やっぱりどうしても贔屓しちゃう、と伝えたい。
僕には! 贔屓癖があります!!!
〈……どしたの?〉
思うんだ。
えこひいきはあまり褒められたものじゃない。
それはわかる。
でも、やっぱり、どうしても贔屓をしてしまう!
好きな人とそうでもない人とでは、対応がぜんぜん違う!
〈どう違うの?〉
とりあえず、僕は、普通に礼儀正しいらしい。
〈らしい?〉
あんまり自覚なくて…。
とにかく、普通に礼儀正しくて、普通に親切らしい。
そんな僕が、好きな人には、普通以上に、心を尽くし、力を尽くす。
つまり、普通と好きとの差が激しい。
まさに贔屓。
〈んー……そこまで気にしなくてもいいんじゃない?〉
〈まあ、他の人から「ずるい!」とか言われるかもしれないけど〉
わかる。嫉妬は僕にとって身近な感情だから。
だから、贔屓してる様子は他の人に見られないように気をつけてる。
でも、それだけじゃなくて。
僕って、基本的に重いからさぁ…。
相手を困らせることが多くて。
〈あー…〉
そんな僕にできることを考えてみた。
まず、度を超えて尽くし過ぎないように気をつける。
相手を困らせてしまわないように。
そして何より、尽くしすぎて見返りを求めてしまわないように。
そしてもうひとつ。
僕にはこういう贔屓癖があるんだって、わかってもらったうえで関係を持ってもらう。
そうしたら、重めに贔屓されても、贔屓してる様子を目撃されても、「まあそういう人だよね」って、呆れられるぐらいで済むんじゃないかって。
そのためにも、僕のありのままを伝えようって、改めて思ったの。
〈それが最初の宣言に繋がるのね〉
そういうこと。
こうやって、これからもいろんな僕を知ってもらおう。
それで今現在の好感度が下がったとしても、未来で「偽りの姿だったのか」と失望されるのはもうたくさんだから。
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