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【ISチーム】組織の一人ひとりが歩む道を創る。イネーブルメント担当の想い | 山下 起暖

SaaS業界を中心にインサイドセールスの仕事が注目されている昨今、「プロ人材のスキルシェア」のような無形商材を扱うサーキュレーションでも2019年からインサイドセールス組織を立ち上げて運営しています。

当記事は、IS(インサイドセールス)のチームに所属するメンバーのインタビューを通して以下をご紹介していきます。
・ISチームの成長環境
・ISチームのカルチャー「COMPASS IS」(※1)
・様々な経歴を持つISメンバーのパーソナリティ

そして、今回インタビューをさせてもらったのは中途入社の山下 起暖(きはる)です。
ISチームの拡大期をリーダーとして牽引し、2023年2〜7月に掛けてISチーム内の「イネーブルメント担当」として新人育成の仕組みづくりを実施。
その活躍が全社で称賛されて2023年6月度の泣ける仕事賞(※2)を受賞しました。

この記事では、新人育成の取り組みの詳細、このミッションを担う想いについて聞きました。

「20代から圧倒的に成長していきたい」
「人材育成や組織開発に関わっていきたい」
「尊敬できる仲間と切磋琢磨しながら挑戦していきたい」

そのような想いを持つすべての人に是非読んでいただきたい内容です!

(※1)【 COMPASS IS(コンパス イズ )】
サーキュレーションのISチームのカルチャー。
「COMPASS」は、ISチーム独自の行動指針である「2ランクアップ」と「感謝と称賛」の意味を持つ。
「IS」は「インサイドセールス」という意味と、be動詞の「イズ」の意味を持ち、「is…に続く文字はメンバーそれぞれ」という想いを込めている。

(※2)泣ける仕事賞
売上以外の成果や日々の仕事のプロセスの中で、お客様や社内のメンバーに感動を与えた社員に贈られるアワード。毎月の全社投票により受賞者が決定します。


1.誰が教えても・誰が教わっても成果を出せる育成体制を目指して

山下 起暖(やました きはる)|CX推進部 インサイドセールスチーム
新卒で大手証券会社にて新規開拓営業を経験し、2017年にサーキュレーションに入社してからはコンサルタントと広報を経てインサイドセールスに配属。 インサイドセールスでは顧客の新規開拓営業を担いながら、リーダーとしてマネジメントや企画業務にも携わる。2023年2〜7月は、チーム初となるイネーブルメント担当に従事。 プライベートでは地方移住しながら二児のパパをしている。

ーー 2023年6月度の「泣ける仕事賞」の受賞おめでとうございます!まずは、受賞のきっかけになったISチームの新人育成について概要を教えていただけますか?
 
きはる:
ありがとうございます!
ISチームに配属された23卒を対象として、育成計画や研修コンテンツの作成などの仕組みづくりと、新卒が早期に立ち上がるための現場業務のサポートを実施しました。
今期からその役割を担う「イネーブルメント担当」というポジションがISチームにできて、ありがたいことに私がそれを任せてもらって推進していきました。

ーー 新しい役割とのことですが、 ISチームの新卒の受け入れは今年度が初めてではないと聞いています。これまでと何が違うのか、背景から聞いてもいいですか?
 
きはる:
前年までは、ISチームへの新卒配属が数名だったこともあり、先輩メンバーが自身のミッションの傍らでOJT(オンザジョブトレーニング)で育成していました。また、研修コンテンツ等もあったのですが、最低限のルールや知識だけを教えているような状態でした。
それでも何とかこなせていましたが、かなり属人化しており、特定の先輩メンバーに負担が偏ったり、新卒によって成果・成長にバラつきがでることがありました。
 
ーー 最低限のマニュアルとOJTによる育成はよくありますが、現場はバタバタしてしまいますよね...。

きはる:
そして、23卒は例年の倍近い10名の配属だったのですが、ISチームは先輩メンバーが20名かつ入社2〜3年目の若手が多い組織でした。つまり、スムーズな受け入れが困難なことが目に見えている状態だったんです。
チームが急成長しているタイミングだったのでここでブレーキを掛けたくなく、ISチームのマネジャーが経営陣や営業企画と話し合ってテコ入れをする意思決定がされました。

ーー ISチームだけでなく全社が関わったプロジェクトだったのですね。
 
きはる:
はい。インサイドセールスはお客様との初期接点を創る大事なミッションを担うため、ISチームの新卒の立ち上がりは会社全体にとっても重要な要素でした。
なので新卒が入社する数ヶ月前から動き出し、これまでの育成のあり方を刷新すべく、方向性・コンテンツ・体制をしっかり整えていきました。

ーー 新しい仕組みづくりはどのようなステップで進められたのですか?
 
きはる:
まずは新卒社員の状態目標を定めました。定量と定性の項目で、理想的な状態を1ヶ月単位で言語化しています。
また、前年で早期に立ち上がった新卒にヒアリングをしながら、継続的に成果を出せるようになるまでの思考と行動のプロセスを分析し、それを参考にしながら23卒とのコミュニケーション方針を作成しました。

ーー 全体の方針や方向性を立てることから細かく設計しているのですね!

きはる:
その後は、誰でも再現性を持って成果を出せるように、配属後に覚えてもらいたい業務オペレーションや営業ノウハウを整備していきました。
既存のマニュアルを最新化したり、チーム内の成功事例を元に新たなコンテンツを作ったり、散らばっていた必要な情報を一元管理できるようにしたり...色々やりました。
研修コンテンツは私だけではなくISチーム内のハイパフォーマーや他部署の有識者にも協力してもらいながら70個ほど作りましたね。

きはるさんが作ったコンテンツの一部

ーー 外注せずに数ヶ月でここまで整えたのはすごいですね!

きはる:
ありがとうございます。23卒にとっては学んだことを振り返りやすいし、企画側にとっては来年度以降にも活用できますし、気合いを入れて作って良かったと感じています。
余談ですが、この過程で整えたコンテンツの一部はISチーム以外の23卒や中途入社者にも使ってもらうことになりました。ISチームだけでなく全社のイネーブルメントに貢献できたのは嬉しかったですね。

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2. 「関係の質」から成長に繋げていく

ーー 丁寧なステップを踏んで設計されましたが、23卒が配属されてから実際に走り出してみていかがでしたか?

きはる:
まぁ、やってみると思い通りにいかないことも多かったです(笑)
期待以上の手応えを得られたこともあれば、伸び代に感じていることもあります。
 
ーー 新しい取り組みですし想定外のことは起きそうですよね。まず上手くいったことから教えてください!
 
きはる:
良かったのは、23卒全員が配属後からずっとモチベーションが高く、ISチームや23卒同士ととても強い信頼関係を持って働いてくれていることです!
インサイドセールスの仕事は泥臭い新規開拓もするので、人によっては苦戦して気持ちが落ち込んでしまうことが多々あります。そのような状況になっても23卒がお互いでエンパワーメントして走ってくれたことにはとても感動しました。
 
ーー それは嬉しいですね!きはるさんはコンテンツを作るだけではなく、前向きに仕事に取り組める環境も意識して設計していたのですか?

きはる:
かなり意識していました。例えば、先ほど説明したように対23卒へのコミュニケーション方針は細かく設計して先輩メンバーに共有していました。その他、23卒が良い仕事をしたら積極的に称賛したり、歓迎会・交流会・チームビルディングの企画なども実施していましたね。
ですが、ただ友達みたいに仲が良い集団にしたいわけではなく、成長・成果を出すチームになるための「関係の質」を大切にして設計しています。
 
ーー 「関係の質」...ですか?

きはる:
「関係の質」とは、成功の循環(Core Theory of Success)という理論の中にある組織で結果を出すための第一ステップのことです。
ざっくり言うと、以下のような状態を目指しています。

① 組織/上司/同期と良い関係性ができることで、
② 仕事に対して前向きな思考ができるようになり、
③ 積極的な行動や挑戦が生まれることで、
④ それに応じた成果が出てきて、
⑤ チームとの関係性がさらに強まっていく(最初に戻る)

現に前年の新卒のハイパフォーマーを振り返ると、早期に「関係の質」を築けたことで前向きな相談を積極的にしてくれるようになり、その度に思考と行動をサポートすることで早期に成果を出せていました。そして1年で頼もしいほど成長してくれていましたね。

「成功の循環(Core Theory of Success)」とは、マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱している、組織が成果を上げ続けて成功に向かう構造や仕組みの理論


ーー このような成功のフレームワークは複数ありますが、個人業務が多くなりがちなインサイドセールスにとって「関係の質」は大事な要素になりそうですね。

きはる:
そうですね。インサイドセールスは仕事の特性上、不安になることも多いと思うんですよ。関係性を築くのも簡単ではありません。
でも、23卒の皆に研修のアンケートを取った時に、「このチームで良かった」というコメントを多くもらえたんですよね。

23卒の研修アンケート(一部抜粋)
【1】
ISに配属され、実は第一志望ではなかったので、業務内容や雰囲気、キャリアのことなど、不安要素が配属当初は大きかったです。
しかし配属後の1週間で、見事に不安が払拭された、というのが今の感想です。何よりも、自分は1人じゃなく、先輩方や同期、上長の方が相談に乗ってくださること、自分も組織づくりに関わらせてもらうこと、自分次第でキャリアはいかようにも切り開けること、勇気をもらえるようなコンテンツが多かったです。
実務にはまだまだ及びませんが、必要なスタンス、知識については最低限身につけられたのではないかと考えています。改めてご指導いただき、本当にありがとうございました。
【2】
きはるさん、私たちのためにたくさんの時間を割いてくださり、研修の内容を考え、実行してくださって本当にありがとうございます。きはるさんのおかげで、私たちは自分たちの成長や足りない部分を感じながら日々過ごすことができています。
先輩方との繋がりかたを含め、新卒がやる気になる環境と雰囲気を作ってくださっていることにも感謝しています。

ーー 23卒からのリアルな声、これはとても嬉しいですね!

きはる:
嬉しくて震えましたね!
というのも、実は以前リーダーをしていた時に特定のメンバーとの関係性をうまく築くことができず、成長を遅らせてしまった経験がありました。関係性が弱いので、アドバイスを素直に受け入れてもらえなかったり、ここぞという時に頼ってもらえなかったりしました。
その時のことを反省していたので、今回このようなコメントをいただけたのはとても有り難かったです。

ISチームの23卒メンバーと

ーー 失敗経験を乗り越えていて素晴らしいです!一方で、伸び代に感じているところは何ですか?

きはる:
「関係の質」はできているので、それを「成果の質」に繋げていくことです。
研修では彼らに様々なノウハウを教えてきましたが、理解できなかったこと、理解できたけど実践できないこと、実践を試みているけど成果に繋がっていないこと、いっぱいあると思ってます。
研修期間は終わりましたが、しっかりと実践して成果に繋げられる状態にまでしていきたいです!

ーー 確かに、研修は教えることがゴールではないですもんね!

きはる:
ですね。むしろスタートだと思っていて、ここからが今回のイネーブルメントの取り組みの成功or失敗を決めると思っています。泣ける仕事賞をいただきましたが、まだまだ道半ばです。
しっかりとモニタリングをしながら23卒の成果・成長までサポートしていきます!

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3. 他責ばかりだった20代の自分のようになってほしくない

ーー これまでのインタビューや23卒からのアンケートを見ても、きはるさんはかなり強い想いを持って育成のミッションに向き合われていると感じました。

きはる:
想いの源泉は2つあります。
まず、私はサーキュレーションの事業・ビジョン・働く仲間のことを、めちゃくちゃ誇りに思っていることですね。

ーー 会社に貢献したい気持ちが強いのですね!

きはる:
はい。そして会社の未来を創ってくれる新卒には同じくリスペクトしかありません。
なので、23卒がファーストキャリアで当社を選んだことに堂々と胸を張れるようにしたいし、掛け替えのない仲間と出会って、働くことを通して充実した人生を送ってほしいです。
 
ーー 素敵です!2つ目は何ですか?
 
きはる:
私と同じような失敗をしてほしくないからです。
私は20代という貴重な期間、自分のスタンスの未熟さゆえに成長機会を逃してきたと感じています。このような感情を持つ人を1人でも減らしたいです。

ーー 詳細をお伺いしてもよろしいですか...?

きはる:
はい。新卒では証券会社で新規開拓営業をしていたのですが、お客様にも恵まれ、数々の有難い経験をさせていただきました。
ですが、厳しい世界で心の余裕が無くなり、次第に「本当に社会やお客様の役に立っているのか?」と目の前の仕事に意義を感じられなくなりました。そして、会社や社風に対しても斜に構えてしまうようになりました。
今になって思うと、自らが考えて動いていないことを他責にしているだけでしたね...。

ーー その後はどうなったのですか?

きはる:
3年弱で退職しました。そして、環境を変えても失敗ばかりであり、自身が社会人としてスタンスもスキルも低いことを痛感しました..。
サーキュレーションに入社してからも苦労しましたが、事業やビジョンに共感していたため「ここで逃げたら変われない」と思って喰らいつきました。
そこから少しずつ成長することができて、まだまだ未熟者ですが、今のような役割を任せてもらえるほどになりました。
 
ーー 今のきはるさんからはあまり想像できないですね。その背景があって23卒に手厚く向き合っているのですね。

きはる:
はい。新卒はまだ社会人に成り立ての状態なので、スタンスの伸び代があれば改善に向き合いたいです。
また、上手くいかないことを環境だけの責任にするのはナンセンスですが、環境によってポジティブに働けることがあるのは間違いないので、厳しい仕事でも前向きに働けるような環境は整えていきます。
そして将来彼らが「20代で成長できなかったな...」ではなく「20代で頑張って人生が変わった!」と言ってくれたら嬉しいですね。

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4.「誰と働くか」は「誰と生きていくか」に近い

ISチームの「COMPASS IS」には「感謝と称賛」というカルチャーがあり、
23卒が良い仕事をした際に全力で称賛している

ーー きはるさんは7月でイネーブルメントの専任を一区切りにして、またお客様の開拓をする役割をしているのですね。

きはる:
そうなんです!仕組みは作り終わって現場で走ってもらうフェーズになったので、育成は基本的には現場のリーダーに任せています。
新規開拓に関しては、今は新部門のインサイドセールスの立ち上げをしています。これまた0→1に近い難度が高いミッションですが、23卒にカッコいい姿を見せられるよう頑張ってます!

ーー 背中で教えられることも多いですよね。早速しっかりと成果を出して背中を見せていると聞いていますよ!

きはる:
ありがとうございます、正直めちゃくちゃ頑張ってます!
私が成果を出さないと「え? 私たちに教えていたきはるさん、実際ショボいじゃん!」と思われるし、私が関わった育成コンテンツの信用もガタ落ちですからね(笑)

ーー やり切っていて流石です!最後に起暖さんが人生で大切にしている指針、「MY COMPASS IS」を教えてください!

きはる:
『「誰と働くか」は「誰と生きていくか」に近い』です。
執行役員人事部長の植田さんが以前仰っていた言葉ですが、とても共感しています。

ISチームで実施したBBQでの一枚

ーー 「誰と働くか」は「誰と生きていくか」に近い! 詳細を聞かせてください。

きはる:
世の中の働き方は変わっていきますが、人が生きていく中では、どんな形であれ「仕事」はするのだろうと思っています。
その中で、関わっていく人達が自分に与えてくれるエネルギーは計り知れません。
自分と強みの違う個性的な仲間に出逢い、自分はまだまだなんだと痛感させられるプロフェッショナルの方達と出逢い、自分を信じてくれる企業様に出逢うことができます。
働く中で出会う人たちから得られることは、言葉で言い尽くせないほど多く、大きなものになります。
だからこそ誰かと働くということに自分の意志を持てるかどうかは、金銭的な報酬以上に自分の生き方や価値観にも大きな影響を与えるものだと思っています。

ーー きはるさんがこれまでのキャリアで感じて、強く想いを持っていることと共通していますね。

きはる:
はい。私はサーキュレーションで最高の「働く」を見つけ、そこにいた人達に支えられたからこそ人生がより良い方向に進んだと心から思っています。
そして今、私は引き続き最高の仲間に囲まれています。
今後は私から関わる仲間やお客様にエネルギーを与え、その人や周囲の人の人生をポジティブにするような存在になっていきたいです!

ーー 素晴らしいです!これからもきはるさんのご活躍をお祈りしています!

インタビュイー:山下 起暖
企画/編集:寺田 創

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