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朝昼晩カフェに行く私は「カフェ」の正体をまだ知らない。

カフェってなんだろう。

カフェ巡りが好き、なんて自称しているくせに、いや、だからこそかもしれない。
「カフェ」という定義が分からない。

分からないなら、辞書を引いてみよう。

カフェ
(コーヒーの意)
①主としてコーヒーその他の飲料を供する店。日本では幕末の横浜に始まり、東京では1888年(明治21)上野で開店した可否茶館が最初。珈琲店。喫茶店。
②明治末~昭和初期頃、女給が接待して主として洋酒類を供した飲食店。カッフェ。カフェー。
—広辞苑より―

男女平等が叫ばれる昨今、②は歴史の一部としては捉えても現代に当てはめて考える必要は無いだろう。
そして①はというと…、結局「コーヒー」を飲める場所ならなんでも良いのか。いや、じゃあ自宅でもいいじゃんとなるけど、定義は「店」だから、やっぱり家で楽しむ時には「カフェ風」みたいな枕詞が必要になるのかな。

それならば居酒屋だってカフェじゃないか、コーヒーも大抵メニューにあるよね。いやでも、居酒屋をカフェとは呼ばないような…いやいや、スイーツメニューに注力した居酒屋は、やっぱりカフェと呼びたくない?

一応イートインと称するけれど店のそばで立って食べるアイス屋さんはどうだろう。コンビニのイートインスペースは?立ち食いそばは?ファミレスは?最近の回転寿司は?

いつか読んだ本に、こんな定義も書かれていた。

カフェとは、コースメニューのないお店のこと

はて…そうかな。
今はコースメニューを中心に提供しているカフェもあるような。

スタバやタリーズ、ドトールや、ルノアール、星乃珈琲、コメダコーヒー…他、その他諸々、このあたりのチェーン店は、明らかに「カフェ」と呼んでいいだろう。しかし朝やお昼にサッと立ち寄って20分くらいゆるりと過ごす時間が日常に入り込み過ぎて、そこを「カフェ巡り」に含めるかは少し迷う。

「喫茶店」は?

ピンク色の電話ボックスが置いてあるような純喫茶っぽい喫茶もある一方…

「喫茶店らしさ」が色濃いけど、確かに「カフェ」という要素も強いなあ、というお店もある。この写真のお店は「Cafe Tram」。店名に「カフェ」と付いているのだから間違いなくカフェと言える…のかな。

私とあの子の抱く「カフェ」という場所のイメージには乖離がある。
これと同じ現象は、私と店員さんの間にだって起こるのは当然のこと。

お店の人にとっての「カフェ」が私にとっての「カフェ」かというと、必ずしもそうではない。

カウンターデセールは、私にとってカフェ。

Barの中にもカフェ要素の強いお店もあるし、

Bar要素が強めでもカフェと呼びたい。

実はめっちゃレストランだけど、これはカフェ。
飲んでるの珈琲じゃないけど、カフェ。

ホテルのラウンジは、もちろんカフェ。

野菜モリモリ…でもこれは、カフェご飯じゃない?

紅茶のお店も、カフェ。

「ダイナー」とでも呼びたくなるけれど、これもカフェでしょう。
ちなみにお店の名前は「カフェ スティロ」.
飲んでいるのは、ビール。

滅茶苦茶パンでパンで食べきれない程のパンでも、カフェ。

カレーもカフェ。

ナポリタンもカフェ。

ハンバーグもカフェ。

ポークジンジャーもカフェ。

ラーメンだって、チョコだもの。カフェじゃん。

かき氷もカフェ。

チョコレートを食べ比べていてもカフェだし、

パフェも、カフェ。

カフェ、カフェ、かふぇ。
なんだ、みーんなカフェじゃん。

結局のところ、どう捉えるかが全て。
自分次第でカフェという世界の広さが変わる。

それならば、広めに捉えておいた方がきっと楽しい。
もしかすると居酒屋通いのおっちゃんも「カフェ巡り好き」の同志と言えるのかもしれない。

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