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【箱根駅伝】区間エントリーを見て② 予選会からの逆襲へ。注目チームとは!?

ごきげんよう、マーメイド侍です。

先日、箱根駅伝の区間エントリーが発表されました。今回は、各校の区間エントリーを見て思ったことや、変更予想をしていきたいと思います。

なお、いつもは各校4名まで(往・復4名まで)の当日変更が、今回は6名までに拡大(往・復4名まで)となっています。それでは、早速やっていきましょう。今回は予選会を勝ち抜いた10校+関東学生連合の11チームです。

パート①(シード校編)はこちらから


1.順天堂大学

三浦龍司①ー野村優作②ー伊豫田達弥②ー人見隆之②ー津田将希③
矢野直幹④ー小島優作③ー近藤亮太③ー鈴木尚輝③ー吉岡智輝③

補欠
清水颯大④、原田宗広④、真砂春希④、牧瀬圭斗③、西澤侑真②、石井一希①

〇変更予想・・・4区西澤、6区清水、7区石井、9区牧瀬

ハイレベルな選手層を誇る順大。予選会では圧倒的な強さでトップ通過、全日本では1区三浦選手が区間賞、また野村選手の快走もあり、14年ぶりのシード権を獲得。シーズンを通して、上昇気流が続いています。

なんといっても注目はスーパールーキーの三浦選手でしょう。1500m~3000SCが本職のランナーという印象でしたが、まずは3000mSCで日本人歴代2位という驚異的なタイムをマーク。予選会でも得意のスパートで個人5位、日本人トップをもぎ取り、長距離適性を見せると、駅伝デビューとなった全日本でも1区で圧倒的なスパートで他を寄せ付けず、区間賞。迎えた箱根でも1区にエントリーされましたが、区間賞候補の最右翼といえそうです。

さらに、野村選手も成長が著しいんですよね。予選会で個人12位のハーフ61分台を記録すると、全日本では4区で7人抜きの快走。しっかりと前を追っていける選手が2区に入っているのは心強い。

全体のオーダーとしては、ある程度バランスよく組めているのかな。3区伊豫田選手は変更かもしれませんが、トラックのスピードを買います。もうひとりの注目ルーキー・石井選手やロードで手堅い西澤選手などが主要区間に入るでしょうか。走れば3年連続の6区となる清水主将のリベンジにも注目。茄子紺のユニフォームが箱根路をかき回す姿が見えます。

2.中央大学

助川拓海②ー森凪也③ー井上大輝③ー池田勘汰④ー畝拓夢④
若林陽大②ー中澤雄大②ー園木大斗①ー手島駿③ー加井虎造④

補欠
川崎新太郎④、三須健乃介④、三浦拓朗③、千守倫央②、伊東大翔①、吉居大和①

〇変更予想・・・1区吉居、3区千守、4区三浦、7区三須、8区川崎

中央大も、スーパールーキーの動向に目が離せません。吉居選手は、全国高校駅伝1区区間賞の実績を引っ提げて入学。日本インカレ5000mを制すと、日本選手権でも3位入賞。ロードでも力を示しており、予選会ではチームトップの10位で61分台をマーク。おそらく1区で同じくスーパールーキーの順大・三浦選手と競演になるのではないでしょうか。非常に楽しみです。

2区には2年越しで森選手がしっかり入って、3区がおそらく変更に。4区池田選手は走ってほしい気持ちありますが、補欠メンバーを見るにここも変更かなあ。3区に10000m28分15秒の千守選手、4区には前回3区の三浦選手あたりは入ってきそうですね。

山も経験者がいて計算が立ちますね。5区は走れば3度目の畝選手、6区は2年連続の起用・若林選手がスタンバイ。どちらも区間中位でまとめた前回からの上積みが期待できそう。復路はメンバー争いも激しく、スピードある三須選手やアップダウンに強い川崎選手など4年生の起用があるか。総合力は非常に高いように見えます。藤原体制5年目での古豪復活へ、舞台は整った。

3.城西大学

砂岡拓磨③ー菊地駿弥④ー堀越大地①ー熊谷奨②ー山本唯翔①
野村颯斗①ー藤井正斗②ー小島拓②ー山中秀真①ー山本樹①

補欠
梶川由稀④、貴田勇斗④、菅原伊織④、雲井崚太④、宮下璃久③、新井颯人①

〇変更予想・・・3区菅原、4区宮下、8区雲井、9区梶川

予選会を3位で通過し、2年ぶりの復帰となった城西大。やはりというべきか、3本柱を惜しみなく投入してきそうですね。1区に入った砂岡選手は、予選会13位で一気にブレイク。全日本でも最後まで上位に食らいついての区間2位は頼もしいですね。区間賞争いに顔を見せる可能性もあります。2区にはエースの菊地選手。予選会チームトップの8位、全日本では2区2位の快走でトップ中継を果たしました。これに、3区は前回の経験者・菅原選手が入るかたちでしょう。この突進にはワクワクします。

さて、ここまである程度上位にいるとして、ここからどれだけ粘れるかが大事になる。流れを切りたくない4区は全日本でも4区を務めた宮下選手の粘りがいかほどか。おそらく山はどちらも1年生の起用となりますから、4区終了時の順位がカギになる。

復路は藤井選手、山本樹選手など活きのいい下級生が中心でしょうか。2大会前に箱根出走の雲井選手、予選会好走の梶川選手ら4年生で要所を締められればと思います。序盤の勢いでうまく軌道に乗れれば、台風の目になるチームです。

4.神奈川大学

呑村大樹③ー小林篤貴①ー川口慧③ー鈴木玲央②ー北﨑拓矢④
宇津野篤①ー落合葵斗③ー小林政澄①ー菊池夏規④ー巻田理空①

補欠
井手孝一④、西方大珠③、安田響③、横澤清己③、佐々木亮輔①、高橋銀河①

〇変更予想・・・2区井手、4区西方、8区安田、9区高橋、10区横澤

実は予想が難しいのが神奈川大。1区に予選会チームトップで覚醒した呑村選手持ってきて、前回2区出走の北﨑選手が5区!? もしかしたら全チーム含めてもトップクラスのびっくりエントリーです。予選会故障で走れなかった選手ですが、ロードでは前々回9区4位など実績十分。果たして、5区対策は間に合っているのでしょうか。一応、このまま出走ということにしておきます。

さて、前回5区好走の井手選手は情報通り5区ではないようですね。このオーダーだと2あるいは4区を西方選手とどちらか担当するかたちかな。期待のルーキーズのうち、宇津野選手は6区、佐々木選手、高橋選手が補欠に回っているのも予想が難しいところ。大胆な起用かもしれませんが、高橋選手は9区にしました。実績のある上級生と楽しみなルーキーたちの融合で、クラウドブルーがシード権を手にすることはできるでしょうか。

5.国士舘大学

山本龍神①ーライモイ・ヴィンセント③ー長谷川潤③ー島村広大③ー孝田拓海④
鈴木大介④ー中西真大①ー清水悠雅②ー三代和弥③ー加藤直人④

補欠
杉本日向④、曽根雅文④、荻原陸斗③、木榑杏祐③、清水拓斗③、綱島辰弥②

〇変更予想・・・3区荻原、4区清水拓、6区曽根、10区木榑

徐々にチーム力が向上している国士館大は、31年ぶりのシード権獲得を狙います。2区で待つ大エース・ヴィンセント選手にどのくらいの位置でわたせるかがポイントですが、1区は期待のルーキー・山本選手できましたね。チーム内でもトラックのタイムは上位、ポテンシャルを感じさせる彼がどれだけ粘れるか。3区は長谷川選手そのままかもしれませんが、10000m28分台に迫った荻原選手が前回1区のリベンジできればと思います。おそらく4区に予選会チーム3番手の清水拓選手投入でしょうか。

国士館としては、ストロングポイントにしたいのが山。前回6区9位と好走した曽根選手がおそらく今回も6区でスタンバイ。5区に入った孝田選手も、前回10区で粘走などロードで持ち味が出る選手でしょう。ここでシード権争いを優位にしたい。

その後もまだ攻め駒は残ってます。前回8区13位で入っている清水悠選手や、補欠に入っている木榑選手の投入区間などで勝負したいところ。前回、8年ぶりに繰り上げることなくつないだ継走を、今大会はシード権内で果たせるか。

6.日本体育大学

藤本珠輝②ー池田耀平④ー岩室天輝④ー岡嶋翼③ー村越凌太②
菅沼隆佑④ー亀田優太朗④ー嶋野太海④ー野上翔大④ー名村樹哉②

補欠
大内一輝④、福住賢翔④、森下滉太④、大内宏樹③、佐藤慎巴③、盛本聖也②

〇変更予想・・・4区大内宏、5区福住、7区大内一

日体大も総合力は上がってきているチーム。10000m27分台で一気に大エースとなった池田選手の2区は期待したいですね。予選会ではさすがの61分台、チームトップの個人7位に入ると、全日本では2区で11人抜きの爆走。日体大では久しぶりの大エースと言えるのではないでしょうか。

オーダーとしては、次期エース候補の藤本選手が1区、今季復活中の岩室選手が2年越しのリベンジ3区とひとまず順当に組めてそう。4区には全日本2度出走の大内宏選手、山登りには福住選手が入りそうかな。

6区も菅沼選手がいきそうで、これで山はどちらも最初で最後の4年生になるかもしれませんね。意地を見せられるか。7区に大内一選手が入れば、7~9区は前回同様のメンバー構成に。特に鶴見で目前の繰り上げを経験した野上選手は10000m28分台もマークし、走力アップしています。アンカーに10000m28分46秒を持つ名村選手を残しているのはシード権争いを見据えてのことでしょう。決して目立つような存在ではありませんが、実は個々の能力が高いチームだと感じています。

7.山梨学院大学

新本駿①ー森山真伍④ー島津裕太①ー瀬戸祐希④ー星野一平②
矢島洸一③ー木山達哉②ー篠原楓②ー遠藤悠紀④ー渡邊晶紀③

補欠
荒井祐人④、日影優哉④、坪井海門③、ポール・オニエゴ③、松倉唯斗③、伊東大暉②

〇変更予想・・・3区オニエゴ、7区松倉、8区日影

前回連続出場が33で途切れた山梨学院ですが、1年で箱根路に帰ってきました。日本人エースの森山選手が2区、成長著しい留学生・オニエゴ選手は3区に入りそうかな。1区と思われた瀬戸選手は4区、ダブルエースの流れを失いたくないがゆえの起用とみます。1区はそのまま期待のルーキー・新本選手がチャレンジかな。

山は未知数ですが、結構ここは秘密兵器的存在を抜擢するのでこのままで。となると、結構復路も楽しみなメンバーがそろっています。9区には10000m28分台を持つ遠藤選手、アンカーは前回学生連合で9区好走した渡邊選手が間に合ったか。補欠に入っている松倉選手が7区、日影選手が8区で起用できれば、なかなかおもしろいですよ。5大会ぶりのシード権獲得へ、プルシアンブルーがダークホースになるかもしれません。

8.法政大学

宗像直輝①ー河田太一平②ー松本康汰②ー徳永裕樹②ー古海航④
須藤拓海④ー田辺佑典④ー糟谷勇輝④ー中光捷③ー奥山智広④

補欠
鎌田航生③ 、久納碧③、清家陸③、川上有生②、中園慎太朗②、稲毛崇斗①

〇変更予想・・・1区鎌田、4区川上、5区清家、9区久納

2大会ぶりのシード奪還を目指す法政大は、少し読みにくいエントリーですね。というのも、2年連続の2区濃厚とみられていたエース・鎌田選手が補欠登録。現状2区に入っている河田選手、3区に入っている松本選手どちらも主力なんですよね。となると、空いているのは1区かなあ。前回、法政は1区の出遅れが響いての総合15位でした。なんとしても出遅れを避けるための起用と信じたい。

先述の河田選手、松本選手とともに期待の2年生川上選手がおそらく4区でスタンバイ。5区にはロード巧者の清家選手が加われば、ひとまず往路を主力で固めることはできそうか。坪田監督曰く、山には相当の自信があるようで、6区に入った須藤選手も含めて山の2人で大きなアドバンテージを得られるといいですね。たしかに、法政は結構山が得意な印象あります。残りの区間は4年生で締めたいところでしょうか。前回1区の久納選手あたりどこかに入ってきますかね。前評判こそ高くないものの、そういうときの法政は侮れません。坪田監督の手腕が光るか。

9.拓殖大学

合田椋③ー吉原遼太郎④ー新井遼平③ー佐藤広夢③ー山﨑晃志郎③
兒玉陸斗③ー桐山剛③ー江口清洋②ー竹蓋草太③ー関根大地②

補欠
石川佳樹④、青柳拓郎④、工藤翼②、佐々木虎太郎②、吉村陸②、ジョセフ・ラジニ②

〇変更予想・・・4区石川、5区ラジニ、8区佐々木、10区吉村

拓大は全然わからない… というのも、エースのラジニ選手が補欠で、2区に入っているのが日本人エースの吉原選手。1・3区のランナーも変更なさそうとみると、これ吉原選手orラジニ選手走れないパターンかなあ。4区も変更ありそうですが、これ果たして誰が走るのか・・・ ワンチャン4区にラジニ選手? はたまた5区とか??

いろいろ考えましたが、ここでは誰も故障していないと想定します。となるとやっぱりラジニ選手山登りなのかなあ。予選会を欠場し、箱根に間に合わせてきた石川選手を4区起用と考えれば、ひとまずかたちにはなります。正直往路序盤が不安ですが、誰も故障していないと仮定したらこうなりますかね。

まあでも、6区の児玉選手は意外ですかね。前回7区で好走している選手です。7区桐山選手は予選会ノーマークのなか日本人トップの大活躍。8区に前回の経験者佐々木選手、あとはアンカーに吉村選手など入ると、復路は割といいメンバー組めてるかも。なんといってもラジニ選手の起用区間、当日までどうなることか全く予想がつきません。

10.専修大学

高瀬桂②ー木村暁仁①ー粟江倫太郎①ー国増治貴②ー野下稜平①
南里樹②ー成島航己②ー吉岡拓哉②ー辻海里④ー南美空翔③

補欠
茅野雅博④、大石亮④、金久保遥③、佐々木詩音③、服部友太③、水谷勇登①

〇変更予想・・・3区茅野、5区佐々木、7区金久保、8区大石

7年ぶりに返り咲いた専修大は、注目のルーキー・木村選手が2区デビューを飾りそう。佐久長聖高校から加入し、予選会でもチームトップの44位。専修大復活の大きな原動力となった彼が見せ場を作るでしょうか。

出足の1区は、関東インカレで5000mチャンピオンに輝いた高瀬選手がどこまで戦えるか。おそらく、3区には主将の茅野選手が入るでしょうか。4区はもしかしたら変更あるかも。山登りはわかりませんが、希望している佐々木選手を入れておきます。

オーダー通りなら、9区に辻選手、10区に南選手と力のあるランナーを温存していますね。つなぎには前回学生連合に選ばれた大石選手など入るかな。予選会9位からのスタートですが、帰ってきた緑の襷をつなぎ切りたいところだ。

11.関東学生連合チーム

難波天(麗澤④)ー河村悠(亜大③)ー小島慎也(中央学院②)ー村上航太(上武②)ー杉浦慧(慶應③)
大川歩夢(東経大②)ー小坂友我(日大②)ー高槻芳照(東農大①)ー新田颯(育英大②)ー松川雅虎(芝浦工大②)

補欠
梶山拓郎(流経大④)、前山晃太郎(桜美林④)、厚浦大地(関東学院③)、町田康誠(駿河台大②)、菊地駿介(大東文化①)、中山凜斗(立教①)

〇変更予想・・・3区中山、9区町田

惜しくも予選会で敗れた実力者たちで構成される関東学生連合。OP参加で記録はつかないものの、筑波大・弘山監督、中央学院・川崎コーチ、麗澤大・山川コーチという豪華な指導陣のもと、総合10位相当の継走を目指します。

1区には麗澤大の難波選手入りましたね。予選会は個人11位、61分台の好走でしたが、チームとして念願の初出場はならず。各校の主力が一堂に会する「戦国1区」でどこまで戦えるでしょう。2区は亜細亜の河村選手が起伏への強さを示せるか。

3区には中央学院の小島選手が入りました。箱根路にあのフラッシュイエローのパンツが見られないのは寂しいですが、事前情報によると6区を準備していたようなので、ここは変更か。直近で成長著しい立教大から先日10000m大幅自己ベストの中山選手ら食い込んでくるか。その後は上武の大エースとなった村上選手、3年生ながらこのチームの主将を務める慶應大・杉浦選手でしたたかにつなぎたい。

復路6区は東経大から大川選手発走か。その後は伝統校が続きますね。日大の小坂選手、農大の高槻選手は貴重な経験をチームに持ち帰りたい。9区あたりに28分台も持つ駿河台大の町田選手あたり入るか。アンカーは芝浦工大の松川選手、予選会での大まくりは見事でした。

母校の誇りを胸に、たったひとりで箱根路にその名を刻みあげる彼らの力走を、私たちは決して見逃してはなりません。

以上になります。順位予想は気が向いたらやります。

「応援したいから、応援に行かない。」

きっと歴史に名を残すようなキャッチコピーのもと、選手、関係者のみなさんがアクシデントなく大会を終えることができますように。みなさんもテレビ・ラジオの前から熱いエールを送りましょう。


最後まで読んでいただきありがとうございました。


執筆・岩井惇

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