くろめ

ものを書くひと。本を読むこと、旅をすることがすき。

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最近の記事

ヘラルボニーの旧「馬ロゴ」と共に覚えておきたいこと。

ヘラルボニーがロゴとブランドデザインを一新した。 アートを通して「障害」を「異彩」へと塗り替えていこうとする、このブランドのコンセプトが好きだった。 そして、そのコンセプトを体現するような「馬ロゴ」や、自閉症の方が書かれた字をモデルにしたヘラルボニーフォント、自閉症・発達障害の啓発を意識した深いブルーのイメージカラーが大好きだった。 だから、新しく生まれ変わったロゴやフォントデザインのニュースを、正直とてもさみしい気持ちで眺めていた。 そこに、こんなツイートが飛び込んできた

    • 京都には、窓がない。

      「キョート窓ないの普通ッスよ!!」 京都ではじめての家探しをしたとき、不動産屋さんの兄さんが自信満々に言い放った。 そのひとことが、私の京都生活の最初の洗礼だった。 次の仕事で京都に住むことが決まったその日、面接の帰りにそのまま部屋の内見に向かった。 その物件は京都市内の中心部の便利のいいエリア。 二階建てアパートの入り口を入ってすぐにダイニングキッチン、その奥に8畳の洋室、風呂トイレ別。家賃はたしか6〜7万円。 間取りも家賃も悪くない。…が、その部屋には窓がなかった。

      • 「おクーポンはございますか?」 間違っていても、正しくなくても。そこに生きている言葉の力について。

        誤った使い方が一般化してしまった言葉、というのが最近気になっている。 「敷居が高い」は「ハードルが高い」と似たイメージで使われがちだが、本来は「不義理なこと、面目ないことがあってその人の家に行きにくい。敷居がまたげない」という意味。 「役不足」は「自分の能力が足りない」という解釈で使う人が多いが、「能力に対して役が軽すぎる。自分にはこの役目では足りない」というのが本来の意味。 どれも言われてみれば「ほう、そうだったんだ」と思うけど、この「現代では誤った使われ方が一般的で

        • フロリダでロケットの打ち上げを見る方法。

          フロリダにロケット打ち上げを見に行った。2022年11月、とあるロケットの打ち上げを見に行くために、子供たちを連れてアメリカに渡った。 詳細は伏せるが、打ち上げに詳しい人にいろいろ教えてもらいながらホテルや打ち上げ観覧ポイントの情報を集めたので、誰かの役に立ったらいいなと思い記録を残しておきます。 フロリダでロケット打ち上げを見るならここだ!3大スポット。※この項は情報が一部不十分だったため改稿しました(2023.2.24) ロケットの打ち上げってケネディ・スペース・セン

        ヘラルボニーの旧「馬ロゴ」と共に覚えておきたいこと。

          乳幼児3兄弟を抱えてのコロナ感染・自宅療養の記録(前半戦:発症~家庭内隔離)

          乳幼児の複数きょうだいを抱える家庭がコロナに感染したら、果たしてどうすればいいのか。 3人の乳幼児を抱える我が家は、2022年7月に新型コロナウィルスの脅威に見舞われました。まず子供が感染し、そこから家族5人全員が感染という残念なケース。 子供の自宅療養のためのアドバイスは色々公開されてはいるけど、ちいさな子供が3人もいると、家庭内隔離も感染予防対策もなかなか理想通りにはいかない。我が家はかなり事前対策をしっかりしていたほうだと思うのですが、それでも難しいことがたくさんあっ

          乳幼児3兄弟を抱えてのコロナ感染・自宅療養の記録(前半戦:発症~家庭内隔離)

          黒曜石のナイフで稲刈りしてみた話。 ーはじめての稲作ー

          あれは保育園というものに子どもたちが通いはじめて、最初の6月のことだった。 保育園から突然、稲の苗をいただいた。 「You、食育のために米作りしてみない?」ということらしい。 ガーデニングも野菜づくりも苦手で、紫蘇すら枯らしてしまう我が家ではあるが、 挑まれたなら挑戦しなければならぬ。やってやろうではないか。 そんなわけで、なんの予備知識もないままはじめての稲作が始まった。 手元にあるのはJAの「バケツ稲プロジェクト」のマニュアルのみ。 とりあえずバケツと土を買って、稲を

          黒曜石のナイフで稲刈りしてみた話。 ーはじめての稲作ー

          ハーネスリュックが息子に自由を与えた話。

          ハーネスリュックを使いはじめて、目が覚めるような気づきがあった。 これは息子の行動を制限するものではなく、息子に自由を与えられるツールだ。 いつもなら危ないところに突進しないようにつきっきりで進路を妨害しないといけない息子が、興味の赴くまま自由に歩けている。 これはすごいものだ。 もうすぐ1歳半の息子はいつも外の世界に興味津々で、「あれを見たい!」「これを触りたい!」という気持ちをいっぱい持っている。 幼児のキラキラした好奇心の前では、「公道では手をつないで一緒に歩いてほし

          ハーネスリュックが息子に自由を与えた話。