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模倣vs差別化と強みの有機結合

地球って、本当にキレイですね。

ソニーの写真大賞が発表されました。息を呑むぐらい美しい写真達が並んでおり、眺めるだけでうっとりしてしまいます。

この他にも大スキな写真賞として、イギリスのLandscape Photographer of the yearも毎年見ていたりします。

こんな美しい瞬間を切り取ることができる写真家の方々は、本当に素晴らしいですね。写真家の方々の情熱と、この一瞬を待つ膨大な準備が感じられて、どれだけの熱量が投下されたのか目眩がします。

一方で、写真と言うと、このような写真賞やインスタによって、写真がより身近になったことから、同じような写真が増えてしまっているそうです。なるほどね。

ということで、今日は模倣と差別化についてのお話です。

加速するコモディティ化

昨日、先行者利益のお話をしたのですが、経営者の方にお話を伺った時に皆さん口を揃えておっしゃっていたのか、施策が通用する期間が短くなりすぎているということです。

ものすごく苦労して施策を組み立てたのに、簡単に真似されてしまい、すぐに追随する人が出てきてしまう。そのため、先行してる期間にどれだけ突き放すことができるかがより大事になったと仰っていました。

これは最近自分でも感じるところで、情報化社会になってから瞬く間に情報が広がっていきますので、 模倣技術はものすごく上がっていると感じます。

冒頭の写真の例で言うと、昨年にnoteのものすごい人気になっていた記事で、写真の構図のコモディティ化が加速しているというお話がありました。

とある写真を発表してそれが人気になると、どこから撮った写真なのかがすぐに特定され、撮った場所が人気になってしまうみたいなんですね。そして、同じような写真が量産されてしまう。

先行者利益なんてあっという間に無くなってしまうという意味で、ああ、どこの世界でも同じなんだな、と思って見ていた覚えがあります。

TTPは後続プレイヤーの基本戦略

他方、後続プレーヤーの気持ちに立ってみると、TTP は基本戦略です。 TTPは、「徹底・的に・パクる」の通称です。通称があるぐらい基本。

これまた先行利益の話になりますが、後続プレイヤーにして見てみれば、先行者は先行しているだけでアドバンテージを持っているように見えます

そのため、自分は何かしらの対抗手段を持たないと、先行プレイヤーに追いつけないんですよね。そのための、一番手っ取り早い方法が模倣です。

既に出来上がっているものを、自分がひたすら模倣することで、効率的にその道を進むことができる。つまり、先行者と同じことをやっているにも関わらず、模倣者にとってその活動はコストリーダーシップ戦略なのです。

そして、差別化の有効な期間が短くなっているのですから、基本的にコストリーダーシップ戦略の方が理に適った戦略となります。

そのため、世界中にはTTP戦略を取りに行くプレイヤーで溢れているのです。

有機結合による差別化

では、先行者は、模倣されるだけかと言うと、これまた進歩しており、エコシステムの構築に力を割くようになってきました。

エコシステムとは、あるプレイヤーを中心に、周りのプレイヤーと共栄共存して、みんなで発展しよう、というような考え方です。

昨日のソニーの例で言えば、ソニーのゲーム事業に関しては完璧にこの後システムが出来上がっており、ゲーム機を創るソニー、ソフトを作るデベロッパー、そして、それを繋げるソニーのプレイステーションネットワークと隙なく創り上げられています。

ここまで創り上げられると、他のプレイヤーがゲーム機に参入していることはまずありません。AppleやGoogleの、アプリストアも同じようなものですね。

また、最近話題になったのが、ルイ・ヴィトンのコレクションです。

ヴィトンのような有名なデザインは世界中でTTPされています。そのTTPへの反逆として、圧倒的な技術力と、エコシステムをフル動員して、絶対に真似できないものを作ってしまった。そんなコレクションです。

このように、エコシステムがあると模倣しにくいよねというお話…

ではなくて、もうちょっと抽象的に見ると、 差別化にあたっては、持っている能力が有機的に結合してるかどうかが重要なのだと思っています。

つまり、エコシステムは、技術に加えて、人間関係や、参加しやすいプラットフォームの構築などの、様々な能力が結合した、結果だと思っています。

もうちょっと身近な例として自分のnoteを例に出すと、私の仕事の経験は広く浅めです。また私は、文章を読むのがとてもスキですが、一方で、文学に深入りするのではなくて、トレンディなトピックも大スキです。

それを活かすnoteは、ひとつのテーマを深掘りするのではなく、色々な業界の様々なトピックを適度に混ぜながら、まとめることだと思っています。

これは、なるべく多くのものを活用しようとした結果であり、また、自分にとってはもともと持っているものなので、そんなに無理なく繋げることもできるのです。

このように、自分が持っている要素をどれだけ上手くフル活用できるか有機的な結合であり、差別化の源泉ではないかな思っているのです。

というようなことが、楠木先生の『ストーリーとしての競争戦略』に書いてありますので、気になる方は読んでみて下さいね。分厚いですけど。

あれここで、一番下にリンク貼ったらただの宣…(2回目)

まとめ

ということで、先行者利益は儚く、TTPは後続プレイヤーの基本戦略である。それを防ぐ差別化というのは、自分のフル活用だよね、というお話でした。

本当に、年月というのはいつの間にか立っており、気がつくと色々経験してしているものです。食べた分だけ、経験しているのです。米は力だ。

それを一つ残らず繋げて使っている人は強い、本当にそれだけの話です。難しいことをしようとするわけではくて、もったいないから全部使うわけです。

そんなところから、生態系が生まれて環境が出来上がっていく。それが今出来上がっている世界の成り立ちではないかなと思っています。

そこからも、一つ一つの驚きや、発見や、出会いに感謝する事ってやっぱり大事だよねと思ったりする今日なのでした。

ではでは。



<このnoteを書いたしょこらはこんな人です>



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