【小説】 1年かかった

父とは相変わらず話ができていない
あの人事コンサルタントの男は
ちょっと遊んでやろうで近づき
厄介なことになったと
嘘の示談書を作り

去年の3月、大阪にいた
留学支援事業のために
LINEはいっこうに既読無視だった

LINEは継続するという名のもと
書いた示談書は嘘だった
1年が過ぎた
佳世子はあの男に電話した
そのことは誰も知らない

そうジョコも知らない
言ったら
住む家も生きる場所もなくなる
有楽町駅の片隅で寝ているおじさんがいた
きっとこんなふうになるのかなと
心の中で思い
不器用ゆえに何があったのか
佳世子にはわからないけど
辛いことがあったのだと
わかった

あの示談を交わした後
セイセイした顔でにこやかに笑うあの男をみたら
今になって意味がわかった

私はあんたの性の汚物ではないし
港区女子とでも愛人にかこんで
やっていてくれ


川也

と、言うことで
計画した

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