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ローカル×コミュニティ(という名の情緒価値)が競争優位性づくりのカギかも

今日は、前回に引き続き、西野さんのコンテンツを紹介しようと思います。

このvoicyコンテンツが面白かったので、ぜひ聞いてみてください。
https://voicy.jp/channel/941/249428

簡単にまとめると、以下のような「市場×提供価値」を4章限で考えると、「ローカルでハイクオリティ勝負は悪手だよね」という話をされています。

市場:「グローバル⇄ローカル」
提供価値:「ハイクオリティ⇄コミュニティ」

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ハイクオリティ競争は大資本に駆逐される
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商売人として、絶対に譲れないのが商品クオリティだと思います。。

ただし実際には、製品機能、開発力は資本の有無に大きく依存しています。さらに言えば、お客さんの数次第で、効率よく生産できるかも決まってくるので、クオリティ競争というのは、顧客の数が多い企業ほど有利な構造になっています。

たとえば、ヒートテックのような発熱繊維アイテムを1,000円で作って売れるのはユニクロだけです。

小資本がヒートテックの類似品を作るとなると、数千円はかかるのではないでしょうか。それでもユニクロより粗悪品になっちゃう可能性が高い。。

なので、「ウチの商品は、5,000円しますがメチャ高機能です!(実際は、値段もスペックもボロ負け)」なんてことが起きているのが、多くの業界に共通していることかなと思います。

これがハイクオリティ競争の行き着く先です。

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コミュニティ価値が加わると、判断基準がバグる
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西野さんは、「コミュニティ」がモノサシとして加わると、「判断基準がバグる」と言っています。

これは一理あるなと思っていて、応援経済のような形が加わるとコスト感覚のモノサシが一気にバグります。(というか、モノサシの尺度が変わる。)

先述した、とあるローカル企業が開発した発熱繊維アイテムもコミュニティを基軸に販売すれば、1万円近い価格で売れたりします。

「1000円で手に入るモノを1万円で売りつけて詐欺なんじゃないか?」と矢が飛んできそうです。ただ、この視点を持っておくのが大切だと思っていて、消費者が「何にお金を払っているのか?」が全く異なるんですよね。

■ユニクロ製品:
寒さを守る機能に1000円払う

■ローカル発熱繊維アイテム:
1000円は機能に、残りは応援・所属感に9,000円を払う

みたいな感じで、消費者のお金の払う意図、狙いが変わってきてるんですね。

(※無形物にお金を払わせる行為は、常に炎上リスクがつきまとうので、価格、空気感へのケアは非常に大切だと思います。)

コミュニティ(所属感)で価値判断をバグらせるというのは、本質的にはブランディングと同じで、平均的な市場価格より高値でモノを買ってもらう行為になります。

つまり、ブランディングの手段として「コミュニティを作り出すこと」が選ばれ始めているというのが、現状なのかなと個人的には捉えています。

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BtoBビジネスでは、どうやってクオリティ競争を避けるのか?
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ここからは余談です。

今までの話は、基本的にtoCビジネスをメインにしていました。コミュニティを基軸に売るというのは、「情緒価値」で売るとニアリーイコールで、法人向けのビジネスにはなかなか通用しません。

決裁者が「この製品はなんか好きなんです。なので、他社より2倍高いんですが買います」と社長や社内にアナウンスしても、誰も納得してくれるわけがありません。

ですが、BtoBビジネスで「判断基準をバグらせる」「クオリティ競争から避ける」方法は2つあります。

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