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やっぱり君が好き

1日いくつの店を訪れて何歳まで生きたら、全ての素敵なお店に行き尽くせるのだろう。

無理だ。
「無理だと言うから無理なのだ」なんて屁理屈を持ち出すような話ではない。
無理なもの無理として、ではどうするのか。

いや好きな店行けよ。

、、、分かっている。好きな店には何度だって行けばいい。たまに普段行かないお店にも行って楽しめばいい。それが普通の楽しみ方だ。

それでも、私はできるだけ沢山、色々なお店に行って、「今日は初めてのお店に行った。世界が広がった。今日も生きて良かった」そんな風に思いたい。
だから、気に入ったお店でもそう何度もは行かない。

そういう生き方だったのに…それでも、あまりにも気に入りすぎて何度でも行くというお店が最近では増えてきた。

その筆頭が、ここだ。

パレドオール

実はこのパフェは、ちょっと悩んだ。
確かに私はパレドオールの新作パフェと言えば喜んで飛びついていた気がする。しかし、そろそろ見直し時かもしれない。春のパフェは何度も食べているし、なによりパレドオールのパフェはなかなかにボリューミー。最近の私の選び方としては、2店3店と巡るという前提で軽めのところを選ぶから…この大きさは嬉しい反面、少しきつい。

なんて考えつつ、写真の通り、結局行った。
休日にがっつり遅くまで寝ていて、起きた瞬間「今から急いで準備すれば11時半…ちょうどオープンの頃に新丸ビルに行けるな」と思った。夢でもみていたのかもしれない。


パフェ パレドオール プランタン

…行かなくていいかもなんて、もう思うものか。
素晴らしかった。ほんっっとうに素晴らしかった。
冗談交じりにではあるが、スプーンを進めながら「私はこのパフェに出会うために生まれてきたのかもしれない」なんて思考に自然と飛ぶくらい、美味しかった。

トップ可愛すぎん?どっちの写真残しておくか選べなかったよ。

どこから食べようか迷って、クルンと仰け反った飴にスっとフォークを通す。この時に走った衝撃が、忘れられない忘れられない。

最近のお洒落パフェには結構多いよね、トップの飾りに飴。可愛いし、甘くてパリパリで、悪くはないんだ。でも、パフェの流れとしては独立し過ぎていて要らないのでは?と思うことも多い。分厚くてベタつきが気になることも多い。だから、私は飴よりも軽やかなメレンゲやチョコ、クッキーの飾りから始まるパフェの方が好きだ。

しかしこの飴は…チョコンと乗ったグラニテというのかな、氷状のアイス。それがシャリっと一瞬で消えるのと一緒に消えるんだ。あまりにも薄く繊細。
邪魔をしないどころか、ちゃんと一部として機能している。

明らかに、これまで食べたパレドオールのパフェに使われている飴の中で一番美味しかった。もちろん個体差で当たりだったのかもしれないが、めちゃ人気なお店の味わいも、時とともに変わり成長していくんだなというのが感じられた。


待って待って、飴だけに熱くなりすぎた。クールになれ私!!!!

他のパーツも、いちいちとびきり美味しい。なにあの、サックサクのパイ生地。凄く心地よいサクサク感だけれど、すごいボロボロ落ちる〜💦という不快感もない。ただ美味しい。

ホワイトチョコも、さすがパレドオールはホワイトチョコの専門店も手がけているだけある。薄いのに、量がそんなに多いわけではないのに、その美味しさの破壊力たるや凄い。パフェのオマケではなく、主役として食べるタブレットに対する感動だ。

それぞれのパーツは独立しているようで、繋げているのはアイスなのか…ちゃんと1つのパフェとしてのまとまりも見える。

染み染みし〜っとりなチョコ生地が、多彩な世界をいったん区切る。最近こういう構成のパフェ少し流行ってるかなという感じがする。何度かこの染み生地に出会ったことがある。

そしてそこからは、パフェのパフェらしい…なんかよく分からんがめっちゃ美味いクリームやらアイスが色々な楽しい食感も交えながら口の中いっぱいに広がる時間がやってくる。

なんかよく分からん、超美味しい!!!
特筆すべきは、味の強弱についてだろうか。

基本的には、濃いものが美味しいと認識しやすい。この濃いというのが人工的でわざとらしい感じのであるのに好意的な印象を示すことはできないが、昨今は「素材そのもの!」って感じの美味しい濃さが増えてきている。

が、このパフェのクリームやアイスたちは、あまりにも優しいタッチ。
それで何故…全然没個性していない。むしろ余韻にまで印象が強く残るくらい。

優しさが、こういう強い表現ができるのかと…その理由は全然分からないし、自分で再現できるものでは全くないのだけれど、…凄い感動した。

映え。
それだけじゃない。ただただ、ひたすら無心に美味しい。こういう世界に出会えるから、やっぱりパフェっていいなと思うし。そういう気持ちを思い出させてくれるから、私はパレドオールが好きだ。

いつまでも好きだ。


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