【日本の労働は祭事】楽に仕事をしたいなら、スキルアップより価値観を変えたほうが早いかも?
どうも、エルモです!
今日はタイトルにあるように、「楽に仕事をしたいなら、能力を上げるより仕事へのスタンスを変えたほうがほうが早そう」という話をしたいと思います。
文化人類学者のレヴィ=ストロース(フランス人)が面白い話をしていまして。欧州的な価値観で仕事をすれば、日本人はここまで仕事(労働)に苦しむ必要はないんじゃないか?という話を書いていきます。
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労働を神に与えられた罰と考える欧州人
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レヴィ=ストロースいわく、欧州と日本の労働観は180度異なるそう。
ユダヤ・キリスト教的視点では、労働とは人間か神との接触を失ったために額に汗をかいて自らパンを稼がねばならならい、一種の罰とされる。
一方の日本では、労働を通じて神との接触が成り立ち、維持され、保ち続けられる。さらには、労働を通じて集団(コミュニティ)に参加する権利を得る。
そんな役割が、日本の労働には内包されていると語っています。
(※上記は、レヴィ=ストロースが日本を訪れたときの感想です)
労働を「神に与えられた罰」捉える欧州人と、「神(またはコミュニティ)と繋がる手段」と捉える日本人。
この価値観の違いが現代社会人にどう影響を与えたかというと、
■欧州の場合
労働はあくまで罰
→人生の重要なことは労働の外側にある
→余暇に喜びを見出せばいい
■日本場合
労働は神(またはコミュニティ)との繋がるチャンス
→労働を通じて喜びを見出す必要がある
という、労働に対する価値観の差が、そのままダイレクトに現代人が追い求める「幸福」のよりどころの違いに出てきていると感じます。
実際のところ、仕事と幸福を紐づけようとしている人はかなり多い気がします。
この価値観の差のせいか、欧州と日本人のバケーション(休暇)の日数は、段違いです。
もしかしたら、それぞれの価値観に従って幸福を追求した結果、休暇が増える欧州人と、仕事ばかりに時間を費やす日本人という結果に至っているのかもしれません。
「働かざる者食うべからず」という言葉もあったり、労働を美とする価値観があるゆえ、たくさんの人が仕事に苦しんでいるという仮説です。
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欧州では当たり前になった「資本主義市場に溶け込んだ労働力」
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レヴィ=ストロースは、労働に関して、もうひとつ欧州と日本の大きな違いを指摘しています。
それが、良くも悪くも、欧州人には「労働力は市場で売買、取引されるもの」という価値観が浸透している点です。
文章にすると生々しいですが、商業経済においては人間すらもイチ商品として扱われます。資本主義の名のもと、「人間の労働が他テクノロジーや商品と同様に労働力一般として市場に流通し取引が行われる」。
この考え方が、市場取引のベースになっています。
たとえば、日本だと、仕事に行き過ぎた人間関係や仕事の成果とは無縁の評価軸が持ち込まれるせいで、労働との向き合い方が異常にややこしくなっています。
(そもそも仕事の成果があいまいだったり、仕事の役割や優先順位も決まっていないことも多いですよね。)
その結果、世界でも類を見ない生産性の低い国になっています。
僕は、日本人の労働生産性が低い根幹的な理由には、「労働力をイチ商品と捉えていない」「労働力の価値のモノサシがあいまい」というところにあるんじゃないかと思っています。
欧州人がインストールしている「自分自身も商品である」という意識を持ち合わせていることで、無意味な職場の人間関係に付き合う必要もなくなりますし、労働市場で適正価格で自分を売り込むことにも繋がるんじゃないかなと。
さすがに日本でも、人材の流動性が高い場所では、「労働力は商品である」という価値観が当たり前になっていますし、さっさとこの考え方を取り入れたほうが吉だと思います。
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まとめ
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ということで、本日は、欧州的な労働価値観、日本的な労働価値観をくらべると、欧州の良さを取り入れたほうが、少なくとも商業経済では良さそうだよねって話を書いてみました。
自分をイチ商品としてとらえることによって、どんな職能を持ち合わせていても、自分を売り込む営業力や、自分が売れやすいポジション、見せ方をするマーケティング力が身につくわけです。
日本は労働力の流動性が低いせいで、個々人の営業、マーケティング力が異常に低いのですが、この現象も徐々に欧米化していくはずなので(実際にはもうしている)、どんな職能でもマーケティング思考というのは非常に大切だと感じる今日この頃です。
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余談:日本の労働は祭事
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サークルでいただいたコメントで面白いと感じたのは、「日本の労働は祭事」という視点です。
この観点はすごくユニークだと思っていて、「好きを仕事にする」「働くのが好き」という人にとって、労働自体が祭り、エンタメ化している人が多いですよね。
これから、本気で熱量を込められるコト、遊びがビジネスになるような世界がやってくるとすれば、「仕事を罰」と捉える欧州的な価値観よりも、「仕事を祭事」と捉える日本人的な価値観のほうが、未来の労働とは親和性が良いんじゃないかと思ったりもしました。
(本noteの趣旨と真逆のことを言っていますがw)
という、どうでもいい小話を、毎週3-4本サークルに投稿しています。今から参加しても、過去の全投稿が読めるので、かなりお得かもです。来月からSlackも開設してコミュニティ機能も付けていく予定です。
おしまい。
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