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【連載エッセイ】嗚呼・・・熟年婚活~[6. 20代の面影を探して・・・ーMr.E]

結婚願望がなかったワーキングウーマンのチャレンジはいかに・・・


マリブ、サンタモニカ、サンタバーバラ、サーフィン、ビーチ、Route1・・・

"カリフォルニア”が似合わなすぎのルックスのE氏は、保険会社を経てご自身で保険代理店を営む51歳の方。
「海外に住んだことありますか。」
という私からのお相手への共通の問いかけに、「今のぼくを見てもまったく想像できないかもしれないけど、大学時代はサーフィンにドはまりしていたんですよ。波をもとめて憧れのカリフォルニアへ行き、卒業してからも30歳過ぎまでサンタバーバラの近くの町に住んでいて、ちょっとだけ働きながらサーフィンライフしていたんですよ!最後の半年はニューヨークにいました!」
という返事をいただき、私の心はつかんだ! と思っていたのだと思う。

カリフォルニアの話自体はもちろん楽しく、お互いに知っているところ、知らないところをいろいろと思い出し、行ってなければわからないようなローカルな地名でも反応できるし、カリフォルニアの魅力を共有するのは、私にとっても至福の時間。
おまけに、トーゼンお互いに洋楽派。バンドの話も共有できてうれしい。

英語も、お互い昔は出来ていたけど、日本ですっかり英語なしの仕事と生活になりきり、今はしゃべりたくてもスルスルっと出てこない。少しでも英語に触れる機会が日常必要ですよね。というと、E氏は英語で返してくる。
彼も英語を話す機会ができたらうれしい。とおっしゃり、ちょいちょい英語で返事したり、問いかけられたりする。
まあ!なんて話の合う楽しい方なんでしょう。

と、前のめりに行けそうなのに、見た目とノリがギャップがありすぎて、楽しいはずのカリフォルニア話題も妙に冷めてしまう私。
保険のセールスマンですからね。職業的には硬いお仕事ですし、おしゃれを全面に出すことはないのはわかっているけど、もう本当に絵にかいたような
「ザ・オジサン」なのだ。
初対面のときは、あまりにオジサンなので戸惑ってふらついてしまった。
私の職業柄、仕事で会う「オジサン」は、大体かっこいい。
そして、私自身がオジサンにあまり免疫がないうえに、年上男性へのちょっと苦手意識もあり、「ザ・オジサン」はケミストリーが合わないのだ。

と、言い切ってはいけない。
バックグラウンドも話がずいぶん合うではないか。
WEBサイトやアプリを通じて、トツゼン見知らぬ人と出会う。
相性がいいとか、好きなところが見えてくるとか、信頼してくるとか発展していくわけだが、お互いのバックグラウンドに共通のこと、共有できることがあるってことは、かなりポイントは高く重要だと思う。
A氏で大打撃を被ったので、『海外に住んだ経験がある方』でも、バランスよくいろんな〝センス‴の部分にアンテナを張っている。
A氏のエピソードはコチラ

E氏とのデートは、初対面プラス数回することになった。
初対面のお店は、E氏の職場のエリアで私が選んでお会いした。
ファーストデートはE氏のセッティングで、六本木のOyster&restaurant
でお食事。ワインもボトルで頼んで、美味しいお料理とワインでE氏も私もおしゃべりが弾んだ。そこそこ大人のお会計額になったので、「初めてですから、ワリカンで!」と私が言うと、男らしいセリフが返ってきて、私の目を輝かせ胸がぽっと熱くなる。
「rocoさん、これくらいごちそうできないような男なら付き合わなないほうがいいですよ!!
Oh~~~~!
A氏に聞かせてあげたいセリフではないか!

2回目のデートは、私のセッティングで食通には当時注目の青山のイタリアン。E氏は「こんなの初めて!」を連発して、お食事はだいぶ楽しんでいただいたようだった。食事に向き合って食事を楽しめるのが私にとってはお食事デートの醍醐味。紹介したお店を気に入ってくださり、心から楽しんでいただけたことが私は嬉しかった。
こちらでもごちそうしていただいた。
帰りがけに「また会ってもらえますか。」
とわざわざ言われた。
ぜひー♡ という気持ちはないが、私のルール=3回デートということもあるし、次も会うお約束をした。

3週間近く経つ日曜日の夜、E氏がランチで行きつけだとおっしゃる自由が丘のフレンチにお誘いいただきお食事。
アフターディナーにコーヒーショップでおしゃべりを始めると、「rocoさん、これからもおつきあいをしていただけますか♡」と切り出された。
これはステディな関係になるつもりで。という意味。
あぁ、彼はきっと思い切って言ってくれたのだろうなぁ。
と、彼の心のうちも察することができるものの、私は応答に困った。

私には長いつきあいになる男友達がひとりいる。お互いの趣味やセンスを知っていて、仕事からプライベートのあらゆることを話せて、会うたびにお互い体形なんかも指摘してタッチしあっちゃうようなフランクな仲。
兄妹とか、従兄みたいなかんじ。
E氏は、たとえばそんな「友だち」になれたら、それもナイスな関係なのでは? と思うが、彼の思いに応える、ハートマークがついた「YES」は言えない気持ちだった。
「なんといいますか・・・空気のようというか・・・違和感が全然ないと思っていまして・・・」としどろもどろ言うと、E氏は「YES!」ととったらしく、
「空気みたいに違和感がないなんて、それはとてもいいことじゃあないですか!!」とすごく喜んでいる。
「次は、jazzのライブに行きましょう!」


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アプリでの男性からのアプローチがこの3週間くらいなぜかパタッと止まり、もう次の人はいないということなのか?と思っていたら、またポツリポツリと毎日アプローチが来始めた。
その中での、お写真を非公開にしている年収1000万以上という新薬研究者という52歳エリート男性。個人メールに写真を送りたいとおっしゃる。写真を見ないとはじまらないから、、、ちょっとためらったけど、メールを教えるとすぐに写真とエリートらしい文面でメッセージを送ってきた。
そのあとすぐに続けて別メールを送ってきて、その内容にびっくりする。
公のプロフィールには、離婚している。なるべく歳の近い自立した女性を探している。できれば学歴は四年制大学卒以上を希望する。
なとどしていたが、別メールに書かれていたことは
 私は既婚者です。ですので結婚はできません。
 充実したセックスライフを望んでいます。
ということ。

この人には返信するまでもない。
実はこの方、このときから10年後も同じアプリで発見!
同じようなプロフィールと紹介文、写真は載せていたから「あの人」だと気づいた。この方、ずーっとこのように夜だけの相手を探しているのでしょうね。すごく自信あるんだろうなぁ
誰かNEXTはいないかしら~と思っていたら、その直後にプロフィールがほぼブランクの33歳と書かれた男子から英語のメールがくる。
これが、まさかまさかの展開になるのだ。。。。

英語の若い男子とまさかの急展開になる中で、E氏ともつながっていて、クリスマスも近くなったころに4回目のデートを実施する。
下町にお住まいのE氏の地元で鴨鍋ディナーのデート。
これが美味しい、これにはこれが合うなどお食事の話をしつつ、世間話やおしゃべりも普通に弾むも、特に進展することもなく、私の気持ちも動かず。
24日や25日は~と、クリスマスをいっしょに過ごしたいような発言をさらっと言ってきたのだけど、かわして家路へ。
その後改めてE氏からクリスマスイブの夜のデートのお誘いが来たが、「仕事なんです。」と偽ってお断りした。

E氏とは、お互い忙しくなり会えないもののやりとりは細々と続き、春うららの日曜日、午前中から某有名日本庭園鑑賞&ランチのデート。
久しぶりにお会いしたが、やはりE氏はおしゃべりもふるまいもどうも無理を感じてしまう。このまま1日中いっしょにいたい。
という気分にはなれない。

会話の中でE氏が唐突に英語のフレーズを発するが、受験生が暗記したままを発言しているような感じ。私が英語で返すのを期待しているのだろうと思うのだが、そんなリズムじゃないので私は毎回苦笑し、なかなか英語では返せず。
無理に英語を出さずとも、20代を謳歌したカリフォルニアビーチライフをイメージさせてくれるようなワクワクした話題や、なんなら少々ナンパなタッチでもあったらきっともう少し楽しいだろうに。
カリフォルニアボーイだった面影がなぜこんなに感じられないのか?
残念だなぁ

ゆっくりでいいから、「次もまた会いましょう」と会う機会を増やして関係を近づけていきたい。という感じなのだろう。
B氏もそんな感じで続いていて、これが50代のペースなのかな。

若い男子相手のスピード展開も同時進行することになり、人によるものの年代の違いをだいぶ感じることになる。

謎の英語のメールは誰?




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