見出し画像

【連載エッセイ】嗚呼・・・熟年婚活~[8.別ジャンルを同時進行・・・ーMr.B・E&Mr.F]

結婚願望がなかったワーキングウーマンのチャレンジはいかに・・・



「また会える?」
とお食事の帰りに聞くB氏。
「これからもおつきあいしていただけますか?」
と真剣交際を問うE氏。
そして、
「会いたくてしょうがないよ!」
と熱いLOVEを毎日伝えてくるアジア人Fくん。

国際線キャビンアテンダントのFくんとの初対面の後、
私たちは、ほぼ毎日のようにメールでメッセージを交わすようになった。
振り返ってみると、Fくんは、〝魔性の女“ならぬ〝魔性の青年”か。
ヒトのからだは、女のホルモンは、一晩でこんなにも変化するものなのか・・・!
成田からの最終電車の時刻をあんなに真剣に心配していた人と同一人物とは思えぬ自分に、驚愕。

婚活アプリを半ば無理やり勧めてくれた、魔性のヒーラー、ルミカさんの本気のアドバイスが、とうとう実現に至った。ということだ。

Fくんは、毎日どこかの国へ飛んでいる。
「これからニューヨークだよ。」
「明日からロンドンだよ。」
「今、インドのムンバイに着いたよ。」
「今日はアジアだから2時間の往復フライトだよ。」
などなど、日々の行先や、フライト先から写真もつけてマメにメールしてくれる。そして、私への甘いメッセージ。
私は30代で止まり、固まってしまった、恋愛という甘くてやわらかいものが細胞から蘇る感覚を、Fくんからのスイートなメッセージを受け取る度に実感する。
「次のTokyoは〇月〇日だよ。」
の連絡を日々待ちわびる生活が、なんとこれから4年も続くのだ。

B氏においては、好みのセンスが少し合っているのを感じる。
B氏が選んでくださるお食事やお茶のお店は、たいてい大人のセンスの素敵なお店でうれしいし、元妻とのお嬢様たちのお話を聞いていても、前向きで理解がある。お嬢様の何かのお祝いで連れていったというところが大人のジャズクラブだったり、B氏の育ちのよさを感じられる会話に好感が持てる。
若々しさを特に感じることはないけれど、50代らしい落ち着きと、少しハスキーな声で穏やかな口調でいろいろな話題を話してくれて、お食事の相手としては心地よい。
でも、それ以上の感情になかなかならないまま、お食事デートばかりが続く。

E氏は先の投稿で綴ったとおり、B氏と同様ちゃんとした紳士だと思うし、アメリカのバックグラウンドも重なるし、ご自身のビジネスをしっかり経営されていておつきあいする相手の条件的には悪くない。すごいオジサンルックスが気になるのを除いては、毎回お会いしていて嫌なことはない。
しかしE氏は、別れたその瞬間から私の心に残っていないのだ。

Fくんと成田で初めて会って間もなく、クリスマスがきた。
B氏からもE氏からも、それぞれにディナーのお誘いをいただいたのだが、両方ともお断りした。
クリスマス、お正月、バースデーなど特別な日を2人で祝い過ごしたいと思うような感情になっていない。
クリスマスを単に楽しめばいい。という考えもあるけど、男性のほうはきっと「特別」に思うだろう。一方的に特別に捉えられても、そのあとの対応が困るなあ、、と思ったのだ。

そして
Fくんはというと、クリスマスに私に会うために、シフトになかったTokyo Dutyを無理やりつくって、12/23の夜に羽田に来たのだった!
私は、CAさんの業務シフトはどのように組まれるのか全く知らないが、シフトをアレンジする技があるらしい。
この、とにかくがんばって私に会いに来てくれる。という熱意と行為自体がうれしいではないか!
私は歓喜につつまれて、Fくんが指定する部屋へ向かいラブリーな再会をした。

年末年始は年をまたいでロシアへフライトだったFくんだったが、一時も私を忘れていない。
元旦に〝ロシアから愛をこめて〟的なメール&現地の写真が送られてきた。どこにいてもつながっている。。。のを心の底から感じ、私は「幸せ」を実感したのだった。
心がつながっているって、こんな感じなんだ。
と、今さら体感した。
知らず知らずのうちに、固定概念と生真面目な堅物女になっていたアラフィーの自分をも自覚した。
Fくんは、その後私のバースデーを知ると、バースデーに会いに来るために
なんとカーゴ便に乗り込む。という技(?)で、Tokyoに来た!
甘いメッセージだけでなく、このように本気の行動までしてくれると、ただの「港の女」として、ボクの都合に合わせたTokyo nightを楽しむだけの女ではないような気がしてくるわけだ。

甘いやりとりを続けつつ、私の日常は、仕事や家族のことでタフな事態が重なったりの時期が続くのだが、時々Fくんにタフなこと、悲しいことなども打ちあけると、向き合ってくれていつも前向きなコメントを送ってくれる。
そんな風にFくんとの関係は思いのほか長く続くのだが、そのうちに4か月振りに会う。とか、3か月ぶりくらいにメッセージが来た。とか、それなりのスパンになりながら、1度は彼の国へも訪ねてみた。

現実的には、本気の婚活。将来を見据えたステディなパートナーと出会いたい。というのが本筋なので、B氏やE氏のことは、それぞれに向き合いながら
もっと先に深く進めそうかを模索している。
Fくんとの付き合いは、別のジャンルである。
Fくんとは、会えないし、もし私が彼の国へ住んだら?! と思ってみたりして訪問してみたが、無理そうだった。
ヒーラー・ルミカさんの鑑定で明らかになった、自分に今圧倒的に欠けているものを補い、満たしてくれるものがFくんだった。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?