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説明の細かさ合わせは、普段のコミュニケーション次第

雑談って大事ですよ。本当に。

先日、「主張はピラミッド型で」と言うようなnoteを書きまして、その中で粒度(りゅうど)について少し触れました。

粒度とは、話や説明の細かさです。話す時に、どの程度具体的に・どの程度抽象的に、どの程度詳しく・どの程度端折って話すか、ということです。

相手にとって心地よい説明となるかは、偏にこの粒度設定次第だったりします。あまり細いとイライラしますし、あまり大雑把だと伝わらないのです。

細かさを合わせるのは難しい

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実はこの話の粒度を合わせることは、非常に難しいことです。なぜなら、相手によって、状況によって、粒度を変える必要があるからです。

同じ事を説明するにしても、理解している人と理解していない人に説明するのは、説明の仕方が全然違いますよね。つまりは、そういうことです。

そして、同じ人に説明するとしても、文脈によってどの程度細かく言えば良いかは変わります。久しぶりに話すなら細かく、頻度高いなら大雑把に。

この粒度設定が上手くできている人は、話を聞いてもらいやすくなります。私のこと分かって話しているなと、受け手に思ってもらえるからです。

ただこの粒度設定、繰り返しですが一筋縄ではいきません。上に書いたように、自分ではなく、全ては受け手次第なのです。

普段のコミュニケーション次第

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全ては相手次第の粒度設定ですので、基本的には普段のコミュニケーションの量がそのまま巧拙に跳ね返ってきます。

普段どれだけ話せているか。その量によって、受け手がどのような説明を好むかを把握できるのです。ちゃんと話せていれば、ちゃんと理解できる。

職業柄、様々な上司と働いてきました。その中で、何人か部下と話をしたくない上司に当たったことがあります。時間の無駄だと避けられるのです。

本人は効率的にやっているつもりだと思うのですが、極めて非効率。上司がどういう人間か全く分からないので、話の粒度が全然合わないのです。

そのためいつも議論がかみ合わず、お互い中々しんどい思いをしました。もし、話をスムーズに進めたいなら、仕事以外の話をすることはとても大切

上司同士の話が通じる理由

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このことは、部署を跨いだ上司同士の話が合うことからも見て取れます。部下が上司と話すより、他部署の上司同士の話の方が話が合いやすいのです。

これは、上司同士のコミュニケーションが多いことが原因です。会議などでよく顔を合わせているので、部下とよりも話す機会が多いのです。

話す機会が多ければ、相手の人間性を理解するようになります。そして、この人にはこのように話すと話が通じやすいと経験が蓄積されていくのです。

結果として、部下が上司に情報を上げる時よりも、他部署の上司と話す時の方が話の粒度が合いやすいということが起こります。

構造的に起こりやすいのです。コミュニケーションの量が粒度設定に影響を与えていることを上司が理解しないと、解決しないことでもあります。

日常会話無くして、重要な会話無し

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昨今のリモートワーク環境のせいで、雑談の機会はどんどん減ってしまっていることでしょう。一見すれば効率的に働けているようにも見えます。

ですが、相手の理解度を、相手の性格を理解できなくなっている状態とも言えますので、結果的に話が合いづらくなってしまっているはずです。

対応策としては、隔週でも構わないので、30分程度雑談の機会を設けることです。制度として設けた方が良い。本当に。

私の会社にもメンター制度があって、私と隔週で30分雑談してくれる人がいるのですが、社内で一番私の考え方を分かっているのはその人です。

ずっと一緒にやっているチームメンバーよりも、私がどのような考えをしていて、私がどのように振る舞うか。それを理解しているのです。

雑談は無駄ではありません。むしろ、雑談こそが粒度設定の要なわけです。

これを理解できない上司というものは、ちょっと強い言葉で恐縮ですが、率直に人間に対する理解が足りないよなぁと思います。

結局、組織は人の集まりなのです。そして人が集まっている以上、そこにはプロセスでは語れないものが生じてくる。

人を理解できる組織、人を理解出来る上司。そんな存在こそが、この環境だからこそ強く求められているのではないでしょうか。

もっと話しましょう。雑談を。仕事と関係無いことを。

それは、無駄話ではないのです。

皆さまのコミュニケーションのお役に立てましたら大変幸いです。

ではでは。


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本の中に「具体的に質問するべき」というお話があるのですが、それが雑談力の全てだと思います。漠とした質問ではなく、具体的に聞く。そうすることで、相手も返しやすくなり、キャッチボールが続くのです。相手が返しやすいボールかどうか。そこに想像を働かせられるかではないでしょうか。全ての上司という生き物に読んで欲しい。切実に。

<このnoteを書いたしょこらはこんな人です>

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