ひたすら寝て過ごした年始、3日分くらいの出来事を無理やり日記にしてみる
寝起きの頭で部屋を見つめていたら、作業用チェアにかけた膝掛けがおばけみたいでかわいかった。目が覚める直前まで観ていた夢の内容が思い出せなくて、昨晩友人と話したのがさっきのことのようで、文字通り寝ぼけているのを感じる。起動直後のドラえもんってこんな気分なんだろうか、と思いつつ、膝掛けのおばけの写真を撮る。
午前中の用事のあとに横浜を散歩する。年も明けたというのに、紅葉の頃みたいにじんわりと暖かい空気がぼんやり浮かんでいる。それでも時折吹く風は冬の冷たさを纏っていて、それらがマーブル模様のように入り乱れながら街の空間を分け合っている。その境界を何回も通り柔らかに拡がった太陽の日差しが心地よい。ずっとこんな日が続いてほしい。勝ちたくも負けたくもないし、ゴールなんてなくてもいい。こんな日は自分に正直になれる気がする。
本屋で歌集を買って帰宅する。少し前から短歌にハマっている。社会の一意性と分かりやすさに飲まれそうになって、バランスをとるために買ってみた短歌解説本が面白ったのがきっかけ。短歌を始めてから、昔みたいに文章がすらすら書けるようになった。感じたことを31文字で表現しようと試行錯誤するごとに、新しい言葉の引き出しを増やしたり、あるいはさび付いた引き出しのレールが滑らかになっていく。再び文書を書くことを好きになれそうで、思わぬ副作用があってうれしい。
夜に友達と行ったお店にめちゃかわな猫がいた。自分がかわいいことを完全に理解している。それがまた愛おしい。
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