3月にお腹の不調が増える原因とは? 東洋医学から考える3月の養生
こんにちは。腸セラピスト&日本腸セラピー協会代表の加藤です。腸セラピー専門サロンを営んで、約10年になります。
3月。春の訪れと共に、自然界は目覚めの時を迎えます。東洋医学では、この季節を「木」のエネルギーが支配する時期と考え、新しい始まりと成長の象徴としています。
3月は、寒さから徐々に解放されるので、気持ちとしては、なんだかウキウキしてしまう、そんな時期かと思います。
しかし、腸セラピストとして約10年、毎日、人のお腹に向き合っておりますが、この時期は、お腹の不調を訴え、体と心のバランスを崩される方が増える時期でもあるのです。
そこで今回は、東洋医学の観点から3月の養生とお腹を整える方法についてお伝えをしたいと思います。
肝気を整える
東洋医学では、春は肝臓が最も活発になる時期とされています。(※肝が疲れやすい時期とも)肝臓は、身体の中で血液を蓄え、気の流れを調節する重要な役割を担っています。
春の肝気が過剰になると、イライラや怒りといった感情の乱れや、頭痛、目の疲れ、アレルギー反応などが引き起こされることがあります。
実際、当サロンにも、「最近、なんだかイライラするのよね〜」というお客さんが増えたり、目の疲れを訴えたり、アレルギー(花粉症)にお悩みの方も増えます。そんなお客さんが増えると、私は内心「あ〜、もう春がきたんだな」と思ってしまいます。
これらを予防し、肝気を和らげるために、酸味を帯びた食品を取り入れることをオススメします。レモンや梅干しは、肝気を調節し、気の流れをスムーズにするのに役立ちます。
陽気を取り入れる
3月は、冬の寒さから解放されると同時に、春の陽気を身体に取り入れる絶好の機会です。東洋医学では、陽気は生命力や活動エネルギーの源とされています。
この2〜3年、特に心身の不調を訴える人が多かったのは、やはりコロナ禍によりリモートワークが増え、外出する頻度が減ることで、こうした陽気を取り入れることが少なかったから、と思っております。
朝の散歩や軽いストレッチは、春の陽気を取り入れ、身体と心の活性化に役立ちます。また、自然と触れ合うことで心が穏やかになり、ストレスが軽減されます。
春のデトックス
春は、冬に溜まった不要な物質を体外に排出し、身体をリフレッシュするのに適した時期です。東洋医学では、緑黄色野菜や若芽を食べることで、肝臓の解毒機能を支え、春のデトックスを促すことができます。
この時期に不調を訴える人には、この時期の「旬の緑黄色野菜」を食べるといいですよ、とお伝えしておりますが、意外と旬のものを把握されている方いらっしゃいません。
3月の旬の野菜をご紹介いたしますね。
春キャベツ、菜の花、明日葉、豆苗、カブ、カリフラワー、さやえんどう、じゃがいも、春菊、セロリ、大根、高菜、たけのこ、なばな、れんこん、玉ねぎ、にら、ブロッコリーなど。
特に、春の山菜には、身体の余分な熱を取り除き、新陳代謝を促進する効果があります。これらの食品を取り入れることで、冬の間に溜まった老廃物をきれいに排出し、身体を軽やかに保つことができます。
感情のバランスを整える
春の気候は変わりやすく、これが感情の不安定さを引き起こすことがあります。東洋医学では、心は体と密接に関連しており、心の状態が体の健康に大きな影響を及ぼすと考えられています。
春の時期(2〜4月)に頑張り続けてしまうと、5月になったらぽっきりと心が折れてしまうのが五月病。(※私自身、過去にうつ病になったことがあるのですが、ちょうど五月頃でした。みなさんも春はお気をつけて)そうならないためにも、いまの時期から、しっかりと心と体を休めておくことはほんとうにたいせつです。
ストレスを溜め込んでいる人の腸は硬くなる傾向にあるのですが、春先になると、硬い人が増えるんです。季節の変わり目から発生する寒暖差の影響だけでなく、転職、部署異動、引越しなど、環境が変わり、付き合う人も変わります。
3〜4月は春の穏やかな陽気を感じる一方で、1年の中でも、もっとも変化が大きい時期なので、人間の体は実はとてもストレスを感じる時期なのです。
まとめ
3月の養生は、季節や環境の変化に対応し、内面のバランスを整えることが重要です。肝を労り、春の陽気を取り入れ、適度なデトックスを行い、感情のバランスを保つことがたいせつ。
スケジュールを詰め込み過ぎず、ゆとりをもって生活することが、この時期の養生となります。
ゆっくり過ごしましょう。
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