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Act.111 思考が深まる回路をつくる


チェックイン 新潟県上越市で1Dayセミナーを開催します

こんにちは。ちょんせいこのファシリテーターラジオです。この番組は、ひとやまちが元気になる「ファシリテーターのスキルとマインド」を全国に広げるちょんせいこが、日々の会議や学びの場づくりに役立つ情報をお届けしています。

2024年6月25日火曜日です。みなさま、いかがお過ごしですか。私は今日は兵庫県でお仕事です。夕方に加西市で、夜に西脇市にお伺いする予定です。お会いするみなさま、よろしくお願いします。

宣伝です。2024年7月6日(土)新潟県上越市で講座を開催します。ホワイトボード・ミーティング®︎の基礎と実践を学んでいただく1Day講座です。毎年、7月最初の休日は、新潟県上越市におじゃましています。ありがとうございます。雪国の上越市。まだ雪の季節には行ったことはないのですが、いつか行ってみたいと思っています。行けるのかな? 今回は暑い夏の1Day講座となります。お近くの方、どうぞお越しくださいませ。このチャプターにリンクをはっておきますね。

さて、今日のVoicyは「思考が深まる回路をつくる」です。思考が深まる回路をつくるのは、どのような経験でしょうか。あなたは思考が深まる回路をもっていますか。思考が深まる回路。それってきっと可視化できるものではないから「回路できていますよね」と証明とか、評価するのって難しいですよね。そもそも思考が深まるってどんな感じ?ということについて、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。それでは、本日のちょんせいこのファシリテーターラジオ、スタートです。

浅い意見を可視化して進める会議ファシリテーション

さて、今日のVoicyは「思考が深まる回路をつくる」です。これって、比喩表現です。例えば、脳のMRIをとったら、ああ、この人の脳には思考回路がたくさんありますね。とか、深いところまで伸びてますね。とか、ここで思考回路が詰まってますね・・・という類のものではないと思うのです。どうなんだろう。思考回路って見えるのかな。もし、ご存知の方がおられましたらご教示ください。脳科学などの分野では論文などがあるのかもしれません。

なので、事実認定するのがとても難しいと思っていますが、なんとなく認知レベル、知識レベル、情報レベルで実感できる思考回路の深まりを大切に考えて、これまで会議ファシリテーションなどを進めてきました。そのひとつが「ホワイトボード・ミーティング®︎質問の技カード」と呼ばれる9つのオープンクエスチョンと8つのあいづちで構成されるファシリテーターのニュートラルポジションの聞き方です。この質問の技カードにまだ、出会ったことがない方は、ぜひ、ホワイトボード・ミーティング®︎に関係する書籍をご購入いただければ、必ず掲載されていますので、ぜひ、ぜひ、ご確認ください。

先日もそうだったのですが、とある会議のファシリテーターの仕事だったのですが、参加者のみなさんが思いつきでポンポンと意見を言われるわけです。みんなが意見を言いやすい風土のある会社さんで、あっちいったり、こっちいったり、する意見を私はホワイトボードに書いていくわけですが、散乱する意見もホワイトボードに書き留めておくことで、いわゆる空中線にはならない。なので、話し合いは深まっていく感じがするのですが。実は思いつきで話している言葉や意見の中にも、そこに至る事実や思いがある。でも、参加者のそこを深めることなく、あさーいレイヤーで話を可視化して進めていこうとすると、結果的に深まっていかないから、ファシリテーターがボンボン問いを投げて話を深めるプロセスを作ることが必要になります。その意味では、ファシリテーターの誘導強めの展開ですよね。

みんなでゴールを生み出すために、この議論を進めていくための構成要素をある程度理解して進めていく感じです。とはいえ、判断や意思決定は参加者のみなさんにお任せするので、「じゃあ、みなさん決めてください」と関与はしないのですが、より対立軸をクリアにするために、あえて反対意見を述べて並べる役割を担うことはあります。ファシリテーターの代弁という機能ですよね。いわゆるホワイトボード・ミーティング®︎の会議フレームを使わない進行です。そのほうが向いている時がありますし、ホワイトボード・ミーティング®︎はそもそも会議フレームから解放されていくことがひとつのゴールでもありますから、それでいいのですが、先日、担当した会議でつくづく思ったのですが、学びや気づきが起こりにくい。思考の整理は進むけれど、終わったあとに参加者同士がエンパワーしあう議論にはなりにくいなあと感じた次第です。それはどういうことかというと、結局、話し合いが浅いのだなあ。ファシリテーターやわかっている人がドンドン問いを投げてしまい、参加者自らが深い思考回路を使わない。浅い意見をドンドン並べて可視化して、整理している感じ・・・でした。ちょっと伝わりにくいかもしれませんが、理解も納得もできるけど、終わったあとになんだか他責感が残るというか。書くだけじゃあ、だめなんだなと改めて思いました。そういう会議で十分OKの時もあるのだけれど、その先日、担当した会議はそうではなかったのですよね。

深い思考回路で進める会議

それで、どうすればいいかということなんですが。もちろん、ファシリテーターや参加者が投げかける問いの力で話を深めていくことも可能なのですが、参加者自らが発言を深めていく、やりとりの中で発言を深めていくことがとても大事。ホワイトボード・ミーティング®︎の質問の技カードや会議フレームって大事な役割を果たしているんだなと改めて思ったわけです。

でもそれって、今日、突然、できることでもない。日頃の鍛錬とか、思考を深めて互いを理解しあう関係性とかをつくっておくことが大事になります。そういう時にホワイトボード・ミーティング®︎はこれって結構、便利なんだなと、つくづく、本当につくづく思った次第です。

会議でボンボンと思いついたことも、ホワイトボード・ミーティング®︎の質問の技カードや会議フレームをつかって、発言者自らが自分で意見を深めたり、オープンクエスチョンでファシリテーターやサイドワーカーとのやりとりで深めることの価値を体験できていると、本当に15分くらいの短い時間で、納得度の高い、みんなでつくったと思える合意形成が可能になる。でも、これってちょっとしばらくの練習期間が必要で、そこに至るにはいくつかの関所をクリアしていかなくちゃいけないですよね。オープンクエスチョンばかりで聞くのは不自由です、とか、会議フレームってエピソードを必ず聞かなくちゃいけないですかとか、言われた通りに書く通りに書くのが難しいなど。誰もが必ず通る関所がある。笑そこを乗り越える時間がないと難しくなってしまいます。必要な時に必要な会議フレームを取り出して使えることは、大事なことなんだなと。深い思考回路を自分やチームの中に育むことは、とても大事なことなんだなと改めて、思った次第です。伝わるかなあ。うーん。どうだろう。思考回路が見えればわかりやすいのになあ。深い思考回路。笑 でも見えないんですよね。

チェックアウト 会議フレームを繰り返す中で育まれる成長実感

というわけで、ホワイトボード・ミーティング®︎は繰り返しの練習で深い思考回路をつくるというようなお話をしてきたわけですが。思考を深めるって、怖いことでもあるんですよね。難しい問題を深めて考えると、いろんな深刻な問題がたくさん見えてきて怖い。だから思考停止して、浅いところで考えておこうということはよくありますし、あるいは面倒臭い。よくありますよね。この面倒臭い。私もしょっちゅうあります。

だから、ひとりでは考えることが難しいから、誰かと一緒に協働的に考えていくわけですが。そういえば、先日も、とにかく代表の話をずーっっと聞いて書いたというファシリテーター仲間の話を聞いたのですが、その代表の方がすごい思いついて話が続く。ホワイトボード・ミーティング®︎の質問の技で聞くこともせず、ドンドン思いついちゃって、もう際限のない話になってしまいました・・・というご相談をいただいたりもしました。そうそう。こういうご相談もよくありますよね。全く悪気はない。ドンドン、話を創発しちゃうタイプの人います。私も昔はそうでした。

でも時間も力もリソース(資源)も無限にあるわけではないですから。そういう時は、会議フレームで話をしてみることは、とても有効だなと思うんですよね。特に対話や協議、議論が大好きですという人が多い現場では、日頃からホワイトボード・ミーティング®︎に取り組んで、みんなで深い思考回路をつくって共有しておいて、会議フレームで話し合いを進めることは大事なんだと再確認する。そんな今日この頃です。全員が議論好きだったらいいんだろうけど。そうでない時もやっぱりあるから。また、もちろん議論が苦手、対話が好きでないという人が多い組織もホワイトボード・ミーティング®︎は短い時間で済むからおすすめですよね。

今日は会議フレームを繰り返す中で育まれていく自分や組織や関係性の成長実感は深い思考回路をつくること、深い対話や話し合いをすることと密接につながっているんだなと改めて気づきました、というお話でした。

それでは、コメント返しです。

というわけで、いかがだったでしょうか。今日のちょんせいこのファシリテーターラジオ。
今日も素敵な1日をお過ごしください!ありがとうございました。


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