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学校教育と一口に言うけれど、国によってだいぶ違うみたい

夫と美母(義理の母を美母belle mèreとフランス語ではいいます)が話しているのを聞いて、フランス語を聞き取れていないのかと思うほど会話が入ってこなかった話。

学校教育についての話です。
夫が主張しているのは、
「子供たちが社会に出る前に、いろいろな仕事があることを教え、社会見学などを学校でした方がいい」
「学校で現実社会や仕事について教えないと、家庭ごとに差ができてしまい、いつまでも違う階層のことや一般社会の構造がわからない」
ということのようです。

これはわかります。

美母が主張しているのは、
「それを教師がすると、授業以外に仕事をしなければならない」
「教師それぞれに家庭の事情があり働ける時間が違うのだから、余計な負担をかけることになる」
「勉強とは関係ない社会見学などのために、教師の生活を犠牲にすることになる」
ということでした。

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あとで確認して知ったのは、フランスの中学高校は日本の大学のようなシステムになっていること。
・中学高校の教師は専門の授業だけを担当し、それ以外の時間は学校にいなくてもよい。
・クラス担任というのは一応いるが、生徒と毎日顔を合わせるわけではない。

今の中学高校制度の骨格は、その昔まだ中学進学が国民の5%くらいの頃にできたままで、エリート向けの教育制度なのだそうです。

生徒の家庭で問題がある、家庭が教育に関心がない、両親が社会に受け入れられてないなどの可能性は考慮されていないのです。

この制度に乗って行けるエリートたちはいいでしょうけれど、それ以外の生徒にとっては、もし親が子供の将来をきちんと考えてくれていない場合、じっくり向き合ってくれる第三者がいないことになります。

日本でも学校によって教師によって真摯に向き合ってもらえないなどあると思いますが、フランスでは学業以外子供の成長を見守る役割が学校に求められていないのです。それは小学校まで。

小学校も、毎日の授業時間は一定ではありません。
一時限は45分や50分などと決まっていず、生徒が集中したら1時間半くらいやることもあるけれど、飽きてしまったら30分で終わりなど臨機応変なのです。
昼食は食堂へ行き、休み時間は教室から出るなどの決まりもありました。
生徒は給食の配膳も掃除もしません。

こうやって比較すると、フランスと日本の違いだけ見ても面白いのですが、他の国のことも知りたくなりました。

それぞれの国で学校教育に求める考え、明確な目標が違うから構造が違い、細部に違いも出るのではないかと。

フランスの教育の構造は、国を動かすエリートと、税金を納める国民を育てるという明確な目的に沿って作られているように思います。
高校を卒業した後には、何かの職業に向かっていない教育はありません。

社会のどこに組み込まれるべきなのか、意識せざるを得ないのです。

とりとめなく書いてしまいましたが、各国の具体例が挙げられたら、もっといろいろ考察できそうです。

そこで、VACILANDOの仲間たちにそれぞれの国の学校教育について、比較してみないか提案しました。

近いうちに他の国の教育事情についての記事も出てくると思います。

もしかしたらここから国民性の理解につながるかもしれませんし、日本からの移住先を見つける参考になるかもしれません。



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