているのだけれど、実に「月経」は世界の27%の人が、健康な人の普通の状態であるにもかかわらず、1.2億人、つまり20人に1人程度は、十分な生理用品を確保できていなのだ。だから学校にいけない、国によっては家族に小屋に隔離されるなんていう悲しい出来事がこの令和の時代に起きている。

その中で、ある親しい米国人の友人がこのような特別な下着のプロダクト立ち上げに関わったことがあるという話があり、はじめてその存在を知った。珍しいことだと思うが、医師のクラスメート(男子)も知っていた。2000円前後で、形もさまざまなこのブランド。 https://www.shethinx.com

なるほど、そんな選択肢があるのか!

2. 試すまで5年かかった
でも、値段が少し高かったり(多くは4-5千円前後)、その効果に半信半疑だったりで、なんとなく米国出張があるたびにほしいと思いつつ(今は日本でもすぐにオンラインで手に入るメーカーがでているが、その当時は米国にあるそれしか知らなかった)、忙しく妊娠出産でてんてこまいだったりで、試すことを先延ばしにしていた。

3.  使ってみた感想
1日大丈夫だったと言う感想もネット上にはあるが、個人差や日によって量との見極めが必要であり、洗うのがもしかすると面倒に感じる人もいるかもしれないので、万能ではない。既存製品とのコンビネーションが必要な時もあると思ったが、次の点でよいと思った。

・ごみがでないので捨てる手間や煩雑さがなくなる(これが一番)
・使い捨ての使用量が減るので、環境に優しい
・持ち合わせのナプキンなどがなくなったときの不安やピンチ回避となりうる
・周期把握をしつつ「そろそろかも?」が怖いときの予備としてはくとよいのでは?
・トイレになかなかいけない状況、人の家に行って捨てるところがないとき、などに役立つのでは?(在宅勤務なので想像)
・出産後の悪露対策にもよいのでは。1ヶ月で終わらず確か2ヶ月弱続いたが、赤ちゃんの世話で忙しく動きづらい新ママの選択肢の一つになるのでは。

だが、一番思ったのが、この下着は小さな女の子たちの救世主になりうるのでは?!

4.小学生、中学生への選択肢に
現代はわりとオープンにこのような話題ができるようになった日本国であるが、当事者はやはり大なり小なり葛藤する。

特に小学生というのは、少なくとも私がそうだった25年まえくらいは、非常に残酷で、学年の中で、誰は生理がはじまってはじまってない、みたいな噂が一瞬で流れた。ネットのない時代月刊まんが「なかよし」にのっていた生理用品会社の広告から、体のことを色々学んだが、月に1回と言うことはわかってもそれが何日続くのかは教科書になくて、聞けなくてずっと疑問だった。

きっと今の子供たちも、ネットにアクセスできる時代ではあるが、どこかこどもごころに、「恥ずかしいこと」「隠さなきゃ」みたいな認識が大きく、こそこそっとナプキンを隠してトイレに駆け込む、という状況に直面せざるをえないんじゃないかな。人間の半分に起こるごく当たり前な現象なのに。もっと理解が進み、そのような認識が社会通念が早く変わるとよいなと思う。

小学4年生の頃、1個ナプキンが校庭に落ちていて、大嫌いだった女教師が男子を部屋から出して、「1個でもないと困るときがある、心当たりの人は先生のところに後で取りに来てね」と神妙な面持ちでいった。女子だけだったのになんか変な空気が流れたのを覚えている。そんなあとからぬけぬけと、どんなクラスメートがみているかわらないのに職員室で、「先生あれ私のです」なんていえないでしょ。名前も書いてないしね。

「大人の階段のぼる」のは、特に体のことについては、なかなか大変だ。昨日までスヌーピーやキティちゃんの下着だったのに、突如、生理用のなんか大人っぽいレースやお花とかのを与えられたことに、すごく抵抗があった。まさかのときのためにランドセルに見慣れないナプキンを備えられておくのもなんか嫌だった。様々なセクシュアリティがあることへの理解も増えてきたが、完全にストレートな私もそういう風に感じるのだから、性的指向も様々な人がいる中で、この「デザイン」の選択肢ももっと増えるとよいなと思う。

と思っていたら、Girls Leapという小学生向けの下着がすでにあるようだ。お母さんの愛情から生まれたから素敵。子供が自分の体を正しく知って、ずれたり不安に思ったりすることなく思いっきり動くための選択肢になりうるといいな。

そして、このようなサスティナブルなプロダクトが、将来的に途上国の女の子たちの救世主にもなってほしい。今ある使い捨てのプロダクトは、大きなマーケットだろうし、グローバルな日用品会社の抵抗があるのかもしれないが、このようなサステイナブルなプロダクトによって、小さな女の子から猛烈に働く女子、大人の女性までが心地よく過ごせるための選択肢が増えるのはいいな。「モノ」が心や生活や社会的規範を変えていくこともできるのだなと思った。