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いつかあの大きな釜で…!🧶染色工場レポート

気に入り過ぎている「レッド」

ひつじのくつした2023が始動している今日この頃。
今年はどんな色・デザインにしたかと
いうことはまた後日お伝えするとして、
今日は「糸を染めるということ」に
ついてレポートしたいと思います。
・・・とはいえ!またしてもふんわりしてますので
気軽にお付き合いいただけたらと思います。
「すご~~~~!」くらいのテンションで
お願いします笑
(長く見えますが文字は少ないです笑)

まず、というか私のレベルだと糸というのは
「その色の糸を仕入れる」と思って
いたけど大間違い。
当たり前ですが、ウールの糸は「ひつじ」の色
であって青や赤なんて色ではないんですよね…。
そして、色の見本帳にあった色以外から
選んだ場合は別でその色に染めてから
使用するんです。

これは心優しき塚本さんが居なかったら
路頭に迷っていたかもしれない。。
というか、オリジナルのカラー作ろうとか
気軽に考えられなかったかも…それくらい、
服(に限りませんが)づくりは私にとっては
身近ではないのです。
毎日服は着てるんですけどね。

東和毛織さんのエアリースパンIRIS(という糸)の「生」カラー。ピュア~

さて、工場見学のスタートです!どきどき。
染色工場=水ザパーーーーン!って感じで
水浸しなのかと思ってたのでちょっと
イメージしていたそれとは違ったのでした。
水にぬれてもいい靴を履いて備えていたのは
ここだけの話・・・笑

染色工場、かっこいい!!!機械がかっこいい!

見たことある!かっこいい作業!

「うわー!かっこいい~!!でかーー!」と
テンションあがる私に
「あ、そんな大きなのでは染めませんよ」と即、
現実が笑
そしてそこにあった釜はコチラ…

塚本さんがめちゃくちゃデカイとかではないです笑

「ちっさ!!!!!」
え?むしろこれで染まるの?!(失礼)
そうなんです、私がつくる「ひつじのくつした」は
超絶小ロットで製造しているため、
もちろん必要な糸は少なく、
染めるのも小さな釜で十分だとか。
いつかあの大きな釜で糸が染められる日が
来るといいんですが…(まず来ません笑)

私がうかがった日に作業を
担当してくださったのは
この道ウン十年のベテラン染色職人さん。
仕事の前に、後に趣味(畑)が忙しいらしく
全然暇にならない…!とお話くださいました。
「染めるだけじゃなくて、手触りをよくする加工
とか色々あっておもしろいんだよ。」と
日頃私には馴染みのなかった染色の
お仕事についても色々とお話しくださいました。
「この仕事をやりたい人には何でも教えたい」と
優しいお言葉も…。
あたたかくてかっこいい職人さんが
ひつじのくつしたの糸を染めてくださっているとわかって
嬉しくなりました。

笑顔があたたかなかっこいい職人さん
これを見ながら作業していくそうです

着いた時にはもう釜のフタは閉じられ
仕上げに向かっているタイミングだったのですが
指示書にある「からし」という文字に
心が躍ったのでした。
ここでしれっと明かしちゃいましたが、
今年の新色の1つは
「からし色」でございますーー(拍手!)
おしゃべりしてる間にからし色の染色作業は
どんどん進んでいました。

ぶくぶく・・・
水の色がからしだ!
水をかえて、すすがれていく。すっかり透明の水に
ざっぱ~~~~!と引き上げられてきて、完成!!

と、思ってたんですが。まだ完成じゃなかった…

釜から1つを颯爽と持ち出す職人さん
糸を巻き付けて??何をしてるんでしょうか???
「糸を乾かす用のドライヤーだよ」おそらくオリジナルの道具だそう
ああっ!この束!見たことあるぞ!!!

この一連の流れは一旦染めあがったら乾かして色が
「見本と同じ色に染まったか」を目視で
確かめるための乾燥させる作業だったのです。

このふさふさがどうやって作られてるのか知ってしまった…!笑

以前、出してもらった色のサンプルと比較して
職人さんの目でOKを確かめたらいよいよ完成です!
「私なら多少違っても気づかない」と話すと
「色がオーダーと違うのは絶対だめだから」と
職人さんの仕事への姿勢の正しさに
背筋が伸びました。

織物も編み物も、完成をイメージして素材を揃え、
それを加工していく…ほんとすごいことです。

さて、からしが完成したところで
昨年も好評(というか自分がめちゃくちゃ
気に入ってました)いただいていた
「赤色」は今年も健在ってことで
赤色を染めるところも順を追って
ご紹介したいと思います。

え?なんか色、すごくないですか?あのこっくり濃い赤になるんでしょうか…(不安)
ザアッパァァァアアア~~!!!!勢いよく投入される染料。ちょっと怖い
ぶくぶくもこもこ・・・なんだかちょっとおいしそう🍓
じゃじゃーーん!完成!
今年のオリジナルカラー2色完成ー!!

なのですが、実はただ色で染めるだけでは
終わらない。
防縮加工や風合いを出す加工をさらに施して
本当の完成に向かうのでしたーー!いや~長い。
なんというか、そりゃちょっとだけ染めるのも
たくさん染めるのも同じ手間(工程)なんだから
沢山染めた方がいいに決まっている
ということに納得。(いつか、いつか…!!!)

どっちがどっちだったっけな‥写真で見ると良く分からないけど
実物は加工したものの方が手触りもっちりです。
塚本さんに「どっちが加工してあるでしょう~」という
無茶ぶりクイズを出す私。

そんな感じで、職人さんによる工程の解説を
しっかり聞きつつの工場見学となりました。
塚本さんアテンドありがとうございました!
いやー、楽しかった!!

服って機械で作るしなんとなく「手作り」って
ニュアンスは違う感じがしちゃうんですが、
実際に工場に伺って目の前で作業を行う方々を
見ると「手作り」だなーって感じますよね。

沢山の職人の手を介してできあがる
「ひつじのくつした」
今年も楽しみにしていてくださいね!
11月頃発売予定です。
(先過ぎて気が遠くなる~!笑)

それではまた、また。

【追記】
この時染めた糸で作った靴下はコチラ