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未来に向けたサスティナブルアクション おかきの量り売り【GRAM Kakecco】

初めまして。
中央軒煎餅 商品部の佐藤です。
中央軒煎餅は創業100周年を機に、新たな取り組みとしておかきの量り売りをスタートしました。商品企画担当としての想いやこれまでの活動を皆様にご紹介したいと思います。



創業100周年 未来へのサステナブルおかきアクション始動

2023年7月 中央軒煎餅は創業100周年を迎えることができました。
「ものづくりのメーカーから笑顔づくりのクリエイター・チームへ」というビジョンのもと、私たちは日々活動を行っています。
単に美味しいおかきを作るだけでなく、より社会に役に立つ会社になりたいと考えており、2020年「Kakecco(かけっこ)」を発売しました。フードロス削減をめざして、通常商品とおいしさは変わらない欠けたおかきを商品化したのが「Kakecco」です。
こちらのページで詳しく紹介していますのでぜひご覧ください。

100年後も愛される企業であるために、私たちはサステナブルおかきアクションを開始しました。もっと環境に優しく、もっとお客様に楽しんでもらう方法はないだろうか。チームで検討を進めました。

なぜ量り売り? 古くて新しいおかきの買い方

 おかきの販売について色々考えを巡らせ、環境に配慮した買い物の方法を探しました。すると、近年脚光を浴びている「量り売り」を見つけました。
考えてみるとおかき・あられは昔から量り売りをされていました。
「なんかレトロで楽しそう」「買い方もシンプルで分かりやすそう。」
量り売りを現代風にアップデートすることで「サステナブル」と「楽しい体験」の両方を叶えることができそうです。
私たちは贈り物中心の商品が多いため、保存性、利便性から個包装の要望が大変多くなっています。品質保持の目的でプラスチック材を使用しているためプラスチックゴミはどうしても出てしまいます。
量り売りでは容器を持っていったり環境に優しい素材の袋を使用したりすることでゴミの削減が可能になります。
気軽に社会貢献できるきわめてよい買い物の方法だと分かりました。

企画を進めていくとフードロス削減やゴミの削減だけでなく、お客様に喜んでいただけることがたくさんありました。

  ・好きな味を好きなだけ購入できること。
  ・自分だけのオリジナルが作れること。
  ・色々食べ比べることで、お気に入りの味を見つけられること。
  ・その時だけの限定品などを購入できること。

保存容器探しに苦戦・・・たどり着いたのはビンでした

 量り売りをすることが決まり、次に具体的な方法に取り組みました。実際に量り売りを行っている店舗に伺い視察をしました。
ディスペンサーというものを使っていて、ノブを回すとシリアルやナッツが下から出てくる装置。おかきもこれができたらすごく楽しそう!きっとお客様にも楽しんでいただけると思いました。
早速サンプルを購入し色々なおかきで試してみました。
その結果、海苔はみごとに剥がれ、おかきは壊れ、途中で詰まって出てこない。これでは使うことができません・・・
新たな容器探しを再開しましたが、プラスチック容器ばかり出てくるのです。
プラスチック削減のために進めている企画なのでなるべく使いたくないと考えていました。最終的に行きついたのは、シンプルな大ビンでした。商品を中に入れてみるとビンがキラキラと輝いて、商品が美味しそうに見える、彩りのある小粒のミックスは特にかわいい!ズラリ、ビンが整然と並ぶと迫力があって映える!ようやく売り場の展開方法が決まりました。

ズラリと並んだビン入りのおかき

その少し前に、商品のバラ売りを検討するにあたり、個包装をせずにおかきやあられを裸のまま容器に入れる『保存試験』を実施していました。缶とビンにおかきを入れ、1か月ごとに数名のパネラーで食味を行い、外観・香り(鼻に近づけた時の香り)・風味(食べた時の香り、味)・食感の4項目で評価します。それを1年間継続的に行いました。
結果を振り返るとビンを使用した保存試験結果は良好で、1年近くたっても品質の変化がないことが分かりました。残念ながら缶は90日で湿気を感じてしまいました。
ビンはくり返し使用することができる上、こわれてもビンはビンに水平リサイクルされる。密封性が高く、匂い移りもない、おかきに最適な保存容器でした。
その時の試験結果が役に立ち、今回の量り売りでは店舗に設置する容器もお持ち帰り用の容器もビンに決定しました。

GRAM Kakecco(グラムカケッコ)の誕生

Kakeccoの量り売りをするにあたり、ネーミングやデザインについて何度も打ち合わせを重ねました。検討した結果、量り売りはグラム単位で購入することから、GRAM Kakeccoとネーミングが決まりました。
デザインロゴはZASH CREATIVEの鶴堀貴之さんにお願いして制作していただきました。

ロゴデザイン

いくつかデザインしていただいた中から、こちらのロゴに決まりました。
量り売りなので竿秤(さおばかり)を用い、飛び出たハート達は欠けたおかきを表現しています。欠けやこわれは弾かれてしまい正規品にはなれないけれど、心をこめて量り売りとしてお客様に届けるという想いを込めています。
とても素敵なロゴを制作していただきました。 

POPUP開催に合わせた初のメディア試食会 その結果は・・・

11月に本店で量り売りのPOPUPイベントを開催することが決まりました。
せっかくいいものを作っても私たちの力だけでは多くの方に知っていただくことは困難です。そこでPR会社さんにご支援いただきました。
より多くの方に知っていただき、興味を持って来店していただくために初めてメディア向けの試食・発表会というものを開催しました。
GRAM Kakeccoだけでなく、欠けたおかきをアップサイクルした【みらいスプーン】も一緒に初のお披露目となります。
みらいスプーンについては改めてnoteに掲載します。

本店POPUPを再現
代表の山田より新たな取り組みの発表

初の試みということで、当日は全員が朝から緊張の連続。
代表の山田より会社についてやこれまでの活動、100周年を迎えての新たな
取り組みを発表しました。
その後、私が企画内容について紹介しました。この日のために数日前から準備、練習を重ねてきましたが普段から大勢の人の前で話す機会が少ないため緊張し何度か噛んでしまいました。前を見るとチームのみんなが温かく見守ってくれていることが分かり途中から安心して話すことができたように思います。

佐藤よりGRAMKakecco・みらいスプーンの発表

いよいよ本日メインの試食タイム。10種類のおかきを色々食べていただき気にいったものをお土産にしました。
その結果、新聞、テレビ、ラジオ、WEBメディアで多く紹介していただきました。なんとその数16メディア!奇跡が起きました。
11月に開催したPOPUP STOREでは予想を超える多くのお客様にご来店いただきました。メディアをご覧いただいて初めてご来店くださる方も多くいらっしゃいました。なかには1時間以上お待ちいただく方もいらして大変申し訳なかったです。改めてお詫び申し上げます。みなさん「おいしかった!楽しかった!」と笑顔で喜んでくださり本当にありがたいことだと思っています。
メディアの影響の大きさを感じるとともに、次回に向けた課題がたくさん見つかりました。
現在、次回に向けた改善を進めています。

ご持参した容器にお入れします
色々試食をしてスキな味を見つけてください

この量り売りイベントは不定期での開催になりますが、次回は1月下旬に開催を予定しています。
決まり次第ホームページや100周年サイトに掲載いたしますのでぜひ体験していただければ嬉しいです。
これからも「中央軒煎餅の未来に向けたチャレンジ」を続けていきます!