地域ニュースは要らない?!(U35メイキングトホホ日記その2)
2021年11月5日にスタートを切った「中国新聞U35」。noteを始め、ツイッター、インスタグラムのフォロワー数などを、「一つでも増えますように」と、日々、祈るように見つめているデスクA(51歳、女)です。
走り始めたばかりの「U35」をいち早く見てくださった皆さま、本当にありがとうございます。始まっておよそ1週間、どんな反応をいただいているかというと‥。
「この記事面白かった」「読んで刺激を受けました」など好意的な受け止めもあれば、種々の叱咤激励もある。その中で、20代の女性からこんな質問をいただいた。
「『地域ニュースは要らない』というのは、データなど根拠があっての意見なのでしょうか」
す、鋭い! 実は、「中国新聞U35始めます」という最初に投稿した記事には、こんなふうに書いている。
(U35を始めたのは)とりわけ若い世代の皆さんに、新聞が読まれなくなってきているからです。地域ニュースは要らない、という声もお聞きしています。
実際、デスクAとU35担当のR記者(30代、女子)は、そんな声を何度もお聞きしたのです。この夏、20代、30代を中心とする広島県内の16人の方々にインタビュー。お題は「新聞やニュースについてどう思いますか」。
トホホ日記その1でご紹介した「新聞アレルギー」については、それなりに覚悟はしていた。カタくて難しくて、読む気しないんですよね。すみません…。
でも、もっと打ちのめされたのが、相次いでこんな声をお聞きしたことだった。
「地域ニュース? 正直、ないならないで困らないですねー」(30代、男性)
「地域ニュースって、見る必要がないんですよね」(20代、男性)
「新聞とってないし、テレビも家にないし、地域のニュースに接することはほぼないけど、まあ、困ってはないですね!」(20代、大学生女子)
ちょっと反論めいた投げ掛け(といってもかなり弱気)もしてみた。「自分の税金がどう使われているかとか、地域で災害があったときとか、地域ニュースってあった方がいいときも、もしかして、ありますかね‥」
返ってくるのは、「ツイッターでだいたい分かりますから」「公的機関のホームページで調べたら、欲しい情報がゲットできます」という言葉と、デスクAとR記者を見る気の毒そうな表情。
ああ、これが世の中のスタンダードなのだろうか‥。そう思うと、かなりへこんでしまった。
いやいや、インタビューにご協力くださった皆さまは「正直なところ」の話をあえてしてくださったわけで。感謝してもしきれない。でも、生々しい声に接したデスクAとR記者の視界には暗雲が立ちこめ、8、9月の暑いうちはかなり、やさぐれていた。
デスクA「ねえ、どうする?」
R記者 「ちょっと、難しいっすねー」
デスクA「私たち、やばいよね?」
R記者 「やばいですよ」
席が隣同士の2人、暗い会話ループから抜けられない夏だった。
というわけで「地域ニュースが要らないという声もお聞きしています」と書きました。確かに、データとまでは言えない。でも、16人の大方の意見と受けて止めている。
寒くなった今もまだ、じゃあどうすればいいかという答えは見いだせないまま。U35世代に必要とされる地域ニュースってどんなものなのでしょう。皆さまのご意見もぜひ聞かせてください。
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