クリスマスを彩るお菓子たち@フランス・ドイツ・イタリア・日本
今日12月25日はクリスマス。
クリスマスは、イエス・キリストの”降誕”を記念するお祭りで、誕生日ではありません。イエス・キリストの正確な誕生日は不明なのですが、ローマ暦の冬至とからめて、この日にしたという説があります。
ですので、この日は「キリスト降誕祭」ともいわれています。wikiによると「クリスマス」という英語は「キリスト(Christ)のミサ(mass)」という意味に由来するそうです。
クリスマスに欠かせないのは、クリスマスツリーやリースですが、これらの飾りに使われるさまざまな常緑樹は、永遠の命を表しています。
ツリーの起源はドイツにあるといわれて、クッキーやりんご、木の実などが飾られます。人の形のクッキーは、キリストの身体をあらわす「生命」の象徴で、りんごはアダムとイブの禁断の果実から「死」の象徴とされています。これらを飾ることで、ツリーの中で「生と死」を表現しているのだそうです。
お菓子のはなしをいたしますと、フランスで最も食べられるクリスマスケーキは、「ビュッシュ・ド・ノエル(ブッシュドノエル)Bûche de Noël」です。直訳すると「クリスマスの丸太」」という意味で、薪の形のクリスマスケーキです。
世界各地には、キリスト教以前から「木を燃やして悪を払う」という意味の儀式がありました。これがキリスト教にも引き継がれて、残っています。北欧では、「薪を燃やすと暖炉の煙を伝って幸福がもたらされる」という神話もあります。
このお話をもとに、ビュッシュ・ド・ノエルを作り出したともいわれています。
ドイツで食べられるクリスマスのお菓子は、「シュトーレン」です。起源には諸説ありますが、14世紀にザクセン州ドレスデンで発祥したといわれています。「stollen」とはドイツ語で「坑道」や「地下道」という意味。
白い粉砂糖がたっぷりかかり、かまぼこのような形のこのお菓子は、おくるみに包まれた生まれたばかりのイエスの姿といわれています。
パンのように発酵させて作りますが、バターたっぷりの生地に、洋酒につけたドライフルーツやナッツをぎっしり練りこむのが特徴。表面に粉砂糖をかけて仕上げます。
日本では、クリスマスケーキよりもメジャーな気がします。お菓子屋さんだけでなくパン屋さんでも売っていますし、手作りされる方も多いように思います。
シュトーレンは、クリスマス当日に食べるのではなく、クリスマスを待つアドベントの間に食べて、味の変化を楽しむのが正式のようです。
これに近いのが、イタリアの「パネトーネ」です。ドライフルーツが入った発酵菓子で、ミラノ発祥といわれています。
ブリオッシュ生地に近いので甘くふわふわしていて、ドーム型に焼き上げます。ほぼパンのような気もします。
12月に行った『ブルガリホテル東京』のアフタヌーンティーで、サーブしていただきました。
日本のクリスマスケーキは、より豪華に、よりかわいく、独自の進化を遂げています。昭和世代には、バタークリームのクリスマスケーキが懐かしいのでは?
スポンジケーキにバタークリームか生クリームを塗り、イチゴや砂糖細工のサンタクロースを飾ったスタイルは、お菓子メーカーの『不二家』が1922年頃から広めたものだそうです。
ちなみに、今年の我が家は『フェアリーケーキフェア』のクリスマスカップケーキでした。オトナには、このくらいのサイズがちょうどよいです。
ともあれ、メリークリスマス!
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