「経済」って無慈悲。需要と供給編-チョップ通信Vol.31
最近趣味の話ばっかりしてたので経済とか経営とかの、ためになりそうな話でもしときますかね。
需要と供給からいきますか。
アメリカのある小学校で「奴隷の歴史」的な授業をしました。
先生は、「残念なことに現代にも奴隷売買のような事象は起きています。」ということを伝えました。
それに心を痛めた小学生たちは、奴隷商人から奴隷を買い尽くして解放しよう!
そう思いつき。ちゃんと行動に移しました。(えらい!)
アメリカっぽくフリーマーケットでレモネードを打ったり、古いおもちゃを売ったりと・・・
まぁ子供達も頑張りましたが、そこまで大金は集まりませんでした。
しかし、子供たちが頑張る姿とその目標の高尚さに心を動かされた大人たちが寄付をしてくれ、最終的に5万ドルくらい集まったそうです。
集まったお金で、奴隷商人からうまいこと奴隷を購入し、その人達を然るべき場所にこっそり逃すことに成功しました。
5万ドルでどのくらいの奴隷を買えるのかは分かりませんが、子供達の目標は達成!
奴隷になりそうな人を無事救出できたんです。
その成功例を知った他の小学校でも「子供たちが頑張ってお金を集め(寄付もあったと思います。)奴隷商から奴隷を買い、逃す」という取り組みが広まりました。
これで世界が少し良くなりました。
とはならないのが資本主義です。
おそらく小学生から委託されて、逃すために奴隷を買っていた人はまぁ適正価格で堅実に購入していたと思います。
このとき奴隷市場にどのような変化が起きているか・・・
全ての「商品」に対して下の図式が成り立ちます。
小学校サイドが奴隷(商品)を買い占めるから供給(奴隷になりそうな人達)は減るでしょうか・・・?
あなたが奴隷商人ならどうしますか?
「よくわからんけど最近奴隷買いにくるやつ多いな」ってなったら。
奴隷商人は奴隷を「商品」としか見ていないので、売れ行きの良い商品は補充しますよね・・・
市場の原理としては、残念ながら供給は増加します。
人間なんていくらでもいます。
悲しいことに奴隷にされそうな立場の弱い人間の方が圧倒的に多い地域も存在しています。
しかも、他の小学校が「良い取り組みだ」って真似するもんだから需要も据え置きです。。。
経済学とか経営学的に見ると「奴隷市場が刺激され活発になった」という結果です。
社会的には最悪の結果を招いてしまいました。
小学生の人を助けたいという純粋な気持ちで行われた取り組みを否定したくはありませんが。。。
ちなみにこういう「良かれと思ってやったことなのに意図していない結果を生んでしまう」ことを「コブラ効果」って呼んだりします。
なんでコブラかって?
その昔イギリスがインドの支配に乗り出した時代、インドという土地にはコブラがめっちゃ生息していました。
「コブラって猛毒持ってるし噛みついてくるしインドやべぇ」ってなったイギリスさんはコブラの数を減らすために、
「コブラの死体持ってきた人にお金あげます」って制度を作りました。
最初の頃はインド人さんたち素直にコブラ狩りして持って行ってました。
ほんで徐々にコブラの数も減ってきました。
コブラ見つけにくくなったなって思った賢いインド人は、コブラ繁殖させれば良いんじゃね?って
家でコブラの養殖始めちゃいました。。。
なんか無限にコブラ持ってきやがる、でもいつまでも金払い続けられへんぞってなったイギリスは「コブラの死体持ってきた人にお金あげます」制度をやめました。
じゃあコブラ増やす意味ないやんけってなったインド人はコブラを逃がします。
結局、「コブラの死体持ってきた人にお金あげます」制度を始める前より、野生のコブラの数は増えました。って話。
だからコブラ効果。
フランスもネズミでほぼ同じことしてます。
中国はハエ・蚊・ネズミ・スズメでやって意外と上手くいったけど食物連鎖のサイクルが壊れてラスボスのバッタが出てきてしまいました。(四害駆除・蝗害)
日本もイノシシでやっちゃいました。(地方自治体レベルですが)
歴史は繰り返されますね。
「需要と供給」と「コブラ効果」のお話でございました。
ATOGAKI
ためになった?
資本主義社会で生きる我々は、こういった経済学的なところもなんとなくわかっておいた方が良いかなと。一応、大学で経営とかその辺勉強してたチョップからのご提案です。
ちなみに今回は経済学よりのお話です。
「商品」とか「価格」にフォーカスして「売上」や「利益」はどのようにして成り立つのかとかを考え出すと経営学って感じですな。
歯科治療というサービスを商品と捉えてみて、目標設定にでも生かしていただければと思います。
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