星新一 猫と鼠を読む

星新一は、1000をも超える短編をつくり、どれも面白い。

それを分析すれば、面白い短編ってのをシステム的にみんな書けるんじゃね?ということを発端に、星新一のショートショートを調べるnoteである。

以下ネタバレ!!!!!!


猫と鼠は『ボッコちゃん』に12番目に収録されている。



結論 無限に続く系のオチで面白い 2/12で登場
   整形で、なりすましをできるようになった

文字数 約3700字

1番目に載っている『悪魔』が、1300字。
3700字で二段構えのオチ。秀作

登場人物
私(25日の督促者・殺人の現場を26日の督促者に目撃された)
相手(殺人の現場を私に目撃された)
私のそっくりさん

26日の目撃者


私は25日になると相手にお金の督促をすることができる。その男が殺人を行う現場を目撃したからだ。25日男がやってきた。


男は私を殺そうとした。そうすれば、お金の督促こら解放されて自由になれるから。
しかし、私を殺すことはできない。なぜなら、私が殺された場合、男の罪は公表されることになっていて、2人の殺人となれば確実に死刑となる。それならば、お金を払ってでも生き続けることを選ぶしかないからだ。
しかし、男はある物を準備していた。


男は、私にそっくりの男を用意していた。
私を殺し、そっくりと入れ替えることによって、金の督促から逃れる作戦だった。私は諦めた。


しかし、私にそっくりの男はびっくりするだろう。26日には、私が殺人を犯した現場を目撃して、金の督促をする物から連絡があるのだから。

無限に続く系のオチは、12個の短編の中で2回目(8個目の包囲(分析あり))で、面白さのシステムの一つとわかった。どんでん返しの容易さが見て取れる。
システムが行き過ぎた場合、夢オチのように忌避されるものが出てくるのかもしれない。

そっくりさんについて
昨今の技術の進歩によって整形は容易になり、そっくりさんを作ることも不可能ではなくなった。
変装、今回ののように奇跡的に見つかるというパターンより、現実的かつ狂気的な印象を整形でそっくりさんを作った場合は与えられる

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