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No.10 春さらば【蝶の羽より軽い呟き】
最初に異変に気づいたのは1週間前。
超絶インドアな私は、親知らずの抜糸のため病院へ行こうと久しぶりに玄関のドアと再開しその重い扉を開けた。
「晴れ渡った空!!」
心の中ではなく声に出していた。ドアを開けた玄関口にて。そう、危ない人である。
茶番は以上なんですけど、とにかく、冬である割には段違いに彩度が高いなと思ったんです。
空の色とか空気感とか、外全体を取り巻く色味が。
私は暖かくて明るい日が好きで、寒くて暗い日が苦手なので、その日は一日中るんるんでした。
駅前のたこ焼き屋さんで買ったたこ焼きを、外のテラスとは呼べないほどボロいベンチでにこにこ1人で食べていたくらいにはハッピー野郎でした。
まあ今日はすっごく晴れてる日なんだろうな、となんとなく結論づけていたのですが、、
翌日です。サーカディアンリズムを整えるために(意味は調べて下さい)朝カーテンを開けたら。
めっちゃ晴れ渡った空…
なぜ玄関先では声に出したのに家の中では言わなかったのか謎ですが、とにかく昨日同様すてきな青空だったわけです。
しかもその日は一日中家にいたのですが、入ってくる日差しがいつもより暖かい。
家の中から窓の向こうを見るだけで陽を浴びているような感覚もありました。
最近は晴れてる時期なのかもな、いいわ。
と思っていた時にとある記事を目にしました。
私「光の春…?」
簡単に言うと、見出しの通り春を迎えるまでに気候の段階があるようで、今は日差しが強まってくる「光の春」なのだそうです。
そして、花や動物たちなどはそれをきちんと感じ取って、さっそく光の春を楽しんでいるらしい…
つまり私は自然の仲間達(勝手な仲間意識)と同様に無意識に光の春を満喫していたんですね。
冬が苦手な私は春を今か今かと待ち侘びていたのですが、もう春に会えていたとは…
これからもっと春を感じられると思うとドキワクが止まりませんなあー。
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