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【コンサルなろう】1.2.コンサルタントの仕事の魅力って?~スキルや経験編~

どうも、外資系うさぎのちょこさんです。

前回のnoteでは、コンサルティングってだいたいこういうことってのと、昨今の社会情勢なんかを踏まえた、これからのコンサルティングのあり方について解説しました。

今回は「だいたいなんとなくコンサルがどういうことやってるかわかった気がするけど、この仕事に魅力やこの仕事を通じて得られるものって何?」といったところの深掘りをしていきたいと思います。


ちょこさんは今の職場で新卒採用、中途採用両方の面接官としてそれなりの数の選考に立ち会ってきているのですが、「現役コンサルタントから見たコンサルタントという仕事の魅力は?」という逆質問を受けることがとても多いです。

もちろんちゃんと下調べをして自分なりの考えをもったうえで質問されている候補者の方がほとんどではあるのですが、やはりまだまだ外部からはその実態がよくわからないというか、「ハードそう」というイメージが先行してしまっている印象も否めません。

なので、そのあたりをいわゆる"中の人"の視点から噛み砕いて候補者の方にお伝えすることで、コンサルタントという仕事の理解の解像度を上げてもらう、より高い志望度で後続の選考ステップに臨んでいただくことが大事、とちょこさんは考えています。

というわけで、今回はそんな内容のnoteになります。
前回に引き続き、一般論的な視点と、ちょこさん的な視点、両方盛り込んでお届けします。
長くなりそうなので適宜分割して公開する予定です。

まずは一般論的な視点からの、コンサルタントという仕事の醍醐味やキャリアパス、報酬体系などについてお話していきます。
その後、ちょこさん的な視点から、実際の仕事の中で感じるやりがいや成長の機会についてお話ししていくことにしましょう。



さて、本編入る前にいつものコピペです。
この記事も有料設定していますが、全文無料で読むことができます。もしいいねと思っていただけた場合は、ちょこさんの大好物のおいしいチョコレートを一粒調達するための費用としてカンパいただけると大変うれしいです。

では、本編をどうぞ。



◆一番の魅力は、常にプロジェクトの最前線を経験できる、ということ

かつては「クライアントにとっては10年に1度の大改革だが、我々にとってはそれが日常だ」みたいな言われ方をされてきたコンサルティングという仕事ですが、最近では総合系ファームを中心として、IT系や実行支援系など、どちらかというと現場に根ざした継続的な改善といった案件が中心となってきています。

ですが、「クライアントにとっての非日常であるプロジェクトが我々の日常だ」という状況自体には変わりはありません。

一般的なクライアント企業では、プロジェクトにアサインされている社員は定常業務を遂行する傍らで、社内兼業的にプロジェクトの仕事も任されているということが多いです。
定常業務を持たずプロジェクトの遂行が主要な業務というクライアント社員もいたりしますが、人数的にはごく少数です。

一方で、我々コンサルタントは原則として常にプロジェクトにアサインされます。
経営戦略の策定、組織設計の見直し、全社的なシステム構想、最新のテクノロジーを導入してのオペレーションの全面刷新…などといった、時流に合わせたプロジェクトを、企画や計画の策定、プロジェクトマネジメント、実行そのもの伴走まで、ニーズに合わせて支援しています。

しかも、我々が関与するのは、クライアントがわざわざ高いフィーを払ってコンサルファームに支援を依頼するような難易度の高いプロジェクトです。
我々はそのような難易度の高いプロジェクトの最前線で、クライアントへ提供するバリューを最大化するために常に頭をフル稼働させています。

そのような環境では、常に高いハードルや強いプレッシャーに立ち向かわなければならないのですが、その結果として得られる濃密な経験から、高い問題解決能力や、最新テクノロジーの導入事例といった有用な知見を、若いうちから身につけられるのです。

働き方改革などで、濃密さは減ってきているのですが、それでもプロジェクトの成功に向け全員が徹底的にコミットし、若手スタッフであってもひとりひとりが主体性を持って創意工夫をこらしていくことで、十分な成長機会を得ることができます。

コンサルティングという仕事の醍醐味は、やはりこのプロジェクトの最前線で戦い続けることで、タイトルが上がってファーム内の運営管理的なタスクが増えてくるベテランコンサルタントも、「現場で活躍してこそのコンサルタントだ」という考えを持っている方も少なくないはずです。

これから業界にチャレンジしたい学生や若手社会人の各位も、いまからもう「常在戦場を楽しもう」という心意気でいていただきたいものですね。


◆得られるスキルや経験

せっかくなので、コンサルティングの仕事を通じて得られるスキルにどのようなものがあるか分類しながら見ていきましょう。
ただ、色々書き出すと本当に切りがないので、代表的なものに絞って取り上げることにしますので、そのあたりよろしくおねがいします。


- 戦略策定、業務改善などを通じた課題解決スキル

一番イメージしやすいところですね。

新規事業や海外進出の検討にあたっての市場調査や競合分析、中期経営計画の策定、全社レベルのデジタルトランスフォーメーション(DX)、M&Aにおける買収候補企業の評価(デューデリジェンス)…といった戦略系案件。

コスト削減、業務効率化、オペレーティングモデル策定、システム刷新、大業務要件定義…といった業務系/IT系案件。

これらを通じ、解決すべき課題の特定、その解決策の検討、解決の実行の各段階でやるべきことを理解、体験し、自身のスキル/経験とすることができるのです。

コンサルファームの種類、部門の特性、個々のコンサルタントのスキルセット、などによりどのような経験を積めるかは異なってきますが、課題解決のための計画から実行までをリードできる高いスキルを身につけられることがコンサルティングという仕事の大きな魅力ですし、そういったスキルを身に着けているコンサル経験者は、転職市場においても高く評価されます。

逆に、それができていないとネクストキャリアも築けなくなるので、この業界に入ったからには、できればマネージャとしてプロジェクトの最前線で戦えるようになるくらいまでは、しっかりと経験を積んでいただきたいものです。

- 技術・専門知識

ゼネラルな課題解決スキルに加えて、担当するインダストリーやファンクションに特有の技術や専門知識も身につけることができます。

特にテクノロジー系のユニットでは、SAPなどのERPシステム、SalesforceなどのCRMシステムの導入を通じ、各領域での主要パッケージソフトの知見や、関連する業務プロセスへの深い知識など、高い専門性が身につきます。

PoCなどは少しは落ち着きを見せてきたとはいえ、まだまだ事務業務のペーパレス化や、簡易なSaaSの導入など、現場レベルでのDX推進の案件もまだまだ多いです。
アジャイル的に、業務部門に必要な機能を高速に開発/リリースし、運用を重ねながらの高度化を継続していく…といった、低リスクかつクイックウィンなツール導入をリードできるスキル/経験も高く評価されるはずです。


- プロジェクト管理、実行スキル

先程までのセクションで、課題の特定から実行支援まで、というふわっとした書き方をしていましたが、この実行支援というものが実はかなりのクセモノです。

キラキラしたザ・コンサルタント像からは距離があるかもしれない領域ですが、我々のお仕事っていくら綺麗な計画を立てたり分析レポートを出しただけでは何の価値もなく、その計画や分析結果に沿って、最終的な結果を出せて始めて大きな価値となります。

もちろん、計画を立てること、分析をすること自体に意義はあり、それ単体でプロジェクトしては成り立つものの、その後の実行段階で失敗してしまったらクライアントにとっては大きな損失でしかないですからね。

プロジェクト管理、というと教科書的に決められた手法で事務的な管理を続けるだけ…というイメージがあるかもしれません。
でも、高いフィーを頂いているコンサルファームが提供するプロジェクト管理は、より能動的に、リスクの早期発見や、解決策のアドバイスや解決そのもの支援、場合によってはプロジェクトオーナーへの計画並行の進言、複数の開発ベンダーなどが入る環境であれば一括したベンダー管理、など地味ながらプロジェクトの進捗を維持・加速させるためのあらゆることが作業スコープに含まれます。

大きなプロジェクトにはトラブルがつきものです。
そんな幾多のトラブルを乗り越えてプロジェクトを成功に導いた…そんな経験な何事にも代えがたいものなんですよ。
若手コンサルタントの立場からは、そういったプロジェクト全体を進めることの難しさや、そこから得られる経験など見えづらいものの、一定の経験を積んだシニアなコンサルタントであれば、同じことを言う方は多いと思います。


- コミュニケーション、プレゼンなどの対人スキル

これも重要なソフトスキルですね。

コンサルティングのプロジェクトでは、日々のコミュニケーションを本当に細かく、そして丁寧に進めています。
特に難易度の高いテーマや、トラブルが発生した際などは、より一層、慎重なコミュニケーションが求められることになります。

これは、そもそも解くべき課題何か(論点はなにか)、その課題を解決するために何をするべきか、その解決策は現実的なものか…など、様々な粒度、抽象度でクライアント/コンサルタントの双方がやるべきことを言語化し、お互いの共通認識としておくことが、プロジェクトの成功に必要不可欠なことだからです。

さらに、クライアントのプロジェクトオーナーや担当役員など上位層のカウンターパートには、限られた時間でプロジェクト上の重要な意思決定をしてもらう必要があるため、意思決定にあたっての判断材料は何か、課題やリスクは発生していないか、コンサルタントとしての見解はどうか、を端的にプレゼンし、懸念点などを示された場合も即座にその解決策などを話し合う必要があります。

単純にコンサルタント側が言いたいことだけを言うのではなく、クライアントの役員は他にどのようなプロジェクトや日常業務の管理を担っていて、どのような責任をもって何を達成しなければいけないのか、という様々な事情や背景も踏まえたうえで、何をどのように伝えるのが効果的か、と常に考え続けることも非常に重要です。

そうした経験を経て、プロジェクトを前に進めるには、クライアントの現場担当者層から役員層まで、様々なレイヤーのカウンターパートと効果的にコミュニケーションを取るためのコツを習得することができます。


- メンタル、マインドセット

限られた時間でクライアントの意図を汲み、最適なソリューションを考え、成果物の品質を高めていく…。
コンサルティングのプロジェクトの現場には、常に強いプレッシャーが存在します。

働き方改革が浸透し、理不尽な長時間残業が恒常的に続く、なんてことはなくなりましたが、クライアントへの報告回の直前や、トラブルが発生した際などはやはりある程度の残業が発生することも避けられません。

困難な状況の中でも、プロジェクトをゴールに導くための冷静かつ柔軟な思考力を維持し、生産性を向上させていくための工夫を怠らないためには、高いストレス耐性が必要となってきます。

そのような環境で働き続けてきたコンサルタントは、自分自身だけではなくチームメンバーのモチベーションやメンタルをケアしつつ、やるべきことを的確に見定め、失敗からも多くのことを学び、目標達成のためにやるべきことを徹底的にやり続けるチームを作る力が備わります。

十分な経験を積んだコンサルタントが転職市場で高く評価されるのは、単に課題解決の高いスキルを持っているからだけではなく、困難な状況を乗り越えるためのメンタルやマインドセットを持っているからです。

時にはリーダーとして、時にはフォロワーとして、常に変化し続ける組織の中で臨機応変に立ち回ることで、プロジェクトが成功する確率を可能な限り高めていくのです。

RPGの武器や防具のように、スキルや経験はただ単に持っているだけでは意味がないので、具体的な結果を出すために持っているスキルや経験を徹底的に活用していく必要があります。

結果を出してこそのコンサルタントですからね。

我々が一般的な水準と比べて非常に高いお給料をいただけているのも、あらゆるスキルやマインドを駆使して結果を出すということが基本所作として身についているから、とも言えるかもしれませんね。


◆今回のあとがき

このnoteでは、興味はあるけど外部からはなかなかイメージしづらい、コンサルティングという仕事の魅力や、そこから得られる多様な経験とスキルについてお話しました。

多くの業界やテーマに対する深い洞察と、それを活かすための高度なスキルが求められる非常に挑戦的なフィールドです。

次回の更新では、待遇、キャリアパス、働き方など「スキルや経験以外の魅力」に焦点を当てます。
さらに、文量次第ですが、ちょこさん自身の経験として、「この仕事をやっていてよかったと感じたエピソード」もシェアする予定です。

今回の内容が、コンサルティング業界に興味を持っている方々にとって、少しでも参考になれば幸いです。
次回も、業界の魅力をさらに深堀りしていきますので、ぜひお楽しみに。


ご意見、ご要望、取り上げてほしいテーマのリクエストなどはこちらからどうぞ!


ではまた次回!


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