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チロルの小説

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#羅生門

短編小説:永遠の課題

この世に学ぶものがある限り、きっと皆が挑み続ける永遠の課題。

あなたもきっと、考えたことがあるはず。
はるか昔の、ある者の未来についての話。
(約2000字)(再掲作品)

雨がざあっと降っていて、辺りは夜や藪や枯れ草になっていた。男がきいきい門の裏のはしごをおりて、よっと地面に降り立とうとすると、そこにつると蛇が滑ってきたので、「やや」と男は足をおどらせて、やがてそのすぐそばの石畳にそっと足を

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