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#創作大賞2022

【短編小説】天国郵便

【短編小説】天国郵便

 玄関を開けると、部屋は闇で真っ黒に塗りつぶされていた。
 手探りで電気のスイッチをオンにすれば、見慣れた玄関先の光景が目に映る。大学に進学後、一人暮らしを始めて一ヶ月ほど住んでいる部屋だ。
結斗の手には、アパート入口のポストから取り出した封筒や広告が握られている。
 靴を脱ごうとして、足元に落ちている便箋に気付く。ドアに開いた投函口から放り込まれたようだ。
 まっ白な便箋。そこには宛名も差し出し

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