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【小説】 嫌われてもいい〜せかんど⑮〜

見ないようにしていたのはLINEだけではない
スマートフォンだ 

そんな時のりちゃんの夢をみた
ずっとのりちゃんを頼っていた
高校だけじゃなく
大学ものりちゃんは真由ちゃんと同じ大学で
佳世子と違う大学なのに
のりちゃんは佳世子と
東京の同じ大学のサークルに入ってくれた

その後も社会人になって
佳世子は社会人じゃないけれども
のりちゃんは仕事で忙しいのに
佳世子に会ってくれていた
2人とも結婚しても
のりちゃんは縁を切ることはしなかった

失ったのは友人だ
大切な思い出だ

ある日
スマートフォンを触った
メモに残っていたのは
のりちゃんのLINEと祐輔のLINEだった

祐輔は
かしこまりました。二度と関わるつもりはありません。
お互いこれで関わりはやめましょう。迷惑を掛けたことを改めてお詫びします。さようなら。

と、LINEでいつの日か送っていた
たぶんずるずるする前 
佳世子はずっと繋がりを切られることを
嫌がっていたから

のりちゃんからは
離婚してないなら、なんで離婚したって私に言ってきたの?
まぁいいけど。。

祐輔のことに関しては、佳世子が言う通り、佳世子がハマって依存して重くなった。祐輔は突き放せなかったけど無理になり強行手段にでた。その通りだと思うし、何回も佳世子には同じこと伝えたと思う。私が言えることはもう何もないから、祐輔の話は聞きたくないし、聞いたとしても何も言うことはないよ。

だった、、、。

あの時ごちゃごちゃになって毎日生きるか死ぬかで
住む家もなかった佳世子に
2人のLINEの言葉の意味なんて汲み取れるわけなんてないよ

元々、祐輔に出会う前
佳世子が祐輔がなにをしているか
何の仕事をしているかとか
なんて気にしていなかった
知ったのは、離れてから
で、あの人は何してる人なの?
で、調べてみた

ただ、フェイスブックでいつもいいね👍してくれてる
祐輔の、そのいいねが佳世子のちょっと変わった環境の中での
癒やしだった

普通の人は気にもとめないぐらい
でも佳世子には必要だったから
宝物だったから

のりちゃんに会いたい
のりちゃんにしか相談していなかったことがあった
親とジョコ、のりちゃんしか知らないこと

もぉ、ここまで傷ついたならば
もぉ、痛くも痒くもない
あれは、2008年10月のことだ、、、。


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