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不死鳥カプコンと再誕の炎モンハン

もう、3日寝て金曜にしてしまいたい。

3月26日(金)、いよいよモンスターハンター(モンハン)の最新作、『モンハンライズ』が発売されます。もはや正気で待てる状況ではなく、もう3日間気を失ってしまいたい昨今です。

ちょっとその溢れるパッションを何かにぶつけないと収まらず、今日はカプコンの歴史を振り返ってみようと思います。

振り返ると、カプコンの戦略は一貫して「リスクを取り続ける」というものでして、非常に熱い会社だなと感じています。

ということで、今日はそんな熱血カプコンと、モンハンについてのお話です。

不死鳥カプコン

カプコンという会社は不死鳥なのです。何度も今際の際に立たされながらも、華麗に復活して蘇ってきた会社です。

カプコンは1979年に前身の会社が設立され、1983年からゲーム業界に参入しています。しかし、当初から苦労を重ね、早速あわや倒産の危機に。

それを救ったのが、アーケードゲームの『魔界村』でした。あまりにも難しすぎたゲームが逆に奏功し、一気に息を吹き返します。

そのまま好調…は続かず、再び倒産の危機に。次にそれを救ったのが、1991年の『ストリートファイターⅡ』でした。Ⅰどこ行った。

さらに勢い良く、1993年の『ロックマン』が大成功を納め、ゲーム業界において確固たる地位を固めます。

ただ、何故か失敗は繰り返され、嵩む開発費、台頭する競合に悩まされ、再度経営状況はピンチに。

今度の救世主は、1996年発売の『バイオハザード』でした。この『バイオハザード』は以降もカプコンの最主力タイトルとして貢献を続けます。

その後、2000年に入ってから業績が公開されていますので、売上高と営業利益を一覧にしてみました。

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すると、長い年月をかけて、これだけの経験を重ねていながら、未だ時折大きく凹むことが分かりますね。

赤枠の3つ、2004年は『バイオハザード0』『デビルメイクライ2』の不振、2010年は『バイオハザード6』『ドランゴンズドグマ』の不振、2015年は手を拡げたスマホゲームやパチスロ機器の不振によって売上をガクンと落としています。

経営方針としては、本当に攻めの一手。守りを知らないのかと思うぐらいに攻めて攻めて攻めまくるのです。

元社長・現会長がものすごく勝気な方で、各種インタビューを読むと本当に「攻めしか勝たん」の姿勢が明確です。

ただ、ワクワクする感じがして、私は大スキですけどね。中で働いている方々は大変なのかな。楽しそうですけれども。

再誕の炎・モンハン

ところで、先ほどのグラフで、凹んだ年の翌年には売上がハネ上がっているのが見えると思います。そして、この売上をハネ上げているのが、モンハンなのです。

2005年は『モンハンG』、2011年は『モンハンポータブル3rd』、2016年は『モンハンクロス』が売上に貢献しています。

モンハンは、過去の『魔界村』『ストⅡ』『ロックマン』『バイオハザード』のように、不死鳥カプコンの再誕の炎なのです。

そして、2005年に登場して以来、カプコンの主力タイトルに超新星として、飛び込んできます。

以下は、カプコンの主要タイトルの一覧です。2020年末に1,000万本以上売れているタイトルを集めましたが、どのタイトルも殆ど20年超の歴史がある歴戦の猛者達ばかりです。

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その中で、モンハンは、たった16年で、累計販売本数第2位の地位を確立するという、圧倒的な実績を叩き出しています。

あれだけ歴史のある、ストリートファイター、ロックマン、デビルメイクライ、逆転裁判、鬼武者、魔界村、戦国BASARA、ファイナルファイトetcがどれもモンハンに全く敵わないと思うと、中々感慨深いものがあります。

それだけ、モンハンはカプコンにとっての再誕の象徴であり、そして未だに成長を続ける希望の光でもあるのです。

サンタ・マリア号・モンハン

そして、モンハンのパワーはカプコンを新たなステージへと導こうとしています。

2017年に発売された『モンハンワールド』が、世界中で大ヒットになったのです。各国での歴史のあるゲーム評価機関が次々と"素晴らしい"、"Outstanding"の評価を付けて爆発的な普及を見せました。

2005年の発売から10年以上を掛けて、脈々とブラッシュアップされ続けた高いゲームの完成度が、世界で熱狂を呼んだのです。

結果として、『モンハンワールド』はカプコンの海外での売上高比率を大幅に上げる実績を叩き出しました。

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この『モンハンワールド』、当初からカプコンの世界市場攻略のための戦略商品として期待されており、モンハン"5"ではなく、モンハン"ワールド"として名付けられたのも、世界における初見のユーザー獲得のためだったりします。

モンハンは、カプコンを再誕させただけではなく、海外市場というより大きな世界へと導くサンタ・マリア号の役割を果たしているのです。

本当に、昔から一貫して大冒険のスキな会社ですね。

そして、この世界に認められたという満を持した状態で発売されるのが、今週金曜に発売される『モンハンライズ』ということです。

『モンハンライズ』は『モンハンワールド』とは逆に、日本をモチーフにしたゲームになっています。

このように、世界を認めさせた後で、改めて自分達のルーツを見せてくる。非常にニクい企画ではないでしょうか。

ああ!早くやりたい!

まとめ

ということで、カプコンは何度も経営危機に陥りつつ、何度も復活した会社であり、その復活の近年の立役者はモンハンだよ、というお話でした。

ちなみに私はモンハン2ndから参戦しており、もちろん直近のアイスボーンもちゃんと導きの地まで進めています。分からないですよね。すみません。

ただ、経営の観点からすると、もの凄く果敢にリスクテイクを続けてきた会社であって、その攻めの姿勢は圧巻です。

ちょっとした成功にあぐらをかかず、次の投資への原資にする。これってやろうと思ってもなかなかできることではありません。

なんだか「なんか面白いことやろうぜ」という感じがしてスキなのです。ストレートにパッションをぶつけてくるのが良いですね。

さてさて、今週末ワクワクして待たれていらっしゃる方々も多いのではないでしょうか。

レッツエンジョイ!

ではでは。


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