【ディスクレビュー】クレンペラー指揮、バイエルン放送響:メンデルスゾーン「スコットランド」
没後50年に先立って
指揮者(・作曲家)オットー・クレンペラー(1885-1973)の遺した数ある音源で多くのクラシック音楽ファンの記憶に浮かぶ一番手は1960年1月にフィルハーモニア管弦楽団とセッション録音したメンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」だろう。
当時EMIプロデューサーのウォルター・レッグのもと、クレンペラーが音楽監督を務めていたこのオーケストラはコンサートマスターのヒュー・ビーン、フルートのギャレス・モリス、ホルンのアラン・シヴィルなどを擁し、個人